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レポート:Tokio 03 Summer Weekend -DAY1- [ageHa]

7月13日(土)、ageHaで"Tokio 03"が開催されました。雨にもかかわらず、日本中、世界中から訪れた大勢の方たちが東京のゲイクラブシーンの真髄を堪能し、多幸感あふれるパーティになりました。

レポート:Tokio 03 Summer Weekend -DAY1- [ageHa]

2019年7月13日(土)、新木場ageHaにて、第3回を数える"Tokio"が開催されました。雨にもかかわらず、日本中、世界中から訪れた大勢の方たちが、ARENAやISLANDやWATERやBOX、東京のゲイクラブシーンの真髄ともいうべき数々のパーティを堪能し、朝までパワフルにハッピーに盛り上がりました。ARENAでは間違いなく伝説として語り継がれるだろう、スゴいショーも繰り広げられ、夢のような一夜となりました。レポートをお届けします。(後藤純一)
 
 
 2019年7月13日(土)、東京の天気はあいにくの雨模様でした…。がしかし、"Tokio"@ageHaにはそんなこと関係ない!とばかりに、新木場駅には海外から集まったゲイピープルがあふれ、みなさん期待で頬を紅潮させた様子で、ワクワク感が伝わってきました。そんなみなさんと駅から一緒に歩き、ageHa前に到着しましたが、本当に大勢の方たちの行列ができていましたね(映画祭がなければ二丁目からエスムラルダさんorレイチェルさんがバスガイドをつとめるシャトルバスに乗ってみたかったのですが…残念)

 中に入って、まずはお酒を…ということで、ISLANDのバーカウンターへ。そこで地方から来たひさしぶりなお友達に会ったりして、やっぱりいろんな人が各地から集まってるんだなぁと思いました。GX3のキャンペーンボーイが大きなフラッグを持って会場をセクシーに彩っていたり(アンダーウェアの生脱ぎプレゼントショーとかもあったようです)、GOGOさんと一緒に写真が撮れる(インスタ映えをねらえる)パネルなどもありました。
 ISLANDのクラブエリアで開催されていた「Black Friday」は、音がR&Bとかで、GOGOさんのあとにダンサーさんがお立ち台でめっちゃカッコよく踊りはじめたりして、たいへんオシャレなイマドキのパーティだなぁと感じました。フロアが若い子だらけで「自分、場違いなのでは…」と心配しつつも、楽しみました。あと、奥の方のVIPエリアで六尺一丁の方がホストをしてて(BOXが六尺ナイトだから?)目立ってました。



 1時頃、GOGOショーが始まるので、ARENAへ。今回は巨大なステージから中央の丸いお立ち台へと花道が延びています(ショー用ですね)。前方DJブース寄りのエリアを、人ごみをかき分けながら(すでにTシャツを脱いで踊ってる方たちが多数)奥のほうに進むと、ガチムチ系の方が多いゾーンになっていて、たまたまお友達に会ってしゃべったりしているうちに、中央のステージのGOGO BOYSが登場。ブラックライトに浮かび上がる衣装。そしてライトセーバー。近未来なテイストのカッコいいショータイムを堪能しました(個人的には台湾出身のニューフェイス、KAIKAIくんに目が釘づけでした)



 
 外に行ってみようと思い、WATER(プールサイド)の「Brush」へ。雨のせいで(せっかくビーチ的なトロピカルな飾りつけだったのに)さすがにプール周りはさびしかったのですが、それでも外で踊ってる方たちもいらっしゃいましたし、バーカウンター付近の雨が当たらないところで楽しんでる方たちが大勢いました。

 BOX(テント)の方のエリアは、雨よけのテントが張られ、濡れずにドリンクを買ったり、タバコを吸ったり、フードコートを利用したりできるようになっていて、たくさんの方々が行き来して混み混みでした。PARK(芝生エリア)の宇多田ナイトは途中で中止になってしまったようです…屋外での宇多田ナイトを楽しみにしてた方も多かったことでしょう…残念です。
 
