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レポート:GAP6「2030年までのHIV流行終結を目指すPhoto&Movieプロジェクト」記者発表会
3月25日、GAP6による「2030年までのHIV流行終結を目指すPhoto&Movieプロジェクト」記者発表会が開催され、レスリー・キーさんをはじめ、モデルになってくれたたくさんの著名人の方たちが都内のフォトスタジオに集結しました。華やかな会場の模様をレポートします

2023年8月、厚労相に「日本におけるHIVエイズの流行終結に向けた要望書」を提出したHIV/エイズ関連6団体「GAP6」。その後、GAP6に金沢レインボープライドが加わり、松中権さんが主導して「OUT IN JAPAN」のようなPhoto&Movieプロジェクトが始動することになり、3月25日(水)、都内のフォトスタジオで会見が開かれました。
当日は、あいにくの雨模様となりましたが、会場にはたくさんのメディア関係者の方たちが詰めかけていました。
初めに松中さんがモデレーターをつとめ、東京医科大学八王子医療センターの平井由児さん、琉球大学感染症内科の仲村秀太さん、ぷれいす東京の生島嗣さん、魅惑的倶楽部理事長の鈴木恵子さん、はばたき事業団の後藤智己さんが登壇し、HIVをめぐる現在の状況やをHIV流行終結に向けた課題について語りました。
平井さんはHIVについての「知識のギャップ」「世代間のギャップ」があると指摘し、それは残念ながら医療者の中にもあって、病院だけでなく介護の現場など、関わる人やフィールドを広げることが大事、と語っていました。陽性者も高齢化し、老人ホームに入るようになってきているが、介護士が抵抗するケースがあり、話しに行くと、理解してくれて、みんなと一緒だ、陽性者が入れないのはおかしいと言うようになった、というエピソードも紹介してくれました。
仲村さんは、沖縄は東京と異なり2/3の方が発症してわかるため、検査へのアクセスをよくすることが大事だと感じています、気軽にHIV診療にアクセスできるようになること、スティグマ(負のイメージ)をいかに払拭するかが課題です、と語りました。検査の方法や予防法もめまぐるしく進化しているのに、情報が届いていない、かと言って医療者は必ずしも良いストーリーテラーではないかもしれないのでメディアのみなさんに期待します、とも。
生島さんは、今の課題として、上の世代の方は友達が亡くなったとかリアルに人間関係の中にあったけど20代30代の方は、治療もよくなったし、もう亡くなったりしないと性教育で教えられていたりするので、あまり身近に感じられない人が多いのかもしれない、今まで情報に触れたことにない人に届けたい、と語っていました。今でもHIVに向き合わない方もいて、せっかく進んだ医療にアクセスできていない、今回のプロジェクトはいろんなところに届きそうなので期待しています、とも。
浜松で活動する鈴木さんは、地方だとなかなか身近に感じられない、正しい知識につなげることが大事だけど支援団体も少ないのでもっとサポートが必要だと語っていました。自分もレッドリボンを知ったことがきっかけで活動を始めた、知った人がさらに広げて、住みやすい国になっていくよう期待します、とも。
後藤さんは薬害エイズ事件の被害者として、すでに700人が亡くなった、忘れてほしくないと語るとともに、差別やスティグマのことに触れ、正しい知識や理解が広まること、差別解消に期待すると語りました。
最後に松中さんは、Marriage For All Japanの寺原共同代表が以前、同性婚の運動も当事者の数自体は少なくて、そうじゃない人が「差別してないですよ」と言うだけでは変わらない、そういう意味ではみんなが当事者だと思うと語っていたというお話をしてくれました。今回のプロジェクトの真意がよくわかるお話でした。
続いて「OUT IN JAPAN」プロジェクトで約2000人のLGBTQの写真を手がけてきたレスリー・キーさんが登壇し、昨年12月に松中さんからお話があり、最初はHIVのことを全くわかっていなかったが、2ヵ月くらい松中さんと話して、やることに決めた、と語り、パイロット版的に3月11に撮った写真を披露してくれました(コロッケさん、神田うのさん、東ちづるさん、スティーブン・ヘインズさん、西村宏堂さんをはじめとするタレントや俳優、モデル、アルファロメオのティツィアナ・アランプレセさんのようなビジネス界の著名人などのほか、ドラァグクイーンのドリアンさんやGOGOのJunpeiさん、Rioさんの写真などもありました)
その後、公開フォトセッションとして、パネルトークに出演したみなさんの写真、フォトプロジェクトにモデルとして参加してくれたみなさんの集合写真が撮影されました(たいへん豪華で、圧倒的な時間でした)
スティーブン・ヘインズさんがレスリー・キーへの感謝を込めて花束を渡す場面もありました。
HIVについての記者会見というよりは、セレブが集まる華やかなレセプションパーティのような雰囲気のなか、会が終了しました。


上村悠先生もHIVのことがYahoo!とかに全然載ってこない、世間で話題になりづらい現状があると指摘していましたが、いくら新規HIV感染報告数が減っているとはいえ、2030年までの流行終結を目指すのであれば、U=UやPrEPなど最新の情報がもっと広く世間に行き渡る必要があると言えます(というか、U=Uのことが広く認知され、介護施設だろうと歯医者だろうとクリニックだろうとあらゆる場所でHIV陽性者が差別されないようになること自体が大切です)。そういう意味では、今回のような多くの著名人が参加するようなフォト&ムービープロジェクトは大いに力を発揮することでしょう。これを実現できるのは松中さん&レスリーさんだけだと思いました(いろいろとご苦労があったようです)。拍手!です。
今後、ムービーが公開される予定であるほか、インフルエンサーだけでなくコミュニティ向けにも撮影の機会が設けられるというお話も聞きました。楽しみに待ちましょう。
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