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沖縄市社会福祉協議会がLGBT相談所を開設、県内初

2017年01月09日

 沖縄市社会福祉協議会は1月5日、LGBTを対象とした相談所を沖縄市社会福祉センター内に開所しました。社会福祉協議会によるLGBT専門の相談所の設置は沖縄県で初だそうです(東京都や大阪市の社会福祉協議会が冊子でLGBTを特集したり、草津社会福祉協議会がLGBTについての講演会を開催したり、中野区社会福祉協議会がLGBTの講演会に協賛したり、社協がLGBTをサポートすることは様々ありましたが、専門の相談所を設けたのは全国的にも初めてに近いのではないでしょうか)

 ゲイ雑誌『アドン』『MLMW(ムルム)』を創刊したり、ILGAの日本支部を発足したり、HIVについての電話相談を行ったり、日本初のパレードや映画祭を開催するなど、80年代から目覚ましい活動を行ってきた南定四郎さん(現在は沖縄県うるま市在住)が、毎月第2木曜に相談を受け付けるそうです。
 相談内容は、自身の性別に対する違和感やセクシュアリティのことなど、セクシュアルマイノリティに関すること全般が対象で、HIV/エイズや性感染症のことも受け付けます。本人のほか、家族など周辺の人も相談できます。個人情報など秘密厳守の上で、南さんが電話か対面でカウンセリングします。
 
 LGBT相談所が発足したきっかけは、沖縄市社協地域福祉推進課の上原健次課長が出演するラジオ番組に南さんが出演して自身の活動を紹介したこと。LGBT関連の支援策を模索していた上原課長が南さんに相談員を依頼しました。
 
 1月5日の開所式で、沖縄市社協の積靜江会長は「本相談窓口が、生きづらさを抱えている方の支援の一環として、心の負担や生活上の困難さを軽減することを期待します」とあいさつ。南さんは「カウンセリングを繰り返して、当事者の生き方を一緒に考えて生きたい」と決意を語りました。
 1月15日に琉球新報に掲載されたインタビューでは、南さんは「私が若かった頃とは大きく環境は変わっている。当時は周囲から『一緒にいたくない』と怒られることすらあった。今はLGBTに対する情報がある程度行き渡っているので、以前と比べるとカミングアウトはしやすくなっている。ただ沖縄のような地方では血縁が強く、カミングアウトすると親族などに広まりやすい。地方から出てきて無縁者が多い東京に比べて言いづらい部分はある。一方で、地方ではちゃんと理解してもらえば助けてくれる人が多い側面もある。LGBTかどうかにかかわらず、他人や社会に貢献すれば認められる。当事者本人の気持ちも重要だ」と語っています。

 南さんは9日には沖縄市産業支援センターでLGBT成人式を開催しました。「風のどなん」をヒットさせた西泊茂昌さんがライブを披露してくださったそうです。

 



沖縄市社協がLGBT相談所開設 県内初(niftyニュース)
https://news.nifty.com/article/domestic/society/12182-shimpo422947/

「LGBT、解決策共に」 沖縄市社協相談員・南さんに聞く 徹底的に聞くこと大事(琉球新報)
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-427655.html

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