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レポート:岐阜プライドウォーク

2024年9月15日、岐阜市で初のプライドとなる「岐阜プライドウォーク」が開催されました。VENさんのレポートをお届けします

レポート:岐阜プライドウォーク

2024年9月15日(日)、岐阜市で「岐阜プライドウォーク」が開催され、6名の参加者がJR岐阜駅周辺を歩きました。この岐阜プライドウォークの発起人である岐阜県在住の(全国で最もたくさんパレードに参加している)VENさんが、このプライドイベントを開催することになった経緯を語り、当日の模様のレポートもしてくれました。



 9月14日・15日は札幌で「さっぽろレインボープライド」が開催され、全国からたくさんの方々が駆けつけ、パレード参加者は1000人を超えました。今年はシルバーウィークと韓国の連休が重なったためか、飛行機代もホテル代も軒並み高騰し、残念ながら私は札幌行きをあきらめざるをえませんでした。
 札幌には行けないけど、15日の札幌のパレードへの連帯の気持ちを込めて一人で地元でパレードするのもいいなと、ふと思いました。そういえば、若い世代の人たちが「岐阜でパレードがしたい」「プライドイベントがしたい」と言っていたなと思い出し、名古屋や東京みたいな大きなことはできないけど、小さな行進ならお金をかけずにできると考え、私の友人知人に声をかけたら、思った以上に反応がよく、当日の6日前(9月9日)に開催が決まりました。それぞれが友人知人に声をかけ、6名が集まりました。少数で歩道を歩くかたちなので、ゆるくウォーキングする感覚で歩きましょう、ということになりました。参加者の一人から、間に合うのでTシャツも作りましょうと提案があり、想定外にTシャツも作りました。私が、岐阜のコミュニティの方々に何が伝えられるか、を考えたとき、今できる私の最大限のことは、この「岐阜プライドウォーク」だと思い、さっぽろレインボープライドへの連帯、お金をかけなくてもパレードやマーチはできること、今後の岐阜のプライドへ何かつながるものになれば、などの思いを込めて歩くことにしました。

 そうして15日(日)、「岐阜プライドウォーク」の日がやってきました。
 実は天気予報は一日中雨の予報だったのですが、午前中には雨は上がり、集合時間には青空が見え、陽射しも出ていました(パレードの直前に晴れるジンクスがここでも)。コースはJR岐阜駅→名鉄岐阜駅→柳ヶ瀬商店街→JR岐阜駅です。歩道を歩く形なので、臨機応変にコースは変わりながら歩いて行きました。
 集合時間の14時、参加者6名がJR岐阜駅前に集合しました。黄金の信長像と市電前で記念撮影し、さっぽろレインボープライドへ連帯しますというメッセージとともに、画像をSNSに投稿しました。
 いよいよ岐阜プライドウォーク、出発です。
 JR岐阜駅前は、ほとんどの歩道がアーケードになっていて、雨が降っても傘をささずに歩けます。陽射しもやわらかくしてくれます。駅前の人通りは少なかったですが、参加者が持つフラッグに視線が集まっていたように思います。
 名鉄岐阜駅前にさしかかりました。若い人たちに「昔は名鉄岐阜駅前にPARCOもあったんだよ」と話したりしました。
 柳ヶ瀬に向かって歩き始めます。柳ヶ瀬にあった岐阜高島屋が先日惜しまれながら閉店してしまったこともあり、一抹の寂しい思いも抱えながら、歩いていました。
 柳ヶ瀬の手前の公園ではキッチンカーが出ていて、人がたくさんいました。フラッグを振り、アピールしながら、柳ヶ瀬商店街へ入っていきます。柳ヶ瀬といえば、美川憲一さんのヒット曲「柳ヶ瀬ブルース」。その歌詞が刻まれたスポットもあり、そこでも記念撮影しました。
 柳ヶ瀬では日曜恒例の「サンデービルヂングマーケット」が開催されていて、たくさんの人出で、ここでもアピールしました。すると、参加者のユウキさんとアキさんに声をかけてくれた方がいました。ユウキさんとアキさんは岐阜県パートナーシップ宣誓第1号のカップルで、「新聞拝見しました」と言って声をかけてくれたのです。そして、マーケットに出店していた『CHARO』の店主さんが「パレードされているんですか?」と声をかけてくださり、ブース横に展示してあった自転車に乗せてくださったり、写真も撮ってくれました。LGBTQ+のフラッグのこともご存知でした。なんてLGBTQ+フレンドリーな方なんだろうと感激しました。
 柳ヶ瀬商店街での素敵な出会いを後にして、ゴールのJR岐阜駅に向かいました。岐阜県でたぶん最後のデパートとなった「富士屋デパート」が見えてきました(頑張っていただきたいです)。予定では30分のはずが、1時間30分くらいのウォークとなりました。








★岐阜プライドウォークのフォトアルバムはこちら

 ウォーク後は、参加者のみんなでお茶を飲んで、いろいろとお話しました。
「初の岐阜プライドウォーク、皆さんと歩けて楽しかった」
「みなさんと出会えてとても嬉しいです」
「岐阜の街でとても貴重な体験ができたこと、私個人にも大きな一歩でした! 皆さんとの連帯感は、他ではなかなか味わえないものです」
「私のパレードデビューを今日、体験することができとても楽しい1日でした。写真撮ってもらうときの一期一会の出会い、高い自転車を持っている店員さんとの思いがけない話などなど、エピソードが様々ありました。こうして触れ合うことで、少しずつ世の中が良くなっていくんだなと感じました」
「今日のような形のパレードもあるんだな、と思いました。本当に素敵な日だったと思います」
といった感想が話されました。
  
 2回目があるかどうかはわかりませんし、ここから岐阜のプライドがどんな方向へ向かうかもわからないのですが、小さな小さな一歩を踏み出せたのではないかな?と思います。
 
 これから秋のプライドイベントラッシュが始まります(スケジュールの一覧はこちら
 みなさん、お近くでも、遠くても、参加したい、見てみたいと思うパレードやフェスがあればぜひ、足を運んでみてください。

(写真・文:VEN)

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