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メキシコ最高裁、首都で行われた同性婚や養子縁組を他州でも認めるべきと判断

 メキシコ最高裁は10日、メキシコシティで結ばれた同性婚を他の31州も認めなくてはいけないとする判決を下しました。

 メキシコシティでは昨年末、同性婚法案が成立し、今年3月に施行され、何百もの同性カップルが結婚しました。最高裁はこれについてもすでに合憲であると認めていました。が、さらに、次のステップに歩みを進めたのです。メキシコシティでの同性婚が他の州に及ぶことを恐れる勢力によって起こされた裁判で、他の州では同性婚を無効にするべきだという訴えを92で退けたのです。

「メキシコシティで結婚し、他の州に移った同性カップルに何が起こっているのか?」とアルトゥーロ・ザルジバル判事は尋ねました。彼は10日の審議で多数派に投票しています。「この結婚は消滅するのか? 彼らは休暇で旅行すると結婚してないものと扱われるのか?」

 最高裁は、それぞれの州政府が独自に同性婚を制定する義務はないと述べ、また、州政府が同性婚の権利を認めるべきかどうかの判断はあいまいなままにしていますが、その一方で、メキシコシティで行われた同性婚は他の州でも認められなければならない、と述べたのでした。

 この判決は、潜在的にゲイ&レズビアンカップルの結婚の権利を国全体に与えることになります。(いったんメキシコシティの住人になって結婚すれば、他州に引っ越したとしてもその結婚は有効だからです)

 

 また、これに続く16日、メキシコ最高裁は同性カップルの養子の権利も認める判決を下しました。

 メキシコシティでは、同性婚とともに、ゲイやレズビアンのカップルが子どもを養子にもらって育てる権利が認められています。これに対し、今年1月、連邦検察が「同性愛者が養親となることを認める法案は、子どもの利益を保護するという憲法の原則に反する」とする訴えを起こしていました。しかし、最高裁は「同性愛者の親が異性愛者の親より劣るということを示す証拠などない」として、やはり92でこれを覆しました(最低8票必要だったそうです)

 最高裁はまた、メキシコシティで適用されている同性カップルの養子縁組の権利が他の州でも尊重されなくてはいけない(メキシコシティで行われた養子縁組は他州でも認められるべき)と述べました。

 

 アメリカでは、マサチューセッツ州などで結婚した同性カップルは、「結婚防衛法」によって、たとえばテキサス州に移住した場合、何の権利も認められなくなります。結婚の権利が州境をまたぐことはなく、連邦(国全体)としては同性婚は認められていないのです。(オバマ大統領は今年6月、結婚防衛法を撤廃するよう連邦議会に要求したと語り、ホワイトハウスに集まったLGBTたちを喜ばせました)
 そして、あのカリフォルニア州ですら、同性婚の権利は未だに一進一退の攻防を続けています。
 そうしたアメリカの現状に比べると、今回のメキシコ最高裁の判決がいかに画期的なものであるかが窺い知れます。

 

「カリフォルニアやアメリカ合衆国が同性婚の問題と格闘している一方、ラテンアメリカでもっと広く、基本的人権の原則に基づいて、受容の方向に動いている」とLos Angeles Timesは書いています。「同性婚は、伝統的に保守的で、深く宗教的なアメリカという国にとっては、苦痛の種だ。しかし、ラテンアメリカでは、結婚は宗教と区別され、国によって執り行われる市民の制度となっているのだ」 

(後藤純一)

 

 

Mexican States Ordered to Honor Gay MarriagesNYTimes
http://www.nytimes.com/2010/08/11/world/americas/11mexico.html

Mexico: Gay Adoption Law UpheldNYTimes
http://www.nytimes.com/2010/08/17/world/americas/17briefs-Mexico.html

Mexico court upholds gay adoption law. Is Mexico more tolerant than US?CSMonitor.com
http://www.csmonitor.com/World/Americas/2010/0817/Mexico-court-upholds-gay-adoption-law.-Is-Mexico-more-tolerant-than-US

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