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中国で初めてパレードが開催されました

2013年05月22日
 中国本土(大陸)で初めて同志遊行(ゲイパレード)が開催されました。


 英華綜覧(在欧中国人向けサイト)によると、5月17日、中国湖南省の省都・長沙市で、約100名の同志(同性愛者)がレインボーフラッグや横断幕を持って街頭を行進し、通行人にビラを配ったりしながら、同性愛者への理解を求めました。北京、香港、広東省、重慶市、湖北省、浙江省や他の場所からも参加者が集まっていました。
 しかし、地元メディアによると、長沙市の公安当局は19日、許可を受けずにデモを実施したとして19歳の男性を12日間の行政拘留処分にしたと発表しました。 

 実は、湖南省長沙市では昨年11月24日、初の同志遊行(ゲイパレード)が開催されていました(歩道を歩くかたちだったようですが、写真を見ると、大通りに面したとても広い歩道なので、街頭と言って差し支えないかと思います)。約20〜30人が参加し、レインボーフラッグやビラを通行人に配り、特に問題もなく終わりました。
 発起人の向小寒さんは、「この活動については先週、長沙の公安部(警察)に届けを出している。これは、大陸の都市の初めての同性愛差別反対のパレードのはずだ」と語りました。
 ある同性愛者の方は、同僚にからかわれたことがあって不快だったと語りました。同性愛の教師やソーシャルワーカーは昇進できないと指摘する方もいました。同性婚を合法化してほしいと言う方もいました。
 沿道の一般市民も、自分は同性愛者ではないが、同性愛者は差別されてはならないと語っていたそうです。
(写真を見ると、日本のパレードのように、若い女性がうれしそうにレインボーフラッグを受け取っている様子がわかります)

 今回のパレードは、昨年のパレードの成功を受けて、5月17日のIDAHOの日に合わせ、中国全土から参加者を募るかたちで開催されたようです(パレードのタイトルは「大陸同志 跨越2013 ——2013年夏季大陸(長沙)同志反岐視活動」)
 鳳凰網(香港のフェニックスTVが運営する情報サイト)の記事によると、主催した向小寒さんは「これは長沙で開催された第2回目のイベントで、主な目的は、LGBTコミュニティの生活の状況を正しく伝えることです。それは困難と忍耐を伴うかもしれませんが、きっと多くの人々が私たちのことを理解してくれるだろうと願っています」と語っていました。
 香港から参加した張錦雄さんは「彼氏と4年間いっしょに暮らしています」と語りました。
 湖南大学のサークル「愛smile協会」の代表、小龍説さんは、ゲイサークルのボランティア活動を学校側にも認めてほしいと求めたが承認されなかったと語りました。 
 同記事では「中国には約6000万人の同性愛者がいます。現在世界中で同性婚が認められている国が14ヵ国もあり、5月17日の国際反ホモフォビアデーには毎年、パレードやカルチャーイベント、会議などが行われています」と書かれています。

 中国(本土)では、これまでにも北京での映画祭や文化節(カルチャーフェスティバル)などが当局の圧力で中止に追い込まれたり、『ブロークバック・マウンテン』などの同性愛を描いた映画が検閲によって上映禁止にされてきた経緯があり、パレードの実施は難しいのでは…と見られていました。が、2009年から上海プライドウィークという、1週間にわたって映画上映やパーティ、トークイベント、スポーツ、カラオケなどを盛り込んだお祭りが開催されるようになりました(政治的制約により、パレードは行われていませんでした)



長沙市で中国大陸初のLGBTパレード(中国女性・ジェンダーニュース+)
http://genchi.blog52.fc2.com/blog-entry-413.html

中国、同性愛差別反対デモで拘束(msn産経 共同通信)
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130519/chn13051922420004-n1.htm

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