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HIV陽性であることをカムアウトした元ラグビー選手を、ヘンリー王子が「あなたは偉大なレジェンド」と讃えました

2019年09月17日

 ラグビー元ウェールズ代表選手で、2009年にゲイであることをカムアウトしたギャレス・トーマスが9月15日、自身のTwitterでHIV陽性者であることを公表しました。CNNなどによると、イギリス人アスリートのHIV陽性カミングアウトは初めてのことです。

 スター選手であったギャレス・トーマスは、2009年にゲイであることをカムアウトし、その2年後にラグビー界を引退しており、近年はリアリティ番組などに出演していました。昨年11月には、ギャレス・トーマスがヘイトクライム(憎悪犯罪)の被害に遭い、ラグビーのウェールズ代表などの選手たちが試合でレインボーカラーの靴紐を着けてギャレスへの支援を表明するという出来事がありました(詳しくはこちら

 今回、HIV陽性であることをもカムアウトするに至った背景には、「情報を公表する」と第三者からの脅迫があったことがあるそうです。
「ハロー。私はギャレス・トーマスです。みなさんに、秘密を話したいと思います」
「これは私が話すことです。私より先に『公表する』と脅迫してくる、私の人生を地獄のように変えた悪人の話すことではありません」
 そしてギャレスは、今回の公表を通じ、HIV/エイズへの偏見を壊すために闘う意志を語りました。
「この情報をみなさんが知った今、私はとても弱い立場にいますが、だからといって、私は弱いわけではありません」
「強制的に公表することになりましたが、私はHIVの知識を広め、偏見を壊すため、闘うことを選びました」

 この発表に対し、スポーツ界を超えて多くの方々がサポートを表明しています。
 イギリスのヘンリー王子は公式Instagramで「ギャレス、あなたは偉大なレジェンドです。HIV陽性を公表し、それでも強く強靭に生きることができると体現することで、偏見を壊し、人々の命を救っています」と語りました。
 
 ギャレス・トーマスは『Sunday Mirror』紙のインタビューで「何年もこの秘密と共に生きてきた」と語りました。最初に医師に診断を受けた時は「その場で崩れ落ち、死ぬんだ、と思った」といいます。恥を感じ、自殺も考えたという。現在は治療のため薬を服用しており、現在の彼のHIVは検出値以下のレベルであり、他人に感染させる可能性は皆無です(U=U)
「HIVは恐いと考えられています。多くの恐怖と無知に包まれている。でも、その恐怖の多くは80年代の広告から受けたものです。2019年の今、怖がることは何もありません」
「私はHIVに感染していなかったラグビー選手だった頃より、今の方が健康的です。私は『大丈夫』ではなく、それ以上です」
 
 その言葉通り、彼は、公表の後に開催された、スイム3.8キロ、バイク180キロ、ラン42.195キロからなるアイアンマンレースを見事に完走しました。
 この大会は、HIVへの偏見との闘いの一環としての挑戦でしたが、見事に完走したギャレスはパートナーと抱き合い、観衆からの大歓声と拍手を浴びました。


 
 


HIV感染を公表した元ラグビー選手に、ヘンリー王子が「あなたは偉大なレジェンド」(ハフィントンポスト)
https://www.huffingtonpost.jp/entry/gareth-thomas-hiv_jp_5d8068cbe4b077dcbd635439

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