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第25回レインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)、7月9日から新宿でスタート!
東京国際レズビアン&ゲイ映画祭が記念すべき第25回を迎え、「レインボー・リール東京」と名称を変えることになりました。7⽉9⽇(土)~18⽇(月祝)にシネマート新宿とスパイラルホールの2会場で開催されます。特集をお届けいたします。
東京国際レズビアン&ゲイ映画祭が今年で第25回を迎えるということで、「レインボー・リール東京」と名称を変えて新たなスタートを切ることになりました。今年も7⽉9⽇(土)~15日(金)にシネマート新宿、15日(金)〜18⽇(月祝)に青山スパイラルホールという2会場での開催となります。上映作品やパーティの情報、映画祭の魅力について、特集をお届けします。(後藤純一)
第25回を記念し、「レインボー・リール東京」としてリニューアル
昨年の映画祭の1シーン
1992年にスタートして以来、毎年多くのファンの方に愛され、ゲイシーンでは最長のイベントとなっている東京国際レズビアン&ゲイ映画祭。観客動員数はのべ10万人を突破し、LGBTだけでなく一般の映画ファンなどからも高い支持を集めています。
そんな東京国際レズビアン&ゲイ映画祭が、25回という記念すべき節目を迎えるにあたり、名称を「レインボー・リール東京 〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜」と改め、新たなスタートを切ることになりました(当サイトでの略称は、当面「映画祭」のままでいこうと思いますので、ご了承ください)
ただ、スタッフの方も会場・会期なども特に変更はなく、これまで通り、セクシュアルマイノリティをフィーチャーしつつ(LGBTのコミュニティイベントでありつつ)、さまざまな人たちが楽しめるカルチャーイベントとして盛り上がりそうです。
7月の海の日を含む3連休を中心に、大勢のゲイの方、レズビアンの方、いろんな方が集まって、映画をいっしょに観て笑ったり泣いたり(拍手が起こったり)、トークイベントを楽しんだり、ホワイエでブースを見て回ったり、冷たいドリンクを飲んだり(フリーです)、時にはステキな出会いもあったり(?)、充実した休日を過ごすことができます。
7月8日(金)にはオナンさん司会の公式前夜祭「ル・グランバル」も開催されます。
7月はクラブイベントなども盛り上がる季節ですが、ぜひ映画祭も併せてお楽しみください!
第25回 レインボー・リール東京 〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜
7月9⽇(土)~7月15日(金) @シネマート新宿
7月15日(金)~7月18日(月祝) @スパイラルホール
料金:1回券(日時指定)前売1,400円 当日1,700円、4回券(前売りのみ ※シネマート新宿ではご利用できません)5,200円、スパイラルパス(※シネマート新宿ではご利用できません)前売13,000円 当日15,000円(チケットの詳細はこちら)
[HP]
http://rainbowreeltokyo.com/2016/
[Twitter]
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「レインボー・リール東京」オススメ作品
「レインボー・リール東京」では、海外の映画祭で話題となった、セクシュアルマイノリティをフィーチャーした珠玉のドラマやドキュメンタリーを厳選し、全13プログラムで上映します。ほとんどが日本初上映で、この映画祭でしか観ることができない名作・感動作にたくさん出会えます。
目玉としては、ヴェネチア映画祭で金獅子賞(グランプリ)に輝いた『彼方から』が、ほかにも、ベルリン国際映画祭でテディ賞を受賞した『パリ 05:59』や、2016年アカデミー賞外国語映画部門タイ代表作品となった『チェッカーで(毎回)勝つ方法』などが上映されます。
また、第25回を記念したレトロスペクティブ企画として、⻤才グレッグ・アラキの代表作『リビング・エンド(デジタル・リマスター版)』『ミステリアス・スキン』の2作品が上映されます(『リビング・エンド』は本当に傑作です。未見の方はぜひ、この機会に!)
