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レポート:「huGe+」
9月27日(土)、二丁目のAiSOTOPE LOUNGEで40代・50代が主役のガチムチイベント「huGe+(ヒュージ)」が初開催されました。Over40sのパワーを見せつけるようなハイクオリティなパーティの模様をレポートします。
9月27日(土)、二丁目のAiSOTOPE LOUNGEで40代・50代が主役のガチムチイベント「huGe+(ヒュージ)」が初開催されました。Over40sのパワーを見せつけるようなハイクオリティなパーティの模様をレポートします。(後藤純一)
どれくらいイケメンさんが多かったかというと、個人的な話で恐縮ですが、これまで20ウン年二丁目で生きてきたなかで「超イケる〜素敵♡」とひそかに憧れていた兄貴がほぼほぼ勢ぞろいしていた気がします(ドキドキが止まりませんでした)。同じように「すっごい景色いいね!」とか「イイ男がいっぱいいて大変!」とか言う声をたくさん聞きました。
21:00、1回目のGOGOショーがスタート(21時に1回目のショーって早過ぎ!と思った方もいらしたことでしょう。それだけ内容てんこ盛りだったのです)。Shangri-La ”Black Ball”などでも活躍しているATSUSHIさんやoneoneさんをはじめ、40代・50代のカッコいい兄貴たちが脱ぎます、魅せます。
21:40、打勇太鼓&浅草橋太鼓組のOver40メンバーによるスペシャルユニット「兄貴組」の登場です。フロアを一杯に埋め尽くしたお客さんたちは、体にズンズン響く野太い音に圧倒されていた様子。笛や鉦の入ったお祭り風の曲では、常に上体を反らした格好で(ものすごい腹筋使う姿勢)太鼓を鳴らし、力強いパフォーマンスで魅了してくれました。
勇壮な太鼓演奏に続き、「太鼓Tribal」のTake-3さんがTribalサウンドでメインフロアを盛り上げてくれました。サブフロアの方も、「cream」のFUJIOさん、「ZETA TOKYO」のangenさん、「rumblefish」のトールさんら、二丁目の人気店のマスターたちが交代でプレイし、華を添えました。
23:00、太鼓第2弾です。袴姿(上裸)での演奏のあと、有志の方々が六尺一丁で登場し、お客さんたちが色めき立つのが伝わってきました(素晴らしいサービス精神。そして太鼓ほど六尺が似合うものはないよね、と思わせる説得力)。パフォーマンスが終わると、やんややんやの拍手喝采。通常はそのままダンスタイム突入なのですが、Twitterで予告されていた(9月開催だけに?)「September」をテーマ曲にした振付けをみんなでやろう!タイム(太鼓も共演)がスタート。GOGOさんたちといっしょにフロアのみなさんもノリよく笑顔で踊っていて、本当にハッピーな時間だったのですが、ふと、お見かけしたところ60代の方も楽しそうに踊っているのが見えて…目頭が熱くなりました(AiSOTOPE LOUNGEで感動して泣いたのは「うちな~かりゆしナイト」の古謝美佐子さんライブ以来…そちらもToshiさんのイベントですね)
0:30、2回目のGOGOショー。競技ビルダーであるoneoneさんの本格的なポージングからスタートし、レザーに身を包んだ兄貴たちによるSMテイストなパフォーマンスが繰り広げられました。なにしろShangri-La ”Black Ball”に出演してきたATSUSHIさん&oneoneさん、「FOLSOM BLACK」の常連であるASAOさん、そしてToshiさんというメンバーなので、レザーの着こなしがハンパなく、本当にカッコよくてエロティックなショーとなりました。
メインフロアのMusicはTecchinさん(「XANADU」)に交代。懐かし系のディスコサウンドからカイリーミノーグ、クイーンまで、40代感涙モノの選曲で楽しませてくれました。サブフロアは「九州男」のかつきさん&「GOAL」の輝さんが恒例のショーも披露してくれました。
2:00、「アンダーウェア&ふんどしコレクションショウ」と題したファッションショーが行われました。10名ほどのモデルさんが「BEARISK」提供のアンダーウェアと「BIG GYM」提供の褌(六尺や越中)を穿いてランウェイを颯爽と歩き、喝采を浴びました。モデルさんはGOGOの方やスタッフの方、兄貴組の方、そして六尺イベント好きな方ならきっとご存じのゆうたさんなどもいて、みなさんとてもラブリーでした。こういう40代以上やクマ系に似合うアンダーウェアって貴重だし、とても素敵だなあと思いました。
続いてのMusicはDAI。「ELECTRO HUNKS」やShangri-Laの「Circuit Paradise」やに来ているようなガタイ系のお客さんたちがわんさか詰めかけ、フロアもヒートアップ! 一方、サブフロアは「doop tokyo」のでかやすさん。R&BやDeep Houseでオシャレに盛り上げてくれました。
3:20、3回目のGOGOショーがスタート。今度はエスニックな布(けっこう透けます)を腰巻きにして登場したGOGOさんたち。やがてアンダーウェアを脱ぎ、会場に投げてプレゼントしたかと思うと、タオルショー的なSEXYショーの始まり…ちょっと目のやり場に困るような(と言いつつ目が釘付けな)素晴らしくエロティックなショーでした。
メインフロアのトリを飾ったのは「FOLSOM BLACK」のレジデント、Taroさん。そしてサブフロアのラストは「XANADU」のザナゑさんでにぎやかに。
4:20、いよいよ最後の演目、フリーGOGOタイムがスタート。シャイなお客さんを尻目に、某GOGOさんや、某店のミセコさん、ビルダーの方などが景気づけにステージに飛び乗り、その後、本日のGOGOさんやドアボーイの方たちが次々にステージに上がり、最後にみんなで再び「September」を踊って、楽しいフィナーレとなりました。
今回の「huGe+」、Over50のお客さんがいちばん多かったそうですが(歴史的!)、たぶん、ふだんは新橋とか上野・浅草辺りのバーで呑んでて「二丁目のイベントなんて初めて」というような方もたくさんいらしたと思います。あるお客さんは、「あの人がクラブに!?ってビックリするような人が何人もいた。感動した」と語っていました。
ノースエが若い子や初心者の方たちを二丁目に呼び込むイベントだとすれば、「huGe+」はクラブにあまり縁がなかった40代・50代の方たちに二丁目のイベントの楽しさを体験していただけるイベントなのでした。素晴らしいことです。
そして、二丁目のイベントってわりと、ゆるさとか気楽さが魅力だったりするわけですが、「huGe+」はショータイムもきっちり時間通りでしたし、手抜き感が皆無で、みなさん、それぞれの役割をきっちりつとめあげていた印象です。パフォーマンス、DJ、VJ、スタッフ…すべての面においてちゃんとしていた、クオリティの高さを感じさせました。
カッコいいオトナたちが集まって、持てる力を余すところなく発揮し、イベントを成功させた。ある意味、生き様を見せてくれた、オトナの意地(プライド)を見せてくれた。そんな気がします。
「Base」のToshiさんは、1年前に「40代以上が楽しめるイベントをやろう」と企画してこの日まで練り上げてきたと語っていました。沖縄ナイトやレインボー祭りを成功させてきて、さらにまたひとつ、素晴らしいイベントを生み出してくれたのです。「40代以上を元気に!」という「思い」の誠実さと、それをきっちり形にする手腕の見事さに、心からの拍手を贈りたい気持ちです。
次回は1年後になるそうですが、みなさんもぜひ、来年足を運んでみてください。
☆「huGe+」のフォトアルバムはこちら
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