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レポート:九州レインボープライド2025
11月1日・2日に福岡市で開催された九州レインボープライド2025の模様をVENさんがレポートしてくれました。

2025年11月1日(土)・2日(日)、11回目を数える九州レインボープライド2025が開催されました。今年は、これまでの冷泉公園から天神中央公園(市役所側)へ会場を移して開催されました。昨年は悪天候によって1日目が中止となり、本当に残念でしたが、今年は天候にも恵まれ、晴れて2日間にわたって開催することができました。1日目後半から2日目までをレポートさせていただきます。
(取材・文・写真:VEN)
1日目:11月1日(土)
天神駅からすぐの場所にある天神中央公園へ行くと、九州レインボープライドと描かれたゲートが目に入りました、そこをくぐると両サイドにたくさんのブースが並んでいて、わかりやすい導線となっていました。1日目の午後ということで、人出も多かったです。
まずは出展ブースを紹介します。本当にたくさんのブースがあって、とても全部はご紹介できなかったのですが、ご了承ください。






































ステージではMCのお二人が響子さんを紹介しているところでした。MCは福岡を拠点に活動しているタレントの磯田久美子さんと、音楽や声優、MCの勉強をしている峯隼輔さんです。峯さんはなんと現役高校生とのこと。トーク力が素晴らしかったです。
響子さんのパフォーマンスがはじまりました。響子さんは九州レインボープライドのステージにはほとんど欠かさず出演しています。今年も九州レインボープライドのために書き下ろしたオリジナル曲「We are the rainbow」も歌ってくれました。
続いて、今年音楽活動15年になるというKOTFEさんが登場しました。昨年は出演予定だった1日目が天候不良で中止となり、涙を呑みましたが、今年は満を持して出演し、「JOY」「HERO」「Beating」というオリジナル曲を披露してくれました。KOTFEさんの優しい歌声に癒され、励まされた方は多かったのではないでしょうか。
続いて、城東高校ダンス部のみなさん。「多様性」をテーマにしたステージを魅せてくれました。エネルギッシュでパワフルなステージでした。みなさんの笑顔、とても素敵でした。
1日目のトリは、おなじみ下地正晃さん。活動休止を経て、九州レインボープライドのステージに帰ってきてくれました。下地さんは今年デビュー20周年のメモリアルイヤーとのこと。「同性同士でも結婚できる未来が来ることを祈って歌いました」と温かいメッセージを送ってくれました。新曲「LOVE is LOVE」には「今度ふたりで生きて行けたなら 誰に邪魔されたとしても 愛は愛だと手を繋ごう」(歌詞より引用)という歌詞があって、心に刺さりました。幼いファンの方から花束も贈られました。
そして、ステージで1日目のエンディングのあいさつがあり、この日は終了となりました。最後に関係者で記念撮影をしていました。
2日目:11月2日(日)
10時になり、ステージイベントがスタートしました。MCは1日目から引き続いての磯田久美子さんと、恒星宇宙Xの瀬乃悠月さんでした。オンライン中継は昨年に引き続きかんだーにゃさんとフェアリーシスターズの3名が担当していました。
WanQのみなさんの演奏が始まりました。全国から集まった九州レインボープライド限定の吹奏楽隊です。
続いて来賓のあいさつ。福岡県古賀市の田辺一城市長は、古賀市として同性婚法制化を国に要請したことなどを話してくださいました。この動きが全国に広がってくれたらうれしいです。
JAPAN PRIDE NETWORKのみなさんのあいさつ。札幌、東京、京都、大阪、那智勝浦のみなさんが登場し、今年のプライドイベントの報告やこれから開催のプライドイベントのアナウンスをしていました。
続いてEN325&ドットカラーのみなさんのステージ。九州レインボープライドに毎年出演し、毎回元気なダンスを見せてくれます。
LUSHによるゲーム大会が始まりました。大人も子ども楽しんでいました。
ステージには再びWanQのみなさんが登場し、素敵な演奏を聴かせてくれました。練習もそれほどできなかったかと思いますが、息の合った演奏でした。
続いて、福岡出身で国内外で活躍するアーティストのSHUNさんが登場。エネルギッシュなステージに元気をもらえました。バラードも素敵でした。
新宿エイサー新虹のみなさんが登場。全国から集まったメンバーが力強い演舞を見せてくれました。
あなたののぶゑさんが発信しているポッドキャストの公開録音では、聞き手のかんだーにゃさんとともに、未来の子どもたちへの思いが語られていました。パレード中も(歩かない方のために)ステージは続いていて、虹組ファイツのみなさん、フェアリーさんのパフォーマンスがありました。
いよいよパレードがスタートする時間が近づいてきました。今年のコースは天神中央公園→明治通り→天神→渡辺通り→国体道路→天神南→天神中央公園でした。これまでよりは短くなりましたが、PARCOや三越などが並ぶ人通りの多い西鉄天神駅前を今年初めて通りました。
今年はコースに入っていませんでしたが、一蘭本社総本店では今年もビルにたくさんのレインボーフラッグを掲げてくれていました。また、福博であい橋側の天神中央公園には、撮影スポットの後ろにレインボーカラーの装飾がなされていました。
14時になりパレードがスタートしました。スタートした途端、雨がポツポツ降ってきて、心配になりましたが、すぐに上がったので、よかったです。
先頭はいちごフロート。横断幕を持ったあなたののぶゑさん、その後ろには寄せ書きのようにメッセージが書かれた横断幕を持った方、その後ろにはJPNの、各地のプライドの旗を持ったみなさんが続き、その後ろにWanQのみなさんが演奏しながら続きました。ぷれいす東京のみなさん、LGBTの家族と友人をつなぐ会のみなさん、新宿エイサー新虹のみなさん、KANE&KOTFEのお二人、東郷潤さん、カラフルブランケッツのみなさんなど、全国から駆け付けた方たちが歩いていました。









