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フロリダ海峡完泳に成功したダイアナ・ナイアドはオープンリー・レズビアンの方でした

2013年09月04日
 64歳のアメリカ人女性、ダイアナ・ナイアドが、キューバからアメリカ・フロリダまでの166キロを泳ぎ切ったというニュースをTVでご覧になった方もいらっしゃるかと思います。そのダイアナ・ナイアドは、日本では報道されていませんが、オープンリー・レズビアンの方でした。

 
 8月31日、キューバ・ハバナを泳ぎ始めた競泳選手のナイアドは、約53時間かけて9月2日午後にフロリダ州キーウェストに到着しました。サメよけのケージ(檻)なしで177キロのフロリダ海峡を泳ぎ切ったのは世界初の快挙であると同時に、外海における水泳世界最長距離記録を更新しました。
 ゴールであるキーウェストのビーチでは、支援者ら数十人がボートに乗ったり海に入ったりして彼女を出迎え、歓喜に沸きました。実はその中には、レインボーフラッグを振っている方もいたのです(こちらの記事の写真にも写っています)

 ナイアドは海岸を歩いて待ち受けた救急車へ向かう途中、拳をあげて喜びを表しました。そして記者団に対し、「言いたいことが3つあります」と語りました。「1つは決してあきらめてはいけないということ。2つ目は、夢を追いかけるのに年齢は関係ないということ。3つ目は、孤独な競技のように見えてもこれはチームプレーだということです」

 ダイアナ・ナイアドはずっと、周囲にレズビアンであることをオープンにしていました。遠泳選手としての業績を買われ、1980年代、ABCでスポーツ・レポーターを務めることになりましたが、「会社の公の集まりにパートナーを連れて来ないように」「セクシュアリティのことはクローゼットにしまっておくように」と釘を刺されたそうです。
 1999年、彼女は『ニューヨークタイムズ』が協賛したLGBTスポーツのシンポジウムに出席し、そこからコミュニティ活動に関わるようになりました。
 2011年、彼女がフロリダ海峡横断を計画していると発表したとき、ゲイのスポーツ雑誌「Compete」は、「ダイアナ・ナイアドは水泳界における『生きる伝説』であり、LGBTコミュニティのロールモデルである」と讃えました。

 ダイアナ・ナイアドがフロリダ海峡横断に初めて挑戦したのは1978年、28歳の時でした。そしてこれまでに4回挑戦しましたが、クラゲや天候などに苦しめられ、断念していました。そこで、今回はクラゲよけのクリームやフェースマスクを使うなどして泳ぎ切ることに成功したということです。
 今回、不屈の闘志で「究極の夢」を叶え、歴史的偉業を達成したナイアドさんに、心からの拍手を贈りたいと思います。



キューバ~フロリダまで166キロ 64歳女性遠泳成功(テレ朝NEWS)
http://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000011688.html

64歳米女性、キューバからフロリダ海峡横断に成功(CNN)
http://www.cnn.co.jp/showbiz/35036699.html

Diana Nyad Never Gave Up, Made History(Advocate.com)
http://www.advocate.com/sports/2013/09/02/diana-nyad-verges-key-west-and-history

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