 2時。本日のメインイベントであるバビ江さんのショーがARENAで行われるというので、数千人の来場者の方々が一斉にARENAに集まり、幕が上がるのを今か今かとワクワクしながら待っていました。以前(13年前?14年前?)このステージでバビ江さんが行ったショーはカイリー・ミノーグのShowgirl Tourを再現したものだったと思いますが、今回はマドンナの楽曲でやってくれると聞いて、どの曲でどんなことをやってくれるんだろう、2012年のSuper Bowlみたく大勢の男たちにかしづかれて古代ギリシアの王のように登場するのだろうかとか、勝手に期待に胸を膨らませていました。
 いざ幕が上がると、KAZAKYの『Girl Gone Wild』だったり(大好き!)、『MUSIC』でリルさん、Isuzuさんとスーツ姿で踊ったり(最高!)、ステージ全体がドレスの裾になってて、中央のバビ江さんが小林幸子さんもビックリな高さまで持ち上がって巨大化したり、最後には50人くらいのダンサーさんたちが登場し、バビ江さんが空を飛ぶという、これでもかとエンターテイメントの限りを尽くした夢幻の世界でした。きっと後世まで語り継がれるだろう、伝説的なステージでしたが、その興奮も覚めやらぬ間にGOGO BOYSが登場し、本日2回目のGOGOショーがスタート。ARENAの盛り上がりは朝まで続きました。




 
 スゴかったショーの余韻に浸りながら、外に出て、フードコートでケバブを食べてたら、テントから太鼓の音が響いてきました(浅草橋太鼓組さんの演奏を見逃してしまいました…失敗)。ちょっと落ち着いて、心の準備ができたところで、いよいよ夏のageHaの定番、BOX(テント)の六尺ナイト(今回はケツワレナイトと合体)に参戦することに。でも、芝生エリア側に設けられた入り口が雨よけのテントと少し離れていたので、雨に濡れちゃうね…と、そこにいた友達と話していたら、様子を察したスタッフの方が傘を持ってこちらに来て、傘をさしてエスコートしてくれました(なんて優しい…惚れそうです)。コインロッカーのエリアで着替えて(六尺は締めてました)、中に入ると、いつもより広々と、BOX全体がフロアになっていて、六尺一丁・ケツワレ一丁な男たちがギュウギュウ詰めでひしめきあっていて…それはそれはエロティックな光景でした。普段はなかなかお会いすることのない中華系や韓国系のカワイイ男の子たちとも「ふれあい」の機会があるのが醍醐味ですね。GOGOショーもSEXYでした。

 
 ひとときの悦楽の世界を抜け出して、再びISLANDやARENAのほうを回って(一瞬、DARK ROOMも入ってみようかと思ったのですが、目の前で二丁目の某有名人が入って行ったので、やめときました…)、朝方、プールサイドに行ってみると、ドラァグクイーンもGOGO BOYもお客さんも雨に打たれながらハイテンションで踊って盛り上がってて、逆にこれはめっちゃ楽しそう!と思って、しばらくその若さはじけるキラキラな光景を眺めながら楽しんでました。

 今年もこんなハッピーなパーティに参加できて本当に幸せだなぁと思いながら、帰路につきました(駅まで歩いてる人たち、みんな幸せそうでした)
 

 
 今回のTokio 03 Summer Weekend -DAY1- [ageHa]は、雨にも負けず、お客さんの「楽しむぞ!」という勢いがみなぎり、ポジティブなパワーに圧倒されるような、ものすごい多幸感を感じた一夜でした。(2週間前にNYに行ったばかりですが)東京のゲイシーン、世界に誇れますよ、こんなにスゴいんですよ、と世界中に伝えたい気持ちになりました。
 なかでも、バビ江さんのレジェンド的なショーの素晴らしさは、筆舌に尽くしがたいものがあります。出演したみなさんや、裏方で支えていたみなさんに、心から敬意を表します。平成生まれの若い方たちが、ドラァグクィーンって空飛べるんだ?とか、こんなスゴいことできるんだ?と感動してくれて、次世代につながるといいな、と思いますし、時にはみんなを楽しませるために、シーンを盛り上げるために、一肌脱いでスゴイことをやってみせる、その損得を超えた「心意気」みたいなものが伝わったんじゃないかな、と思いました。
 数々の名場面、感動、興奮を生み出してきたageHaのゲイナイトですが、今年もこのように素晴らしいパーティが開催されて、本当によかったです。(今回はAiSOTOPE LOUNGEの小原さんがプロデュースに携わっていたそうですが)オーガナイザーさんや関係者のみなさんに感謝です。ありがとうございました。
  
 

※今回のレポートの画像は、"Tokio"のオーガナイザー様からご提供いただきました(Photo by EISUKE, UTO)。全画像をこちらからご覧いただけます。

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