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ブッシュ政権でゲイを抑圧してきた張本人がカミングアウト

2010年08月27日

 2004年の大統領選でブッシュ陣営の参謀を務め、共和党全国委員会のリーダーを務め(つまり、今後、大統領候補にもなろうかという人物です)、ブッシュ政権下でゲイの権利に関する法案を容赦なく叩きつぶし、長い間ゲイにとって目の敵だった人物、ケン・メールマン氏が、爆弾を投下しました。25日水曜日、150年の歴史を誇る老舗評論誌『Atlantic』の政治部記者に、自身がゲイであると語ったのです。

 全国レズビアン&ゲイ・ジャーナリスト連盟のスティーブン・ペトロー氏は「本当にショックで、同時に吐き気がするようなことだ」と語ります。「LGBTは激しい怒りを放っている。あるブロガーは彼を『人間のクズだ』と罵った」
 ペトロー氏はつとめて礼儀正しく振る舞いながら、このように語りました。「私はケン・メールマンの擁護者ではない。しかし、ゲイコミュニティは、嫌悪の感情…それが暴力と結びつくことの危険性をよく知っている。どうしたらこの『談話』を大目に見ることができるか? それは無理難題というものだ。支援する必要は感じない。許す必要もない。ただ、彼が隠れていたクローゼットの中味を検証する意義はあると思う」

 『Advocateがメールマン氏のインタビューを掲載し、彼とゲイコミュニティとの対話が始まっています。 
 メールマン氏は過去にやってきたことを謝罪し、ゲイコミュニティが許してくれることを希望していますし、たぶん、いずれはそうなるでしょう。

 人権擁護団体「Human Rights Canmpaign」のスポークスマンは、同性婚が認められる日が来るために「我々はあらゆる支援者を必要としている」と語りました。「過去は見過ごすことはできない。ケンのような人がたくさん我々のムーブメントに参加している。我々の未来はさらに輝き、偉大な達成を約束する」 

 ボストンの人権擁護団体「Family Equality Council」のスポークスマンは、「メールマンに怒るのは当然だ。本当に怒っている。しかし、それだけでは、同性婚が達成されることにはつながらない。メールマンは彼がLGBTを抑圧するのに使った時間とエネルギーとお金と同じだけ、あるいはそれ以上をLGBTに捧げてくれればいい」

 LAのゲイ雑誌『Frontiers』のエディターは「特筆すべきは、彼のカミングアウトが、共和党内で起こっている、より広く、より深い変化の一部だということ」と語りました。

 ワシントンD.C.のゲイ新聞『Washington Blade』は「この国はゲイの権利に関するターニングポイントにさしかかった」と書きました。

 英国の『Telegraph』紙もそれに賛同し、「同性婚がアメリカにやって来る。きっと数年以内に。人々はきっと、なぜこれが問題だったのだろう?と不思議な気持ちで振り返るようになるだろう」と書いています。

(後藤純一)

 

Mehlman Comes Out of the Closet, Roils Gay CommunityNewsweek
http://www.newsweek.com/2010/08/26/mehlman-s-coming-out-roils-gay-community.html

Gay marriage is coming to AmericaTelegraph
http://blogs.telegraph.co.uk/news/tobyharnden/100051625/gay-marriage-is-coming-to-america/

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