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レポート:ベア・ドローイングイベント「OSO ORO」10周年記念パーティ
8月29日(木)、AiSOTOPE LOUNGEで開催されたベア・ドローイングイベント「OSO ORO」10周年記念パーティのレポートをお届けします。
2019年8月29日(木)、AiSOTOPE LOUNGEで「OSO ORO」というベア・ドローイングイベントが開催されました。ベア・ドローイングイベント…どういうこと?と思われる方も多いと思いますが、「OSO ORO(金の熊という意味)」は、ニューヨーク在住のアイヴァンさんというヒスパニック系のゲイの方が(本業も美術を教えている方だそうです)「国籍や人種を問わず、アートや音楽、祝祭を通じてグローバルなベアのフレンドシップを深める」という趣旨で、アメリカやアジアで開催してきた、ベア系モデルをみんなでデッサンするイベントです。なんと今回が10周年を記念する回だったそうです。
AiSOTOPE LOUNGEといえば、週末には様々なクラブパーティが開催され、盛り上がりを見せる二丁目随一のクラブです。これまでもクラブパーティ以外にも、ライブ、映画上映会、演劇、落語などが開催されてきましたが、おそらく今回のようなドローイングイベントは初ではないでしょうか(東京で「OSO ORO」が開始されるのは初めてではなく、これまではバー「のら蔵」で行われてきました)
オープン直後の20時過ぎに会場に入ると、結構な数の方たちがすでに来られていて、なかにはデッサン用の鉛筆、画用紙、なかにはイーゼルを持参されている方もいらっしゃいました。そんな本格的な用意がない方にも紙と鉛筆が配られ、どなたでも描くことができるようになっていました。
BGMはビヨンセだったり定番のゲイナイト的な感じで、お酒を飲んだり、友達としゃべったりしてる方たちもいて、リラックスした雰囲気だったのですが、アイヴァンさんがご挨拶し、course Kさん、PAGさん、Radinさん、Sakahiroさんというベア系モデルの方々が紹介され、モデルの方々がポーズをとるやいなや、フロアで待ち構えていたみなさんは一斉に鉛筆を走らせ、デッサンをはじめました。
10分くらいして、モデルさんが場所を変えたり、ポーズを変えたりして、みなさんはまた新しい紙に描きはじめます。ふだんはクラブパーティでイェイイェイ盛り上がっているフロアで、大勢の方が無心で?(エロい気持ちで、かもしれませんが)モデルさんの姿を紙に描いていくその光景は、心洗われるような、ある種、感動的なものがありました。描いてる人たちもだんだん素敵に見えてきます。
1時間くらい経った頃、今度は、場内のお客さんがモデルになり(10名くらい)、ものすごい筋肉隆々のギリシャ彫刻のような肉体自慢の方がいたり、勝負パンツ(Tバックや褌)を用意している方もいたり、ちょっとここでは書けないようなスゴい「下着」の方もいらっしゃいました。
終盤、またモデルさんたちが登場し、ニューハーフのおりいぶぅさんも混ざったりして、たいへん美しい光景も見られました(描かれている絵もたいへん美しかったです)
最後に、アイヴァンさんが「こんなにたくさんの方に来ていただいて、感激です…」と涙を浮かべながら語りました。そして、みなさんが描いた絵を並べて記念写真を撮って、お開きとなりました。
初めて参加した方の中には「こんなにゲイの絵描きがたくさんいるなんて…」と驚いていた方もいらっしゃいました。
考えてみれば、ゲイの世界では、合唱や吹奏楽、バンド、クラブ系など音楽にまつわるサークルやコンサートやイベントはたくさん開催されてきましたが、美術だって当然、嗜む方は多いわけで、そういう美術愛好家の方たちのための、このようなドローイングイベントがあっても不思議ではありません。
とある参加者の方は、一般のデッサン会で男性がモデルをつとめる場合、間違いなく細身やマッチョな方で、このようなクマ系のモデルを描く機会は滅多にないんだよね、とおっしゃっていました(その方は特にクマ系が好きというわけではありません)。「OSO ORO」にはそういう意義もあるのです。
こんな素敵なイベントの10周年を記念するパーティを、わざわざ二丁目で開催してくださって、本当にありがたいことです。
今後も、きっと東京で開催される機会があると思いますので、興味がある方は、こちらのサイトをお気に入りに入れて、チェックしてみてください。
※当日の様子は、アイヴァンさんのインスタにもアップされてますので、ご覧になってみてください
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