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ホイットニーの遺作となった映画『スパークル』が8月に全米公開

2012年02月13日

 アルバム『そよ風の贈りもの』『オールウェイズ・ラブ・ユー』などを大ヒットさせ(世界的なセールス・レコードを誇り)、グラミー賞を通算6回も受賞した大歌手、ホイットニー・ヒューストンの突然の訃報が、世界を悲しみに包み込みました。昨日のグラミー賞の授賞式ではジェニファー・ハドソン(2009年にホイットニーから最優秀R&Bアルバム賞を授与されていました)が『I Will Always Love You.』を熱唱するなど、急遽、ホイットニーを追悼するものとなりました。Twitterなどでも多くのアーティストが追悼のコメントを続々と上げています。

 ホイットニー・ヒューストンは、その歌がゲイナイトでプレイされたり、ドラァグクイーンのショーで使われたり(フォローされたり)と、ゲイシーンで愛されてきたディーバの一人です(ゲイ・アイコンと言ってもよいと思います)。昨日の訃報は、たくさんのゲイの方たちにもショックと悲しみをもたらしたことと思います。(今後、追悼のパフォーマンスなども見られることでしょう)

 そんなホイットニーが最後に手がけたプロジェクトが、映画『スパークル』でした。
 『スパークル』は1976年の同名映画のリメイクで、ホイットニーが1996年の映画『天使の贈り物』以来の15年ぶりの映画出演(そして完全復活を印象づける華やかなニュース)として話題になっていました。
 この作品は『ドリームガールズ』以前にシュープリームスをモデルとした映画で、1950年代のニューヨーク・ハーレムを舞台に、3人の姉妹が貧しさから抜け出すために歌手デビューを目指すが、マフィアがからんだり、さまざまな困難に見舞われ…というストーリー。華やかな雰囲気の『ドリームガールズ』よりももっとリアルでシビアにショービジネス界の裏側や黒人社会の厳しい現実を描く悲劇的な作品(いわば「もう1つのドリームガールズ」)だそうです。この3人姉妹を女手ひとつで育てる母親役として、ホイットニー・ヒューストンが出演しています。
 彼女はこの作品のリメイク権を10年以上前に獲得していたそうで、思い入れを感じさせます。昨年のインタビューでは「私は今でも自分のやりたいことができるのを謙虚に名誉なことだと感じているの。この映画は、誰もが楽しめるものになると思う。みんなに愛される映画になると信じています」と語っていました。
 
 『スパークル』のプロデューサー、ビショップ・T.D・ジェイクスは「ホイットニー・ヒューストンの悲劇的で早すぎる死に、私たちは深く悲しんでいます。彼女の出演した映画をちょうど完成させたところでした。彼女は音楽、そして映画を通じて伝説を遺しました。彼女の死は私たちみんなによって痛ましいほど惜しまれることでしょう」と語りました。
 ホイットニー・ヒューストンと共同プロデューサーを務めたハワード・ローゼンマンは「彼女の訃報が映画にどれだけのインパクトを与えるかは全くわかりません。ちょうど昨夜、映画のラフ・カットを観たところです。(ホイットニーは)劇中で信じられないほど素晴らしい演技を見せてくれました」と語りました。

 映画『スパークル』は予定通り、8月に全米公開されます。もちろん日本でも公開されることでしょう。マイケル・ジャクソンの時と同様、追悼の意も込めて映画館に足を運びましょう。


ザ・シュープリームスを題材にしたホイットニー・ヒューストンの映画『スパークル』が完成(シネマトゥデイ)
http://www.cinematoday.jp/page/N0038894

ホイットニー・ヒューストンの遺作映画、8月に全米公開へ(MTV JAPAN)
http://www.mtvjapan.com/news/cinema/20512

 

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