さらに「QUEER×ASIA 〜APQFFA傑作選〜」では、ソウルや台湾などアジアのクィア映画祭が推薦する短編作品が上映されます。
ぜひ、映画祭に足をお運びになり、LGBTを取り巻く世界の「今」を感じてください。
(上映作品・スケジュールの詳細はこちら)
『彼方から』 7/16(土)21:05〜@スパイラル、7/17(日)14:05〜@スパイラル
『NO』『ザ・クラブ』の名優アルフレド・カストロが主演を務め、2015年ヴェネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞。
『彼方から』英題:From Afar/原題:Desde Allá|監督:ロレンソ・ビガス|2015|ベネズエラ、メキシコ|93分|スペイン語 ★日本初上映
『パリ 05:59』 7/14(木)19:00〜@シネマート新宿、7/18(月祝)18:55〜@スパイラル(クロージング作品)
眠らない街パリ。ある夜、セックスクラブでテオとユーゴーは目と目が合った瞬間に惹かれ合い、その場で情熱的に愛を交わす。その後、夜のパリをさまようテオとユーゴーであったが、衝撃的な事実が判明し、2人のロマンスは思わぬ方向へ向かっていく…
2016年ベルリン国際映画祭でテディ賞観客賞を受賞した話題作が早くも日本上陸。リアルタイムで展開される愛のドラマは『ウィークエンド』(第21回上映)を彷彿させる。
『パリ 05:59』英題:Paris 05:59/原題:Théo et Hugo dans le même bateau|監督:オリヴィエ・デュカステル、ジャック・マルティノー|2016|フランス|97分|フランス語 ★日本初上映
『チェッカーで(毎回)勝つ方法』 7/9(土)19:00〜@シネマート新宿、7/16(土)13:40〜@スパイラル
両親を亡くした少年オートとゲイの兄エックはおばと同居し、エックが一家の大黑柱となり生活を支えていた。兄弟は貧しいながらも幸せな日々を過ごしていたが、21歳になったエックと恋人 ジェイが徴兵のくじ引きに参加することに。オートは兄と離れたくない一心で行動を起こすが…。
韓国系アメリカ人ジョシュ・キム監督が描く瑞々しい兄弟の物語。2016年アカデミー賞外国語映画部門タイ代表作品、タイ・アカデミー賞助演男優賞受賞。
『チェッカーで(毎回)勝つ方法』英題:How to Win At Checkers (Every Time)|監督:ジョシュ・キム|2015|タイ、香港、アメリカ、インドネシア|80分|タイ語 ★日本初上映
『ゲイビー・ベイビー』7/11(月)19:00〜@シネマート新宿、7/16(土)15:40〜@スパイラル
未だに同性婚が法制化されていないオーストラリアで、同性カップルを親に持つガス、エボニー、マット、グレアムの4人。カメラはそれぞれの家庭に密着し、思春期に差しかかろうとしている4人の“ゲイビー”の日常生活を追う。彼らはゲイやレズビアンである親のことをどう思っているのか? 他の子どもとは違う悩みを抱えているのか? 子どもの目線から家族の多様性をとらえた 自然体のファミリー・ドキュメンタリー。
『ゲイビー・ベイビー』英題:Gayby Baby|監督:マヤ・ニューウェル|2015|オーストラリア|85分|英語 ★日本初上映
『QUEER×ASIA 〜APQFFA傑作選〜』 7/15(金)19:00〜@シネマート新宿、7/18(月祝)16:20〜@スパイラル
アジア・太平洋地域でのLGBT映画の支援・振興を目的として2015年に設立されたAsia Pacific Queer Film Festival Alliance (APQFFA)。このアライアンスに加盟する映画祭が推薦する短編映画の中から4作品をピックアップして上映。各国の新しい才能に触れよう!
少年の目から見たセックスと権力の関係
『⻁の威を借る狐』英題:The Fox Exploits the Tigerʻs Might|監督:ルッキー・クスワンディ|2015|インドネシア|24分|インドネシア語
『ソウォル路の夜』(ソウル・プライド映画祭推薦)
夜の路上で体を売る女性たちの団結
『ソウォル路の夜』英題:Sowol Road|監督:シン・ジョンフン|2014|韓国|25分|韓国語
『ママには言えない私の秘密』(台湾国際クィア映画祭推薦)
突然娘のアパートに現れた母の目的は?
