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レポート:宮崎レインボーパレード2020
9月12日(土)のさっぽろレインボープライドに続き、VENさんが、9月20日(日)に「宮崎レインボーウィーク2020第2弾」の一環として開催された映画『ジェンダー・マリアージュ』上映会&トークショーと宮崎レインボーパレードをレポートしてくれました。
9月19日〜22日、宮崎市で「宮崎レインボーウィーク2020第2弾」が開催されました。もともとは8月1日〜7日開催予定で、毎日パレードを行うという企画だったのですが、コロナ禍の影響で規模の縮小を余儀なくされ、その代わりに第2弾としてシルバーウィークにも開催されることとなったのでした。
さっぽろレインボープライド2020もレポートしてくれたパレードファンのVENさんが、「宮崎レインボーウィーク2020第2弾」の一環として9月20日(日)に開催された、映画『ジェンダー・マリアージュ』上映会&トークショーと宮崎レインボーパレードに参加し、その模様をレポートしてくれました(2週にわたって北海道から九州まで…本当におつかれさまです)
映画『ジェンダー・マリアージュ』は、2014年の東京国際レズビアン&ゲイ映画祭で『アゲンスト8』のタイトルで日本初上映された作品で、その後、『ジェンダー・マリアージュ』の邦題で一般公開されるようになったものです。2008年5月に同性婚が認められたカリフォルニア州でしたが、同年11月に住民投票で、結婚を男女間に限定する州憲法修正案「提案8号」が僅差で採択されてしまい、まさかの同性婚禁止状態への逆戻り…しかし、同州のレズビアンカップルとゲイカップルが「同性婚の禁止は憲法に定められた法の下の平等に反する」として提訴し、米最高裁判所まで争われました。同性婚をめぐる歴史的にして感動的なドキュメンタリー映画です。映画には、18日にお亡くなりになった米連邦最高裁のルース・ベイダー・ギンズバーグ判事も登場していました。
宮崎駅から近くの日宮会館のホールで上映会が行われ、エントランスには常設でレインボーフラッグとフラッグの説明を書いたリーフレットが常設されていました。
新型コロナウイルス感染予防のため、事前予約制で実施され、ソーシャルディスタンスを保つため、定員250名の会場で50名限定での開催となりました。会場の客席にはレインボーフラッグが飾られ、フラッグのある席に座ってくださいという形でした。入場の際には検温と消毒を実施し、(支障のある場合を除き)マスク着用での鑑賞となりました。
年齢や性別を問わず、いろんな方々が来られていました。
ちなみに今回の上映会は、「MARRIAGE FOR ALL JAPAN -結婚の自由をすべての人に-」からの助成を受けたおかげで、入場無料となっていました。
上映会の後は、トークショーが行われました。宮崎レインボーウィークを主催する「レインボービュー宮崎」代表の山田健二さん、「結婚の自由をすべての人に」訴訟九州弁護団の森あいさん、宮崎市文化・市民活動課の斎藤建郞さん、特定非営利活動法人みやざきママパパhappy事務局長の黒木淳子さんの4名が壇上に上がり、トークを繰り広げました。客席の人たちにも画用紙が配られ、映画を観て印象に残ったシーンや台詞などを書いて、客席からも参加できるような工夫がなされていました。
宮崎市はパートナーシップ制度を導入しており、現在11組の方々が宣誓したそうですが、そのうちの1組は親御さんの反対があり、取り下げられたそうです…悲しい現実です。しかし、宮崎市の担当課は、宣誓書類を破棄せず、いつかまた宣誓ができる時が来るまで保管するそうです(素晴らしいですね)
森あいさんからは、世界の同性婚事情や「結婚の自由をすべての人に」訴訟の現在の状況などのお話もありました。
山田さんは、宮崎市以外の県内の市町村にもパートナーシップ制度の導入を呼び掛けていきたいとおっしゃっていました。
上映会が終了すると、いよいよ宮崎レインボーパレードへ。
日宮会館→宮崎駅前→宮崎山形屋前→日宮会館というコースを、約40名が行進しました(歩道を歩く形でした)
レインボーフラッグや、さまざまなメッセージを書いたプラカードを掲げ、宮崎レインボーウィークのために作られた『虹の向こう愛の世界へ』というオリジナル曲をBGMとして、当事者もアライの方も楽しく歩きました。沿道から手を振ってくれる人や、偶然すれ違って飛び入り参加した人などもいて、温かい雰囲気のパレードでした。
パレード終了後、日宮会館のエントランスホールでミニ集会が行われ、解散となりました。
小さなパレードでしたが、参加者の思いがひしひしと伝わるパレードでした。
レインボービュー宮崎は、宮崎市や宮崎県とのパイプがしっかりしており、今回のレインボーウィークも市との共催となっていました。トークショーに登壇していた市の斎藤建郞さんが、パレードのスタッフも務めていました(形だけの共催ではなく、実際にスタッフとして働いていらして、頭が下がる思いでした)
レインボーウィーク期間中は、ほかにも交流会やさまざまなトークイベントも開催されました。宮崎の熱さを感じました。
みなさん、お疲れ様でした。素敵な時間をありがとうございました。
(写真:VEN)
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