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被災した岩手のLGBTを支援する「岩手レインボー・ネットワーク」がスタート

2011年04月11日

 岩手県盛岡市在住のクィア女性の方が、岩手各地に(被災地にも)いるだろうLGBTの方たちの直面する問題や不安を共有し、少しでも安心につながれば…という思いで、「岩手レインボー・ネットワーク」を立ち上げました。

 以下、blogより転載いたします。

「岩手には、オンラインでもオフラインでも、LGBTが安心して集えるスペースがありません。ずっと以前から「あったらいいのに」と思っていました。 5月17日のIDAHOにあわせてイベントもしようと、いろいろ考えていました。
 そんな中、3月11日、岩手は、大きな地震と津波に見舞われました。
 岩手の各地にいるはずのLGBTの皆さんが無事かどうか、今どうしているか、沿岸部に比べれば小さい規模ではあるけれど「被災」した一人として、気にかかっています。
 救援物資が少しずつ沿岸部の被災地に入り、内陸部ではライフラインや交通が復旧しつつあるけれど、まだまだ不安の中です。岩手の各地のLGBTが、今抱えている不安や直面している状況を、安心して共有しあえたらと思い、「岩手レインボー・ネットワーク」をスタートすることにしました
「レインボー」にはいろいろな意味がありますが、ひとつには、社会の多様性と平等・LGBTを象徴する意味があります。被災した状況でも、復興した後でも、岩手において「性的マイノリティ」である私たちが安心して暮らせるスペースができるように願って、ゆるやかなネットワーク「岩手レインボー・ネットワーク」を立ち上げることにします。
 岩手に暮らすLGBTのみなさん、もしこのブログをご覧になって、ご興味を持ってくださったら、コメントやメールをください」


 この呼びかけにはたくさんの反響が寄せられたそうで、「いわて災害復興情報リンク集」にも掲載されるようになりました(一時期は岩手日報のサイトにも載っていたそうです)
 また、岩手レインボーネットワークを主催する山下梓さん(GAY JAPAN NEWSに寄稿するボランティア・スタッフ)のもとには、海外に住む彼女の友人たちから寄付が集まりつつあるそうで、「岩手県内で被災したLGBTの物資調達や教育・雇用支援、心のケアなどに充てていけたら」と考えているそうです。

 被災地の復興にはかなり時間がかかるでしょうし、これからだんだん、避難所生活を余儀なくされているようなLGBTの方たち(その中にはHIV陽性者の方もいるかもしれませんし、ホルモン治療を行っているトランスジェンダーの方もいるかもしれません)へのサポートが必要になってくると思います。東北は本当に広いですから(岩手県だけで四国より面積が大きいのです)、岩手レインボー・ネットワークのような支援の動きが各地に広がることで、アクセスが容易になる(ヘルプが求めやすくなる)はずです。本当に意義のある活動だと思います。(編)

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