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コスタリカが中米初、世界で29ヵ国目の同性婚承認国となります

2020年05月13日

 コスタリカのケサダ大統領が2020年5月から同性婚できるようになると発表とのニュースでお伝えしていたように、2018年11月26日にコスタリカの最高裁が同性婚を認めないのは違憲であるという判決とともに18ヵ月以内の法制化を命じていましたが、この5月26日で期限を迎えるため、同性婚がスタートすることになります。
 コスタリカは中央アメリカで初(メキシコでも首都と一部の州で認められていますが、国全体としてはまだです)、世界で29ヵ国目の同性婚承認国となる予定です。


 現地メディアQ Costa Ricaによると、市民登録局は、5月26日から同性カップルの結婚をスタートできるよう手続きを進めているそうです。
 コスタリカ裁判所の上級官僚であるLuis Guillermo Chinchilla氏がLGBTニュースマガジンに確約したところによると、現在のコロナ禍の影響で同性婚の開始が遅れることのないよう、「重要な努力」がなされ、当局のシステムに新たな登録ができるようアップデートされた、とのことです。
 
 コスタリカでの結婚の平等の実現は、大きく2つの裁定によってもたらされました。
 1つは、2016年、当時のルイ・ギジェルモ・ソリス大統領がLGBTの権利の拡大を約束し、米州機構(OAS)の司法機関であり人権などの社会的問題を取り扱うInter-American Court of Human Rights(ICHR、アメリカ大陸人権裁判所)に結婚の平等を加盟国に求める判断を下すよう、かけあったそうです。これが実を結び、ICHRは2018年1月10日、「政府は同性間の結婚における家族の絆に関連する権利を認識し、保障しなければならない」との判決を下しました。コスタリカ政府はすぐにこれを尊重する通知を行いました。
 しかし国内では、大統領選の最中で、同性婚を認めない国家復興党(PRN)のファブリシオ・アルバラド候補と、同性婚支持を表明した中道左派・市民行動党(PAC)のカルロス・アルバラド・ケサダ候補が争っていて、同年4月1日の決選投票でケサダ氏が勝利しました。同年11月26日、ICHRの判決を受けて同性婚の是非を審理していたコスタリカ最高裁は、同性婚を認めない法律は違憲であるとの判断を示し、もし国会が18ヵ月以内に法改定を行わないならば「同性婚禁止規定は自動的に法的効力を失い、同性婚が正当と認められることになる」としました。ケサダ大統領は、「性的指向や性自認で差別されないことを保障する行動を進めていく」として、この裁定を歓迎しました。

 こうして今年の5月26日が、この18ヶ月の期間の最終日となり、同性婚が認められる日となります。すでに54組の同性カップルが結婚を申し込んでおり、承認を待っている状態だそうです。




参考記事:
Same-Sex Marriage Comes to Costa Rica on This Day(OUT)
https://www.out.com/weddings/2020/5/12/same-sex-marriage-comes-costa-rica-day
Same-sex marriage has finally been legalised in Costa Rica(Pink News)
https://www.pinknews.co.uk/2020/05/13/costa-rica-same-sex-marriage-equality-legal-registrations-central-america/
COSTA RICA BECOMES FIRST CENTRAL AMERICAN NATION TO LEGALISE MARRIAGE EQUALITY(Attitude)
https://www.attitude.co.uk/article/costa-rica-becomes-first-central-american-nation-to-legalise-marriage-equality/23294/

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