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エイズで命を落とした有名人、その遺志を継いで闘う仲間たち

 AFPに「エイズで命落とした有名人、その遺志継ぎ闘う仲間たち」という記事が掲載されていました。


 エイズで亡くなった初めてのスターは、俳優のロック・ハドソン(写真右)でした。彼は1985年に自身のHIV感染とセクシュアリティを公表し、同じ年に亡くなりました。1987年にはド派手なエンターテイナー、リベラーチェが亡くなり、1990年にはイギリスの俳優イアン・チャールソン、アメリカの芸術家キース・ヘリングが亡くなりました(小淵沢にキース・ヘリング美術館があるのをご存じですか?)。そして、1991年、クイーンのフレディ・マーキュリー、ヴィレッジ・ピープルを生みだした音楽プロデューサーのジャック・モラリ、オスカー監督トニー・リチャードソンが亡くなりました。1992年には映画『サイコ』で知られる俳優アンソニー・パーキンス、イギリスの俳優デンホルム・エリオット、SF作家アイザック・アシモフが相次いで亡くなり、1993年には元テニス選手アーサー・アッシュ、バレエダンサーのルドルフ・ヌレエフが亡くなりました。

 この記事では触れられていませんが、ほかにも、ミシェル・フーコー(哲学者)、ロパート・メイプルソープ(写真家)、ハーブ・リッツ(写真家)、ジャック・ドゥミ(映画監督:『シェルブールの雨傘』『ロシュフォールの恋人たち』)、デレク・ジャーマン(映画監督)、シリル・コラール(俳優/映画監督:『野生の夜に』)、エルヴェ・ギベール(作家/写真家:『ぼくの命を救ってくれなかった友へ』)、マイケル・ベネット(舞台演出家/振付師:『コーラスライン』『ドリームガールズ』)、ジョルジュ・ドン(舞踏家)、ピーター・アレン(シンガー・ソングライター)、クラウス・ノミ(歌手/パフォーマー)、シルヴェスター(ドラァグクイーン/ディスコ・シンガー)、リー・バウリー(ドラァグクイーン)、ラリー・レヴァン(DJ)といった著名人の方たちも、エイズで亡くなっています。

 こうした訃報に胸を痛め、いち早く声を上げ、HIV/エイズ予防啓発活動に私財を投げ打って取り組んできたセレブが、エリザベス・テーラーやエルトン・ジョンです。
 エリザベス・テーラーは、友人のロック・ハドソンが亡くなった後、アカデミー授賞式で彼を追悼しながら初めて公にエイズについて語り、1991年、フレディ・マーキュリーが亡くなると、追悼コンサートで感動的なスピーチを行いました(詳しくはこちら)。同年、エリザベス・テーラー・エイズ財団が設立され、彼女の友人だったマイケル・ジャクソンも熱心に支持者してくれました。
 1992年にはエルトン・ジョン・エイズ財団も設立され、パートナーのデービッド・ファーニッシュとともに資金集めのチャリティ・イベントが何度となく開催され、これまでに2億2500万ドル(約203億円)もの寄付金が集まり、55か国に資金提供されています。
 HIV/エイズに対する意識が高まり、先進国でカクテル療法が効果を上げるようになると、エイズで亡くなる方は徐々に少なくなっていきました。が、セレブたちの啓発運動はずっと続けられてきました。 
 エルトン・ジョン・エイズ財団英国支部のアン・アスレット氏は、故ダイアナ元妃、ウーピー・ゴールドバーグ、シャロン・ストーンなどの影響力に言及し、「有名人は自分の言葉で気持ちを込めて意見を言える。その発言力は絶大だ」と語っています。

 もちろん、彼らだけでなく、シンディ・ローパーやレディ・ガガらがM・A・Cのチャリティに参加したり、エルトン・ジョンのチャリティ・イベントに参加したり、本当にたくさんの有名人たちがHIVのことに関わってきました。(日本でも飯島愛さんなどが精力的に活動してきました)

 1991年にHIV感染を公表し、NBAを引退したマジック・ジョンソン選手は、以降、HIV/エイズ予防啓発に献身的な活動を続けてきました。ジョンソンは、この病気が初めて報告されてから30年を迎えるのを前に、『ニューズウィーク』誌が行ったインタビューで自分の感染と生存には意味があると語りました。
「私に起こった事には意味がある。それは他の誰かを助けるということだ」
 しかしジョンソンは、同性愛者が自分を守る手段を取りはじめた一方で、アフリカ系アメリカ人の間ではこの問題がタブーになっていることに懸念を示しました。2006年の数値によれば、黒人女性のHIV感染の割合は白人女性の15倍だといいます。
「これらの数字には本当に心を痛めている。同性愛者のコミュニティは、彼らのメッセージを世間に伝えるという素晴らしい仕事を成し遂げた。しかし、黒人のコミュニティでは今でもHIVに対する偏見があり、それが前進を妨げている」

 2006年、映画『パリ、夜は眠らない』の主役を務め、マドンナの『Vogue』の振付にも影響を与えた黒人でゲイのダンサー、ウィリー・ニンジャさん(「Godfather of Vogue」)が、エイズ関連疾病で亡くなりました。この時代に、そんなセレブの方が…にわかには信じがたい、胸が痛くなるような出来事でした。

 もちろん、これまでに亡くなった3000万人の方たちの中には、こうした有名人だけでなく、世界中の名もない方たち、そして、僕らのたいせつな友人たちも含まれています。12月1日の世界エイズデーだけでなく、検査普及週間が行われている今、あらためて亡くなった方たちに思いを馳せ、HIV/エイズについて何かできることをやってみるのもよいかもしれません。(編)


エイズで命落とした有名人、その遺志継ぎ闘う仲間たち(AFP)
http://www.afpbb.com/article/entertainment/entertainment-others/2803390/7287068

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