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大阪で法律事務所を開いた弁護士のゲイカップルが朝日新聞に掲載されました

2013年04月11日

 朝日新聞4月11日朝刊の「ひと」欄(2面)に、南和行さん&吉田昌史さんという弁護士のゲイカップルが登場しました。朝日新聞デジタル版にも掲載され、Twitterなどでも話題になりました。
 
 南さんと吉田さんは、ともに京都大の大学院生だった13年前、ネットの掲示板で知り合い、つきあいはじめました。南さんは大学院(農学研究科)を修了した後、建材会社に就職しましたが、合コンにつきあったりするにつけ、会社に居づらさを感じていました。その翌年、大学院(法学研究科)で民法を学んでいた吉田さんが「マイノリティの力になりたい」と弁護士をめざすことにしました。南さんも「自分らしくいられ、同じ悩みを抱える人の背中も押せる」と思い、いっしょにロースクールに通いはじめました。そして、2007年に吉田さんが、2009年に南さんも弁護士の資格を得て(農学部出身で合格ってスゴいですね!)、大阪で働きはじめます。そしてお二人は2011年の4月、晴れて結婚式を挙げたそうです(おめでとうございます!)
 そして今年の1月、お二人は大阪の南森町に「なんもり法律事務所
という法律事務所を開きました。ホームページを見ると、どこにでもあるような町の法律事務所といった趣ですが、きちんとお二人が同性パートナーで結婚式も挙げたということが書かれています。南さんはblogに「同性愛者の弁護士だったら安心して相談できる、という人が見つけてくれるのを期待します」と書いていましたが、実際、利用者の中には、わざわざ東日本から新幹線で相談に駆けつけた方もいるそうです。7月には、近畿弁護士会連合会が開く性的少数者の権利擁護の研修で、南さんが事務局長を務めるそうです。
 お二人は日本で同性婚が認められることもめざしています。「結婚を選択したいのに法的に許されないのは自由がないということ。弁護士の中で議論の土壌をつくりたい」

 ちなみにお二人は、Youtubeに悩めるセクシュアルマイノリティにエールを贈る動画も投稿しています。

 
 ゲイの弁護士というと「きのうなに食べた?」の筧史朗(シロさん)を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんね。実はゲイの弁護士さんはすでにたくさんいて、氏名等は公表しないながらも『バディ』誌で法律相談の連載をしてくださったり、伏見憲明さんの『Queer Japan』誌上で語ったり、同性パートナー法の実現を求める会に協力したり、さまざまな形でコミュニティに関わってくださっていました。そして、数年前、永野靖さんという方が、日本で初めてゲイであることを公にした弁護士になりました(特にメディア向けに広報はしていないと思いますが、Facebookなどで公表しています)
 今回、カップルで法律事務所を開いたというお二人が全国紙(およびインターネット)という大々的な媒体でカムアウトしたことは、ゲイ史に残るエポックと言えるのではないでしょうか。世間に与えるインパクトも大きかったでしょうし、この記事を見て勇気づけられた方もきっと多かったはず。本当に素晴らしいと思います(拍手!)



(ひと)南和行さん、吉田昌史さん 同性愛カップルで法律事務所を開いた弁護士(朝日新聞)
http://digital.asahi.com/articles/TKY201304100743.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201304100743

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