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中国「新浪微博」での同性愛コンテンツ禁止措置が、反対運動によって撤回されることになりました

2018年04月17日

 中国のSNS大手「新浪微博(ウェイボー)」は4月16日、同性愛に関するコンテンツを取り締まるとした当初の方針を撤回すると表明しました。同国で高まりつつあるLGBT運動が希少な勝利を収めた形です。

 中国の習近平国家主席は数年前から「清浄なサイバー空間」の実現に向けてSNSに対する取り締まりを強化し、これまでにもフェミニストの主張やヒップホップ音楽、品のない冗談などが検閲の対象にされてきましたが、昨年、サイバーセキュリティ法が施行され、テロ対策などだけでなく、「国内体制を不安定にする情報」も脅威とみなす考え方で、ポルノや薬物に関するコンテンツも処罰の対象とされるようになりました。

 約4億人のユーザー数を誇り、中国のツイッターとも呼ばれる「新浪微博」は4月13日、違法コンテンツの「一掃キャンペーン」としてポルノや暴力を扱ったコンテンツ(漫画や動画)を全て削除すると発表しました。ここに、同性愛に関するコンテンツも含まれていたのです。
 これに対して中国のLGBT活動家などから「なぜ同性愛を他の違法行為と結びつけるのか」などと非難の声が上がりました。
 一方、同性愛者の権利を掲げて23万人を超すフォロワーを集めていた「新浪微博」上の人気ページ「同志之声」は、14日、「不可抗力」のため更新を中止すると表明しました。
 この投稿が何千回も共有され、一般からの支持表明も殺到。同ページが7年前に開設される発端となった「#我是同性恋(私は同性愛者)」のハッシュタグを付けた投稿が急増しました。
 こうした活動が中国政府の注意を引いたとみられ、今回の撤回につながりました。South China Morning Postによると、人民日報は、同性愛者に対する寛容を促しながらも、下品なコンテンツは性的指向と関係なく排除されるべきだと報じたそうです。
 同ページの開設者はCNNの取材に対し、「7年前に声を上げてくれる人はこれほど多くなかった」「今はストレートであれゲイであれ、有名人であれ一般人であれ、誰もがこのハッシュタグを使って加わってくれている」と感慨を口にしました。
 検閲が解除された16日午後には支持者に感謝のメッセージを掲載し、「声を上げることでしか、変化をもたらすことはできない」と強調しました。





新浪微博が検閲撤回、LGBTの抗議運動が勝利 中国(CNN)
https://www.cnn.co.jp/tech/35117884.html

中国SNS大手、同性愛コンテンツの削除を撤回--抗議殺到で(C-net)
https://japan.cnet.com/article/35117863/

「#私は同性愛者」、中国版ツイッターの決定に怒り ユーザーが抗議行動(AFP)
http://www.afpbb.com/articles/-/3171240


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