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ケネディ元駐日米国大使が同性婚シンポジウムに登壇し、多様性の実現に向けて行動しようと呼びかけました

2019年10月30日

 10月29日、日本とアジアにおける同性婚をテーマにしたシンポジウムが都内で開かれ、アメリカのキャロライン・ケネディ元駐日米国大使がゲストとして登場し、開会のスピーチを行いました。
 
 キャロライン・ケネディ氏(J.F.ケネディとジャクリーン・ケネディの長女。弁護士や外交官として活躍)は、駐日米国大使だった2016年、駐日米国大使として初めて東京レインボープライドのステージに登壇し、「駐日米大使として初めて参加できたことを誇りに思う」「米国で、日本で、世界で、多くのLGBTの子どもがいじめにあい、大人が差別されている。私たちは偏狭さや冷酷さと戦っていく」「誰もが愛する人と結婚できるようになるべきだ」とスピーチし、会場から大きな拍手を浴びていました。
 トランプ政権が誕生して、キャロライン・ケネディ氏は帰国することになりましたが、アジア・ソサエティ(アジアと米国の人々の相互理解を目指し、アジア諸国が直面する幅広い課題に取り組む非営利団体)の理事を務めるなどしていました。今回、アジア・ソサエティ・ジャパンセンターと国際文化会館が共催する「LGBTインクルーシブな未来を目指して――変わるアジアと日本」というシンポジウムに特別ゲストとして登壇し、開会のスピーチを行いました。
 ケネディ氏は「LGBTをめぐる運動が現代の『公民権問題』であることに疑いの余地はありません」と語りました。また「トランプ政権は軍や職場、学校、社会での同性愛者の権利擁護を全面的に後退させようとしています」「来年のアメリカ大統領選では、およそ1100万人いるLGBTを自認する国民や家族らの票が大きな役割を担う」として、多様性ある世界の実現のために行動し続けようと呼びかけました。
 東京レインボープライド共同代表を務める杉山文野さんは「(ケネディ)大使が(2016年の東京レインボープライドに)いらしていただいたときには、本当に一当事者としてうれしかったですし、社会にとっても大きなインパクトだったなと今でも振り返ることがあります」と語りました。

 このシンポジウムには、都道府県として初めて同性パートナーシップを証明を実現させた大井川和彦茨城県知事や、ベトナムのLGBTI人権運動のリーダーであるルオン・テ・フイ氏、台湾での婚姻平等実現の立役者であるジョイス・テン氏らも出席し、第1部では「日本における同性婚」、第2部では「アジアにおける同性婚」をテーマとしてトークセッションがが行われ、およそ200人の聴衆が耳を傾けました。
 
 ケネディ氏は来月3日まで日本に滞在する予定だそうです。
 
 

ケネディ元大使が都内LGBTイベントで「行動」訴える(TBS News i)
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3816861.html
 

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