その次はびわフロート。トラックにDJ機材を積んだフロートで、五十嵐ゆりさん(Rainbow Soup/プライドハウス東京)がDJを担当しました。プライドで定番のクラブミュージックが流れ、後ろを歩く人たちもノリノリでした。チェリオのみなさん、サントリーのみなさん、積水ハウスのみなさんなど、企業の方々がたくさん歩いていました。




その次はマンゴーフロート。TOTOのみなさん、パナソニックのみなさん、筑紫女学園大学のみなさん、Stonewall Japanのみなさん、木本昌美さん(Youtuberの木本奏太さんのお母様)などが歩いていました。



続いてスイカフロート。このフロートは公式生配信もしていて、配信MCのかんだーにゃさんがパワー全開でマイクアピールしていました。同じくMCのフェアリーシスターズのお二人は先頭を歩いていました。会場に来れなくても、配信を見ながらパレードに参加できる九州レインボープライドの素敵なシステムです。三井住友トラストグループのみなさん、資生堂のみなさん、三好不動産のみなさんなども歩いていました。




続いて、かぼすフロート。フロートには恒星宇宙Xのみなさんが乗って盛り上げていました。このフロートの最後尾には撮影禁止ゾーンがありました。アクセンチュアのみなさん、LGBT‐Allyプロジェクトのみなさん、明治の社内LGBTQ+アライネットワーク「Marble」のみなさん、人材派遣会社ランスタッドのみなさん、ANAやJALのみなさんも歩いていました。





