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レポート:あったかゼンタイイベント「SK!N」

2月23日(祝)、二丁目の「D-light,Tokyo」で開催された「SK!N」の体験レポートをお届けします。

レポート:あったかゼンタイイベント「SK!N」

(画像は第1回「SK!N」の様子。今回はステージが左奥に移動し、もっとギュウギュウな感じでした)


前夜にはみぞれも観測されたくらい、めちゃくちゃ寒かった2月23日(祝)、冷たい雨の降る中、ほとんど人のいない昼間の二丁目の一角に、期待に胸をふくらませ、頬を紅潮させた人たちの長い行列ができていました。「SK!N」に参加するために全国のゼンタイファンが「D-light,Tokyo」に集結していたのです。100人超で盛り上がった「冬でもアツい」ゼンタイイベントのレポートをお届けします。
(文:Junchan)

 実はゼンタイイベントに参加するのはこれが初めてではなく、10年近く前にArcHで「全身タイツナイト」というイベントがあって、当時二丁目で(「包茎ナイト」や「よつんばいナイト」がセンセーションを巻き起こしたように)話題になっていましたし、ゼンタイへの性的な興味もあり(小学生のときにテレビでショッカーが仮面ライダーをいたぶる様に妙な興奮を覚えてました。大人になって、橋口さんの『ゼンタイ』という映画を観てシノアツさんのゼンタイ姿に興奮したりして、俄然興味が高まってました)、ただ覗き見するのではなく、きちんと参加しようと思ってゼンタイをネットで購入し、ドキドキしながら行きました。コアなゼンタイファンの方たちとお話して、そういうサークルがあることがわかったり、ゼンタイ越しのボディタッチの感触を初体験できました。外界がほとんど見えない状態で誰かわからない人たちにゼンタイのスベスベした生地の上から触られるのは、それまで味わったことのない感覚で、ドライっていうんでしょうか、新しい快感に目覚めたような気がしました。
  去年の2月、「SK!N」が初開催された際は、主催の海太郎さんにお誘いをいただけたこともあり、マジ本気で参加したかったのですが、あいにく地方出張が入っていたので涙を呑みました…。1年待ちわびて、満を持してというかリベンジというか、今回こそは!と張り切っておじゃましました。
 
 そうして迎えた2月23日午後2時過ぎ。冷たい雨がそぼ降るなか、二丁目に到着。ほぼ人がいないのに「D-light,Tokyo」の前だけは熱気に満ちていました。着替えというか、服を脱いであらかじめ中に着込んだゼンタイ姿(全身覆うのではない、ヒーロー系のやつ)になって、クロークに荷物を預けると、光るバングルをいただきました(用途はのちほど)。会場はかなり明るめで、見渡す限りゼンタイの方たち。ほとんどの方は顔を覆ってなくて(視界がなくなりますものね…)ほがらかに談笑したり、実に和気藹々とした雰囲気でした。バーカウンターの上にジュースやお茶が並んでいて、自由に飲むことでできるようになっていました(お酒飲めない方もいらっしゃいますので、ありがたいサービスですよね)。もちろんお酒をオーダーすることもできました。
 驚いたのは、手の指とかだけじゃなくアソコをすっぽり入れることができる(竿と玉をそこにおさめることができる)仕様のゼンタイを着てる方がとても多かったことです(ペニスシースと言うそうです)。ゼンタイって今こんなふうに進化してるの?と感心しつつ、思わず「それどこで売ってるんですか?」と聞いたりもして。次回参加するならこれにしようと心に決めました。
 ステージでは、「オールタイトニッポン」というトークイベントが開催され、司会の方が(かわいかったです)マネキン願望のあるお二人にお話を聞いて(「モノに堕ちたい」という言葉に人間の深淵を感じました)、そのあとお二人が願望を叶えるべく実際にマネキンになったりしてました。2回目は(12月によつんばいナイトでGOGOを引退した)周作さんが登場し、高校時代から体にフィットするサイクルウェアとかを着ていた、ゲイの目覚めより早かったと語っていて興味深かったです。ちなみに周作さんが着ていたのは界隈でアツい注目を集めているアモレシーのタイツでした。フィット感や光沢がすごくて、セクシーでした。
 それから、毎時00分に「禅体時間」というセクシータイムがありました。ライトが消えて真っ暗になるのですが、入場時にいただいたバングルを光らせることでそこだけぼんやり明るく見えるという趣向です。音楽がまさに「禅」という感じでおしゃれでした。
 2階は「完全体エリア」になっていて、みなさん頭からすっぽりかぶって靴を脱いで入場し、思い思いにスキンシップしあってました。「よつんばいナイト」のようにマットが敷いてあって、横になったりもできる感じでした。もちろん、アソコの形がくっきりわかるゼンタイを着た方は、フルぼっ…(以下自粛)。そんななかで気づいたのですが、ゼンタイでのセックスって完全に安全なんですよね。全身コンドームに覆われているようなものです。なのにエロい。スゴいことです。
 これだけでも十分楽しくて満足だったのですが、さらに、リユーステーブルという、もう着なくなったゼンタイをほしい人にあげるコーナーも設置されていて(僕も周作さんのお古のゼンタイをもらって帰りました)、本当に至れり尽くせりというか、ゼンタイを本当に愛してる人じゃないと考えつかない企画だと思いました。素晴らしいです。 
 
 若くて細い方から、がっちり系兄貴、がちむちマッチョ、かなりの巨体の方まで実に幅広い、多種多様な年齢・体型の方がいらしてて、モテスジなイケメンさんも結構多かったです。でも、この世界にありがちな見た目で序列をつけたりするような感じが全くなく、みなさんなごやかにお話したり「ふれあったり」してて、なんと平和であったかな世界なのだろう!と感じ入りました。
 昨年の「SK!N」の体験を漫画でレポートしてくださっていたハスきちさんをはじめ、ゼンタイ界の有名人な方やX(Twitter)でひそかに気になっていた人にもお会いできたり、いろんな方と交流できました。X(Twitter)アカウントを書いた名札を首から下げている方も結構いて話しかけやすかったですし、トイレに行くときに「すみません、ちょっと背中のファスナーを下ろしていただけないでしょうか」とタイプの人にお願いしてお話するきっかけにしたり、「そのタイツ、とてもいいですね」とか褒めあったり。帰る頃には、なんかもう友達みたいな感覚でハグしたりしてました。

 「D-light,Tokyo」でのイベントは18時で終了だったのですが、その後、二丁目のバー「DOCK」でアフターの飲み会も開催されました。
 イベント終了後に本当にたくさんの方が「楽しかった!」と投稿してたように、ゼンタイ好きな方のニーズを最大限に満足させるような、「ゼンタイ愛」に包まれた、本当に素晴らしいイベントでした。
 今回なんと、123名ものお客さんが来られたそうで、スタッフのみなさん(クロークとか特に)大変だったと思うのですが、きっと同じゼンタイファンの仲間のためにという思いで頑張ってくださってたんだと思います。心から拍手を贈りたいです。
 
 たぶんですが、体にピタッとフィットするタイプの服やシングレット・レスリングウェアが好きな方、パンツのモッコリがたまらなく好きな方など、ゼンタイにハマるポテンシャルを持った方、少なくないと思います。ぜひ次回はどこかでゼンタイを入手して参加してみてください(僕も決して詳しくはないのですが、入手できそうなところをいくつか挙げてみると→大阪にあるゼンタイ屋JPゼンタイRANDYAliExpressあたりじゃないかと思います)
 

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