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豊明市、川越市で同性パートナーシップ証明制度スタート、5月17日導入予定の芦屋市で50自治体に

 5月1日から豊明市(愛知県で2例目)と川越市(埼玉県で2例目)で同性パートナーシップ証明制度が始まりました。5月17日には兵庫県芦屋市でもスタートする予定で、同性パートナーシップ証明制度承認自治体がちょうど50になります。
 
 愛知県豊明市は5月1日から「豊明市パートナーシップ宣誓制度」をスタートさせました。市に宣誓し、必要書類を提出して認められると、宣誓証明書と証明カードが交付されるものです。
 市は、例えば同性カップルが家を借りる場合に家族限定の物件で証明書が生きてきたり、パートナーが病院に救急搬送されて入院した際に付き添いなどで家族と同じ扱いになることを期待します。
 
 埼玉県川越市でも5月1日から「川越市パートナーシップ宣誓制度」が始まりました。豊明市と同様、市に宣誓し、必要書類を提出して認められると、宣誓証明書と証明カードが交付されますが、デザインが2パターンあって好きなほうを選べるのが特長です。同日に宣誓日の事前予約の受付を始め、早ければ1週間後には証明書とカードが交付されるそうです。
 市男女共同参画課によると、公営住宅の入居応募については今後検討し、病院の集中治療室(ICU)での面会などについては、川越市に市立病院がなく、強制力はありませんが、市医師会や市内の病院にチラシなどで制度を周知し、理解を求めるといいます。同課の担当者は「当事者への精神的支援をまず行いたい。今後、どのような活用が可能か検討し、市民の理解を広げたい」と語っています。

 兵庫県芦屋市は、国際反ホモフォビアデーにあたる5月17日に導入することを目指しているそうです。
 上記2市と同様、市に宣誓し、必要書類を提出して認められると、証明書が交付されます。
 阪神間では宝塚、三田、尼崎の各市ですでに導入されています。


 それから、4月1日に同制度が始まった徳島市と浜松市で、宣誓したカップルに密着取材したニュースがテレビや新聞で報道されていましたので、ご紹介します。

 徳島市での宣誓第1号となったのは、制度設立に向け奔走してきた長坂航さんと、パートナーの男性です。4月8日午前9時、徳島市役所で証明カードを手渡された長坂さんは、「やっと家族になれた」と語りました。長坂さんは99年から徳島市でゲイバーを開いていましたが、2019年7月末、「レインボーさいたまの会」代表の加藤岳さん、連合徳島中央地協事務局長の板東喜代子さん、徳島市議の増田秀司さんが、LGBT研修の帰りにお店に立ち寄り、お話したことがきっかけで、制度実現に向けて動き始めることになったそうです。長坂さんも10年前、パートナーの方と同居する際、不動産屋に「けげんな反応をされた」といい、また、3年前にパートナーの方が入院した際は「家族ではない」とされ、同意書に押印できなかったという苦い経験があり、カウンター越しに聞く加藤さんらの話が、そんな社会を変える一歩になると感じ、「何かせなあかん」と思ったそうです。9月には、当事者や支援者とともに「レインボーとくしまの会」を設立し、パートナーシップ制度を求め、議会への陳情や署名集めを始めました。家族には活動を始める直前に、初めてカムアウトしたそうです。
 徳島市議会に提出した陳情書はいったん継続審査に(その次の12月議会で採択)、板野町への請願書は不採択になりました。反対討論に立った議員は「(制度を)町が認めるやいうことできんでえ」「板野町は人口も少ない」「時期尚早」と述べたそうです。「制度を使う人いるんですか」「住民が理解するかどうかわからない」など、さまざまな言葉が投げかけられるなか、「制度があれば、公に認められたと感じる。救われる人たちがいる」と説得してきたそうです。今は、徳島市での制度実現で手にした喜びに背中を押されるかのように、県内の他の市町村議会への陳情も具体的検討に入っているそうです。
 「活動するなか、いろんなことを言われました」と長坂さんは振り返ります。徳島新聞は、「差別する人の多くは無自覚だ。誰しもが、知らずにほかの誰かの足を踏んでいる可能性がある。まだまだ制度の理念が社会に浸透しているとは言い難い。少なくとも、「痛い」という声が聞き届けられる社会にしたい」と綴っています。
 「徳島市での導入は大きな一歩。特にこのコロナ禍の中、医療機関等で関係を証明できる安心感は大きい」

 浜松市では、初日に4組のカップルが宣誓し、パートナーシップを証明する受領証が交付されました。市役所1階ロビーでセレモニーも行われ、カップル2組が鈴木康友市長から受領証を受け取りました。
 4月1日、セレモニーの司会の方が「鈴木げん様」と名前を呼び、鈴木康友市長が宣誓書を手渡すと、観衆からは「おめでとう!」の拍手が湧きました。市長は、「2組の思いをしっかり受け止め、大事にしながら、引き続き多様性を尊重し、誰もが自分らしく生きられる共生社会を目指してしっかりと取り組んでまいります」とメッセージを贈りました。鈴木げんさんは、「とても嬉しいです。浜松が幸せな街になって、これが他の町にも普及して日本全体、世界全体が幸せな世の中になるといいなと思っています」と喜びを語りました。
 鈴木げんさんは、制度の成立のために先頭に立って市との交渉を重ねてきた一人です。竹かばんの職人で、戸籍上は女性として生まれましたが男性として生きているFtMトランスジェンダーの方です。パートナーの良子さんとは、当時、良子さんがライターだった雑誌の取材を通して知り合いました。
 げんさんが発起人の一人となっている団体「浜松パートナーシップ連絡会」は、昨年7月から市と宣誓制度について話し合ってきました。「市が作ったものを自分たちが使うっていうよりも、(市と)一緒に作ってきた経緯があるんですけど。顔を出せない仲間たちがたくさんいるので、自分たちはその仲間たちの声を市に届ける係だと思っている」「種が蒔かれてちょっと芽が出たくらいなイメージなので、これからどういう風に育っていくのか、どんな花を咲かせていくのかは、みんなで市と一緒に作っていけたらなと思っています」とげんさんは語ります。
 良子さんは、「今私たちがこういう苦労なり活動をしていれば、次の世代の子たちはもっと楽に生きられるようになるんじゃないかなっていう期待もすごくあった」と語ります。
 浜松市によると、施行日の4月1日に4組、月末の30日までに3組と、計7組が宣誓し、証明書の交付を受けました。5月以降もカップル数組の予約が入っているほか、手続きの問い合わせも数件寄せられているそうです。
 
 


参考記事:
「パートナーシップ」川越市が宣誓制度 5月1日から(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/list/202003/CK2020032702000124.html
兵庫)芦屋市、同性カップルパートナーシップ制度導入へ(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASN2S761MN2MPIHB010.html?fbclid=IwAR0dDvpkR85YRRzNhem1yHzZuFrQ04nVoQNFEv7PY6aEzW7Ece7Mby4g9PA
「やっと家族になれた」 徳島県内パートナーシップ宣誓の第1号、長坂航さん(徳島新聞)
https://www.topics.or.jp/articles/-/358387
静岡初の「パートナーシップ宣誓制度」スタート 何ができるようになるの? 浜松市(テレビ静岡)
https://www.sut-tv.com/news/indiv/4577/
1カ月で宣誓7組 浜松市パートナーシップ制度(静岡新聞)
https://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/762649.html

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