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【追悼】ゲイたちの「心の恋人」ロビン・ウィリアムズ

2014年08月12日

 俳優のロビン・ウィリアムズ(63)がサンフランシスコ郊外の自宅で亡くなっているのが発見されたという突然の訃報に、各界で衝撃が広がっています。
 オバマ大統領は追悼談話を発表し、「ロビン・ウィリアムズはパイロット、医師、妖精、ベビーシッター、大統領、教授、ピーターパン、そしてその間にいるすべてだった。最初は宇宙人として登場し、やがて人の心のあらゆる要素に触れた。私たちを笑わせ、泣かせてくれた。それを必要としている人たちのために、無限の才能を惜しみなく発揮してくれた」とその死を悼みました。
 映画『フック』を監督したスティーヴン・スピルバーグも、「ロビンは雷雲のようなコメディの天才で、私たちの笑いは雷のようだった。彼は仲間だった。逝ってしまったなんて信じられないよ」と語りました。
 ほかにも、多くのセレブたちがその早すぎる死に哀悼の意を表しています。
「ロビンより優しく、聡明で、思慮深い人間を他に知らない。彼はアーティストとして、空気を盛り上げ、ほかと比べようがないほどハッピーにしてくれた。彼はみんなを愛していたし、みんなも彼が大好きだったよ」(ジョン・トラボルタ、俳優・歌手)
「ロビン・ウィリアムズは、世界を笑わせ、熟考させた。ぼくは彼をずっと記憶し、誇りに思う。偉大な男、俳優、そして友人だった。彼を恋しく思うよ」(ケビン・スペイシー、俳優)
「ロビン・ウィリアムズは、ぼくのヒーローだった。世界中が家族だってと感じていた特別なひと」(クリス・コルファー、俳優)

 ロビン・ウィリアムズはサンフランシスコやロサンゼルスのナイトクラブのステージにコメディアンとして立っているところをスカウトされ、俳優として活躍するようになりました。『ガープの世界』『グッドモーニング、ベトナム』『いまを生きる』『レナードの朝』『フィッシャー・キング』といった名作に数多く出演し、1997年にはガス・ヴァン・サント監督の『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でアカデミー助演男優賞に輝きました。それだけでなく、1993年の『ミセス・ダウト』では女装姿で観客を楽しませ、1996年の『バードケージ』ではゲイクラブのオーナー&オネエなアルバートのパートナー役を見事に演じ、多くのゲイのファンたちに記憶されています。近年も、『The Night Listener』(2006年、日本未公開)という作品でゲイのラジオ・パーソナリティ役を演じています。
「実はゲイなのでは?」という噂が絶えないほど、見た目的にも、優しい雰囲気も、あまりにゲイっぽかったロビン・ウィリアムズですが、ストレートの俳優の中で彼は特別な存在だったと思います。90年代のゲイ・アイコンであり、「名誉ゲイ」であり、ゲイたちの「心の恋人」とも言うべき、チャーミングでラブリーな人。(日本でも、本当にたくさんのゲイの方たちが、ロビンへの追悼のコメントをツイートしています。後にも先にも、彼ほどゲイに愛される俳優はいないのではないでしょうか)
 
 性に奔放な母親を持つレスリング好きなロビン、傷ついた人たちを癒す天使のような笑顔のロビン、コメディアンの本領発揮でしゃべりまくるロビン、「教科書を捨てろ!」と教壇の上から叫ぶロビン、妻を亡くした悲しみからホームレスのようになって幻覚に怯えるロビン、素行は悪いが天才的な才能を持つ青年を親身にサポートするロビン、家政婦に扮してゲラゲラ笑わせてくれたロビン、そして、色気ムンムンのゲイっぷりで魅了してくれたロビン…どのロビン・ウィリアムズも本当に素敵でした。たくさんの感動を、笑いを、ときめきを、ありがとう。どうか、天国で安らかに眠ってください。
 

 



ロビン・ウィリアムズさん訃報、米大統領も追悼談話(CNN)
http://www.cnn.co.jp/showbiz/35052233.html

ロビン・ウィリアムズの訃報に各界が反応 オバマ大統領、スピルバーグほか、セレブが続々追悼文を発表(TVGroove.com)
http://www.tvgroove.com/news/article/ctg/1/nid/18397.html

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