『ママには言えない私の秘密』英題:When Mom Visits|監督:チャン・チョンウェン|2015|台湾、アメリカ|19分|北京語、英語
『スクール・デイズ』(香港レズビアン&ゲイ映画祭推薦)
僕と彼のビターでスイートな学園生活
『スクール・デイズ』英題:I Go To School Not By Bus|監督:モリス・ン|2015|香港|35分|広東語
【第25回記念 グレッグ・アラキ レトロスペクティブ上映作品】
グレッグ・アラキ−−1959年カリフォルニア州ロサンゼルス生まれの日系三世。名門フィルムスクールである南カリフォルニア大学映画芸術学部で映画制作の修士号を取得し、低予算映画『途方に暮れる三人の夜』 (1987)でデビュー。その後、日本でも劇場公開された『リビング・ エンド』(1992)でニュー・クィア・シネマの旗手として知名度を上げる。続く⻘春三部作の『トータリー・ファックト・アップ』(1993)、『ドゥーム・ジェネレーショ ン』(1995)、『ノーウェア』(1997)はカルト映画として人気が高い。2000年代には『ミステリアス・スキン』(2004)がヴェネツィア国際映画祭、『カブーン』(2010)がカンヌ国際映画祭に出品され、ゲイ映画の枠を超えて映画監督としての地位を固める。現在もインディペンデント映画界で活躍中。
『リビング・エンド(デジタル・リマスター版)』 7/17(日)18:50〜@スパイラル
HIV陽性の診断に打ちひしがれ、女友達に慰められる繊細な映画評論家のジョン。ホモフォーブの一団に囲まれて銃を発砲し、ジョンに助けられるパンクスのルーク。失うものがない2人は愛の逃避行を始める…
絶望的な状況の中で激しく燃え上がる若者たちを描いた壮絶なラブストーリー。1993年の劇場公開当時、ゲイ版『テルマ&ルイーズ』として話題になったニュー・クィア・シネマの代表作がデジタル・リマスター版でよみがえる。
『リビング・エンド(デジタル・リマスター版)』英題:The Living End: Remixed and Remastered|監督:グレッグ・アラキ|2008|アメリカ|85分|英語
『ミステリアス・スキン』 7/17(日)20:55〜@スパイラル
8歳の夏、カンザス州の田舎町でリトルリーグの野球チームに参加したニールとブライアン。その夏を境にニールは年上の男性に興味を抱き始め、売春を重ねるようになる。一方、記憶の一部を失ったブライアンは、自分がUFOに誘拐されたと思い込み、真相を追い求める…
スコット・ハイムの小説『謎めいた肌』を原作とする⻘春映画の金字塔。『(500)日のサマー』のジョセ フ・ゴードン=レヴィットの繊細な演技が光る。
『ミステリアス・スキン』英題:Mysterious Skin|監督:グレッグ・アラキ|2004|アメリカ|99分|英語
公式パーティ「Le Grand Bal(ル・グランバル)」開催
MCのオナンさん
今回のMCは、先日の東京レインボープライドのMCを務めていたのも記憶に新しい、オナン・スペルマーメイドさん。そのほかにもミュージカル『プリシラ』のキャストのみなさん、Swingin' Panda Orchestraのみなさん、マダム ボンジュール・ジャンジさん、アイハラミホ。さん、DJ MONDOさんら豪華パフォーマーを招き、映画祭前夜を華やかに盛り上げます。
新しくなった映画祭が未来へ向かって一歩を踏み出す記念すべき夜を、一緒にお祝いしましょう!
