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モナリザのモデルはダ・ヴィンチが愛した美少年・サライだった?

2011年02月05日
 現在、『ダ・ヴィンチ ~モナ・リザ25の秘密』展が開催中(ちなみにミッツ・マングローブさんが一日名誉館長をつとめたそう)ですが、2日、イタリアの文化遺産委員会がローマで会見を開き、「モナリザ」のモデルはダ・ヴィンチの弟子であり愛人だった美少年・サライだとする検証結果を明らかにしました。

 女性のような風貌をした美しいサライは、ダヴィンチの数点の絵画のモデルになっており、ビンチェティ文化遺産委員長は「サライはレオナルドの大好きなモデルだった」と語りました。

 世界で最も有名な微笑み「モナリザ・スマイル」のモデルをめぐっては、これまでも多くの研究者が諸説を発表してきました。ビンチェティ委員長は、ダ・ヴィンチの弟子の画家、サライ(本名ジャン・ジャコモ・カプロッティ)がダ・ヴィンチに25年間も従い、モナリザの制作に主要なインスピレーションを与えた、そして2人は愛しあっていたのではないかと語っています。
 これまでも、サライは「洗礼者ヨハネ」など、他の作品のモデルになっていることが明らかになっており、委員会が、その絵画に描かれた人物とモナリザの顔を比較検証した結果、鼻や口の特徴が極めて似ていることがわかったそうです。
 また、モナリザを高解像度で複写して調べたところ、左右の目にそれぞれ小さく書かれた「L」と「S」の文字を発見。Lはレオナルド、Sはサライの頭文字であり、サライがモデルであることを示す大きなヒントになるとしています。

 しかし、これらの検証結果について、「モナリザ」を所蔵しているパリのルーブル美術館が反論しました。
 2004年と2009年の2回、美術館の専門家が「モナリザ」の詳細な調査を行ったところ、文字や数字の書き込みは発見できなかったといいます。「モナリザ」は木版に描かれ、時代を経て多くの微細なひび割れが生じており、そうした亀裂が文字や数字に見えて度々「行き過ぎた解釈をもたらしている」と指摘しました。
 これに対し、ビンチェティ委員長は、できることならルーブル美術館と共同で、さらなる調査を行いたいと語りました。
 

 「モナリザ」の右半分(顔だけでなく体も)は女性的だけど左半分はどこか男性的だとか、それはダヴィンチが理想の女性と男性を半分ずつで表現したのだとか、さまざまな説が語られてきましたが、今回の発表のように「モナリザ」がダヴィンチとサライの愛を記した作品だったとしたら素敵ですよね。
 また、イタリアを代表するアーティストであるダ・ヴィンチについて、イタリアの文化遺産委員会が(バチカンのお膝元であるにも関わらず)堂々と同性愛者だったと語るところも素晴らしいです。
 
 ちなみに、ダ・ヴィンチの同性愛については、こちらの記事に詳しく紹介されています。(編)


「モデルは男」 モナリザに込めた弟子への愛(MSN産経フォト)
http://photo.sankei.jp.msn.com/essay/data/2011/02/0204monalisa/

名画「モナリザ」のモデルは男性=ダビンチと同性愛関係にあった弟子?(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/a?g=afp_cul&k=20110203026429a

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