パレードが西鉄天神駅前に差しかかると、連休とあって人出も多く、アピールも盛り上がるポイントとなりました。沿道には観光客と思われる方もいて、反応も良く、温かい雰囲気でした。あちこちにレインボーフラッグを持った方がいて、元気よく振ってくれました。
大丸前を通り、天神南のほうへ進んでいきます。ゴールまであとわずかです。沿道ではアクセンチュアの方々がたくさんいて、応援してくれていました。そのパワーに圧倒されるほどでした。
市役所通りに再び入り、天神中央公園にゴールしました。約1時間ほどのパレードでした。
★パレードのフォトアルバムはこちら
パレードには参加していませんでしたが、長崎県大村市から松浦慶太さんと藤山裕太郎さんのカップルも来られていて「同性パートナーにも雇用保険移転費を」「現在、同性カップルにも社会保障を求めて裁判中」と書いたプラカードを持ってアピールしていました。裁判、頑張っていただきたいです。
ステージでは、よしむらさおりさんが歌っていました。音楽を通して多様な性のあり方を表現しているよしむらさんの歌には共感しやすかったです。
続いて、大阪発「しんがーでそんぐなふぁいたー」のmariPanさんが登場。パンダがお好きな方で、パンダのぬいぐるみと一緒に登場しました。トークも歌もキャラも素敵でした。
the Soulの村井清崇さんは、他のメンバーの方がチャゲさんのツアーに参加中ということで、今年はお一人で出演していました。
トリをつとめたのはRefRiseのお二人。福岡と東京を拠点に、応援歌や家族愛をテーマに活動している方たちで、会場に元気を届けてくれました。
エンディングで歌って踊るテーマソング「Song For You」の振付の練習が始まりました。MCや振付を担当した方がステージに上がり、みんなで練習しました。忘れていたところも練習でカバー、初めての方も覚えやすい振付です。
そして、いよいよエンディング。MCも実行委員も演者さんもステージに上がり、ステージ前に大勢の人が集まりました。夕暮れ時で気温が下がってきていたのですが、村井さんの歌とともに元気に歌って踊って暖かくなりました。
最後に実行委員長のあなたののぶゑさんからご挨拶。来場者数は3万人超えだったそうです。来年も天神中央公園で開催したいとのことでした。この日も関係者で記念撮影が行なわれていました。みなさま、お疲れさまでした。


なお、開催1日目に演者が特定政党の名前を明示しその政党のテーマソングをステージ上で歌唱した件については、九州レインボープライドから声明が出ていますので、そちらをご覧ください。
(g-lad xx編集部の後藤からもひとこと。
この件を聞いたとき、多くの方たちと同様、信じられない…とショックを受けました。まさかQRP公認じゃないよね、と。VENさんも直接は見ていなかったそうなので、事実関係や、傷ついて帰ってしまった方のことをどう思っているかをお聞きしたく、のぶゑさんにメールもしました。そして、QRPからの声明にもあるように、事前に把握していない、ある意味、事故のような出来事だったとわかりましたし、実委の方たちも当該政党を支持しているわけではないし、基本姿勢に反する出来事が起こってしまったことを重く受け止め、反省し、今後の対応を真剣に考えたりしているわけですから、来年はこれまで以上に「全ての人々の尊厳と多様性を祝福し、誰もが安心して参加できる」QRPになるだろう、そうなるように応援しようと思えました。
2001年に東京レズビアン&ゲイパレードの実行委員を経験した人として、イベントが大きくなればなるほど当日不測の事態が発生し、翻弄されたり、うまく対応できなかったりということが起こり得ることを知っています。パレードを開催するというのは、ボランティアでありながら、極めて多くの仕事をプロ並みに遂行していかなければいけない、実に苦労の多い、大変な作業ですし、これまでたくさんの方たちが疲弊・消耗したり(なかには命を落とした方もいます)、開催自体が困難になったりということが多々ありました。今年だって、QRPに限らず、他の街のプライドイベントでも、妨害と見受けられるようなことをする方たちが現れたり、さまざま、不足の事態に直面している様子が窺えました。主催する方たちは本当に気苦労が絶えないでしょうし、頭が下がる思いです。そして、主催者だって失敗することもあります(私もしました)。ですから、同じコミュニティの仲間として、ものすごく大変な思いをしてパレードという大イベントを開催していることに敬意を表しつつ、支えていかなくてはという気持ちです。
いま世界的にLGBTQへのバックラッシュが吹き荒れていて、日本だって全然呑気に構えているわけにはいかない状況で、これからもっと強く吹くかもしれない逆風に備えて、今まで以上にLGBTQ+Allyコミュニティの連帯を強めていくことが大事だと思います。一人ひとりは弱い、けれども、だからこそ、仲間とつながり、結束力を強めていこうよと思うわけです。パレードってそのための場でもあるんじゃないでしょうか。ふだんはそれぞれの持ち場で頑張ってる多様な人たちが一堂に会して、健闘を讃え合ったり、元気をもらえたり。そういうパレードを開催してくださっているみんなに感謝!です。
全然「ひとこと」じゃなかったですね。すみません…)
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