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日本初のオープンリーゲイの議員誕生が内外でニュースに

2011年05月01日

 先の統一地方選で日本で初めてオープンリーゲイの議員(中野区議の石坂わたるさんと豊島区議の石川大我さん)が誕生したことを受け、ニューズウィーク日本版が「社会の変化の象徴として画期的な出来事」と評するニュースを掲載しています。
「ニューズウィーク日本版は2006年、『ゲイ in Japan』という特集を掲載した。その時に取材をさせてもらったのが石川で、当時は何人かの仲間と一緒にピアフレンズというゲイの若者向けの友達作りイベントを開催していた(ピアフレンズは今はNPO法人となり、その輪もずいぶん広がっている)
 その後、NHKの番組に出演したり、千葉県の人権関係の委員を務めたりと少しずつ活動の場を広げる石川を見て、いつか政治家をめざすのだろうと密かに思っていた。
 しかし、同性愛者を公言して政治の場に立つことはとても難しいことだと思う。色眼鏡で見られることもあるし、その当事者の権利拡大が第一義なのだろうと思われて支持が広がりにくい面もあるからだ(一般に同性愛者の割合は人口の5%くらいといわれる)
 政策を訴えるうえで、多くの候補者は自らの経験や立場を強調する。例えば母親であること、介護の場で働いてきたこと、弁護士の経験......。すべて社会生活につながるものだが、これが同性愛者という立場の場合、どうしても『男が好きな男』『女が好きな女』と、いわゆる『性癖』としてとらえられがちだ。
 しかし、同性愛をセックスの面からだけ考えるのは間違っている。結婚制度や家族制度という社会の基礎となるさまざまな制度がからんでくる話だし、お年寄りや障害のある人なども含めた広い意味での社会的弱者の問題にもつながる」

 そのほか、フランス通信社(AFP)の日本語版サイト、日本の情報を紹介する英語サイト「Japan Times」、そして「Advocate.com」や「PinkNews.co.uk」などの海外の主要なゲイサイトでも報じられています。ペレズ・ヒルトン(有名なセレブゴシップブロガー)も「日本にこんな素敵なニュースが! 東京は初めてオープンリーゲイの議員を選んだよ。おめでとう!」とコメントしていました。

 しかし、翻って日本のメディアはどうかというと、全くといっていいほど、この画期を報じていません。たいへん残念なことです。ニューズウィーク誌の記事の後半ではこのように語られています。
「世界的には同性愛を公言している政治家はけっこういる。仏パリのドラノエ市長(男)や独ベルリンのウォーウェライト市長(男)、米テキサス州ヒューストンのパーカー市長(女)、アイスランドのシグルザルドッティル首相(女、国家首脳として初めて同性結婚)などなど。彼らについての話を、ニュースや新聞で見たり読んだりしたことはあるはずだ。
 ところが、今回のゲイ議員誕生についてはあまりニュースになっていないような気がする。社会の変化の象徴として画期的な出来事だと思うのだが」(編)


日本初の「ゲイ議員」が誕生(ニューズウィーク日本版)
http://www.newsweekjapan.jp/newsroom/2011/04/post-218.php

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