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スイス下院が同性婚法案を可決しました

 スイス国民議会(下院)は6月11日、同性婚を合法化する法改正案を可決しました。議論の分かれていたレズビアンカップルへの精子提供についても賛成多数で可決、審議は全州議会(上院)に移ります。

 今や西欧・中欧のほとんど全域で同性婚が認められていますが、スイスは(イタリアと同様)シビルユニオンどまりでした。昨年2月には、スイス国民議会(下院)の人権問題委員会が、同性婚法案を承認していました(ちなみにこの法案は「すべての人に結婚の自由を」と言い、日本の同性婚訴訟と同じ名称です)。この法案には、同性カップルにも異性婚と同じ権利を保障するとともに、養子縁組(どちらかの連れ子であれば現状でも認められます)、レズビアンカップルへの生殖医療へのアクセス(精子提供)、出生時に両親と子の関係を認定することが含まれるそうです(そうすれば生物学的母親の妻も自動的に2番目の法的母親として認められるため、養子縁組の申請を行う必要がなくなります)
 
 そして今回、下院での採決が行われ、同性婚については賛成132票、反対53票、棄権13票、レズビアンカップルへの精子提供については、賛成124票、反対72票、棄権1票で、賛成多数で可決されました。審議は全州議会(上院)に移ります。
 法改正案に反対したのは保守系右派の国民党と、中道右派のキリスト教民主党の一部議員で、これらの党は婚姻法の改正自体に反対しているそうです。ちなみに上院の議員構成を見ると、彼らは少数なので、無事に採択されるのではないかと推測されます。
 ただし、保守政党のスイス連邦民主同盟が法改正に反対するレファレンダム(国民投票)を提起したため、最終判断が有権者にゆだねられることになるかもしれません。今年2月に実施された世論調査では、国民の8割が同性婚に賛成していることが明らかになっています。もし国民投票ということになっても、きっと同性婚は認められることでしょう。
  今回、同性婚よりも議論が分かれたのは、同性カップルへの生殖医療の提供をめぐる問題でした。
 レズビアンのカップルへの精子提供に関し、議会の諮問法務委員会は反対を勧告し、連邦内閣も反対を表明していましたが、社会民主党、緑の党、自由民主党などが支持して採択に至ったそうです。カリン・ケラー・ズッター司法相は、同性婚については「現行の不平等を是正する」として歓迎しましたが、レズビアンカップルへの精子提供については、「精子提供者の父親の権利など、法的問題の多くが未解決だ」として否定的な見方を示したそうです。
 また、ゲイカップルに対する卵子提供に関しては、さらにハードルが高く、今回は法案通過を優先させるため、議論の対象から外されたそうです。

 ともあれ、近い将来、スイスが世界で29番目の同性婚承認国になるのでは?と期待されます。続報を待ちましょう。
 
 
参考記事:
スイス下院、同性婚合法化を可決(Swiss.info)
https://www.swissinfo.ch/jpn/%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%82%B9%E4%B8%8B%E9%99%A2-%E5%90%8C%E6%80%A7%E5%A9%9A%E5%90%88%E6%B3%95%E5%8C%96%E3%82%92%E5%8F%AF%E6%B1%BA/45829258

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