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東京レインボープライド2016が過去最高となる70,500人の参加で大成功を収めました

2016年05月10日






画像提供:東京レインボープライド
 5月7日・8日、東京レインボープライド2016「フェスタ&パレード」が代々木公園イベント広場で開催され、過去最高となる約4,500人がレインボーフラッグとともに渋谷駅前のスクランブル交差点など約3キロをパレードしました。2日間の参加者合計(のべ人数)も70,500人と過去最高となり、大盛況のうちに幕を閉じました。共同代表理事の山縣さんはイベント最後のご挨拶で「まだ台湾にはかなわないかもしれないが、アジア最大となることを目指してこれからも頑張りたい」と意気込みを語り、来年の日程も発表されました(2017年5月6日・7日だそうです)

 2日間取材してみて、今年のパレードは掛け値なしにスゴい(1994年にスタートして以降、最大規模)と感じました。まず、ブースの数がハンパなく、広場を埋め尽くす様は圧巻でした(資生堂など、プロフェッショナルなサービスを展開するブースも話題に)。そして、パレードのフロート(250人ごとの隊列を先導する山車)も18台で過去最高。約4500人が渋谷駅前のスクランブル交差点を通り(実に21年ぶり)、晴れやかに行進しました。ステージ出演者や広場で募金を呼びかけるドラァグクィーンやGOGO BOYなどの方も本当にたくさんいらして、素晴らしくゴージャスでした。ケネディ駐日大使の「ありのままの自分を愛してくれる人がいることを知ってほしい。誰もが愛する人と結婚できる権利がある」というスピーチ(こちらに全文が掲載されています)やティム・ヒッチンズ駐日英国大使、アン・バリントン駐日アイルランド大使のスピーチには大きな拍手が贈られました。そして、フィナーレを飾るCharaさんの「やさしい気持ち」「ミルク」「Swallowtail Butterfly〜あいのうた〜」「あたしなんで抱きしめたいんだろう?」など7曲にも及ぶ最高のライブが、今回のハイライトとなりました。性的指向や性自認や性別や国籍や民族や年齢にかかわらず、あらゆる方たちが楽しめる、文句なしに大成功のイベントだったと言えるでしょう。主催者やスタッフの方、出演者や協力者、参加したすべてのみなさんに、おつかれさまでした!ありがとうございました!HAPPY PRIDE!と申し上げたい気持ちです。
 
 TVや新聞、ニュースサイトなどのメディアの報道も過去最高だったと思います。NHKなどは前日のフェスタから代々木公園に足を運んでレポートしていましたし(事前のアナウンスもしてくれたそう)、9日朝には各紙朝刊でパレードのことが報じられました。
 毎日新聞は、中央大学の学生サークル「ミモザ」と一緒にパレードを歩いた様子を生き生きとレポートしていました(こちら
 ハフィントンポストは、会場のたくさんの方にインタビューし、素敵な写真とともにレポートしていました。ちょっとだけ紹介すると、実のいとこと一緒に来ていたゲイのキヨさんは「子供の頃に僕のことをいじめていた子が、Facebookに応援のメッセージをくれたんです。カミングアウトしてよかったと思いました」と、思わず涙腺が緩みそうなことを、河野陽介さんは「僕は東日本大震災を機に、ゲイであることを家族にカミングアウトしました。地元は茨城県の神栖市。被災地域です。自分のことを知らせないままで死ぬのはいやだと思った。そして自分の中にある地元に対する愛情も自覚することができました。現在は、地元でのLGBTに対する理解を進めるための団体を立ち上げて、学校の先生向けに講演するなどの活動をしています」という、思わず拍手を贈りたくなるようなことをコメントしていました。素晴らしい記事でした(こちら
 読売新聞の医療・健康・介護サイト「ヨミドクター」(永易至文さんが連載しているページ)の岩永直子編集長は「LGBTでなくても、人は誰でも老い、病気や障害を得るなどして、弱者やマイノリティになる可能性を持っています。LGBTを生きづらくさせている日本の問題は、医療や健康、介護の分野でも、私たち一人一人にはねかえってくる問題だという想像力を持ちたいものです」と書いていました(こちら
 なお、スポニチのこちらの記事は、本人に確認したところ、相手が誰かも知らないまま、記者に「これ渡してきて」と言われての写真だったそうで、完全なヤラセだそうです(ひどい…)
 最後にお伝えしたいのは、2013年にLGBTへの無知・無理解からblogを炎上させたおときた駿都議によるレポート記事です。おときた都議はその後、東京都の各種行政機関の「男女」を前提とした表記を改善するとか、同性カップルが里親の資格を認められるような政策の提言を都議会で行ってきた「改心議員」。今回も「未熟だった自分に対する自戒と継続したLGBT支援への誓いを新たにするため」東京レインボープライドの会場を足を運んだそうです。「若干ビビリながら参加をしてきたんですけど、予想以上に多くの方から「ブログ読んでます!」「オトキタさんのように、『改心した議員』というのもむしろ必要ですよ」という温かいお声がけをたくさんいただき、感謝に堪えません」「残念ながら都市外交に熱心な舛添都知事は、セクシャルマイノリティやLGBT問題に対して熱心とはいえませんが(海外から学んで欲しい)、東京五輪という契機に向けて、革新的な取り組みがなされるよう働きかけを続けていきます」などと、たいへんリアルで素敵な記事になっています(こちら

 g-lad xxでも過去最高レベルで(と言っても2人がかりで)東京レインボープライドの取材を行いました。近日中に、詳細なレポートをお届けする予定です(約2000枚にも及ぶ画像を整理するだけでも大変…ですので、しばらくお待ちください)
(後藤純一)



LGBTに理解求めるイベント 東京・渋谷(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160507/k10010511921000.html

東京レインボープライド2016、大盛況のフェスタ初日に行ってみた(画像集)(ハフィントンポスト)
http://www.huffingtonpost.jp/2016/05/07/tokyo-rainbow-prode-2016-festa_n_9861226.html

「私たちは幸せです」 性的少数者のパレードに5千人(朝日新聞)
http://digital.asahi.com/articles/ASJ585D4MJ58UTFL002.html

性的少数者へ理解を 東京・代々木公園でパレード 5000人が参加(毎日新聞)
http://mainichi.jp/articles/20160508/mog/00m/040/001000c

「誰もが自由に生きられる社会を」 渋谷でLGBTパレード(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016050902000133.html

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