公式パーティ「Le Grand Bal(ル・グランバル)」
日時:2016年7月8日(金)19時〜
会場:Restaurant Bar CAY(スパイラル B1F)
入場料:当日3,500円、予約/フライヤー持参/前売り券:3,000円、1992年生まれ(受付で年齢証明が必要):2,500円 ※すべて1ドリンク付き
予約:件名を「7/8 Le Grand Bal」とし、本文に「お名前(フリガナ)/人数 / ご連絡先」を記入したメールをcayyoyaku@spiral.co.jpまでお送りください(折り返し予約確認のメールが届きます)
MC:オナン・スペルマーメイド
Performer:Swingin' Panda Orchestra、アイハラミホ。、AYEN、Jungle & Go-mi、Priscilla Queen of the Desert(ジェニファー、エリアンナ、ダンドイ舞莉花、ドリアン・ロロブリジーダ)、MiwaRock、マダム ボンジュール・ジャンジ
DJ:MONDO、PELI(ペリ)
スパイラル1階で「OUT IN JAPAN」1000人写真展を開催するためのクラウドファンディング実施中
映画祭ボランティアスタッフのみなさん
そんななか、25回目という記念すべき年にあたり、映画祭としてはスパイラル1階でレスリー・キー氏撮影の約1000名の「OUT IN JAPAN」の写真を一堂に集めて展示する初の展覧会を開催したいと考えたのですが、今の予算では厳しく、クラウドファンディングによって皆様の寄付を募ることとしました。
レスリー・キー氏は浜崎あゆみやレディー・ガガ、松任谷由実、安室奈美恵など多数のセレブを撮影し、世界的にも広く知られている写真家で、「OUT IN JAPAN」プロジェクトに賛同し、約1000名ものLGBTのポートレイトを撮影してくれました。今までにこの約1000名分のポートレイトが一堂に展示されたことはまだないため、第25回記念にふさわしい、意義のある企画だと思われたのですが、「OUT IN JAPAN」としても資金不足の状態が続いており、残り約300枚分の写真パネルはまだ印刷もできていない状態だそうで、1000名強の写真を飾るとなると追加の印刷代に加え、設営費、会場費などもかかるため、現状では難しいとのこと。
しかし、この状況に際し、「OUT IN JAPAN」のスポンサーでもあるアルファ ロメオがTOOTとコラボして制作した「アルファ ロメオ オリジナル ボクサーパンツ」を限定で200枚、無償で提供してくれることになり、こちらを寄付のお礼に充てることにして、クラウドファンディングを行うことになったんだそうです(3,000円以上の寄付で、このオリジナルアンダーウェアがプレゼントされるそうです)。1万円以上寄付してくださった方は、7月15日(金)開催のレセプションパーティ(特別ゲストが登場する予定だそう)へのご招待も用意されています。
(詳細はこちら。目標額まであと20万円ほど足りない状況です)
これまで映画祭に参加して、とても楽しい思い出ができた方、いい出会いがあった方など、第25回のご祝儀として寄付してみてはいかがでしょうか?
INDEX
- 特集:レインボーイベント2025(上半期)
- レポート:第23回女装紅白歌合戦
- レポート:年忘れお楽しみイベント「gaku-GAY-kai 2024」
- 特集:2025年1月の映画・ドラマ
- 特集:年越しカウントダウンイベント 2024→2025
- 「結婚の自由をすべての人に」九州訴訟二審・福岡高裁判決の意義
- レポート:ピンクドット沖縄2024
- レポート:GLOW UP! ラガンジャ・エストランジャ東京公演
- レポート:高知にじいろパレード
- レポート:エイズ学会2024(3)
- レポート:エイズ学会2024(2)
- レポート:エイズ学会2024(1)
- 2024-2025 冬〜新春のオススメ舞台作品
- 特集:2024年12月の映画・ドラマ
- 2024-2025 冬〜初春のアート展
- レポート:「トランスジェンダーを含むLGBTQ+差別に反対する映画監督有志の声明」掲出プロジェクトに関する会見
- 特集:新宿の街へ出よう
- レポート:東京トランスマーチ2024
- レポート:みやぎにじいろパレード2024
- レポート:「work with Pride 2024」カンファレンス
SCHEDULE
- 01.13「褌男児!和漢祭」vol.4