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【追悼】世界中のクィア女子に勇気を与えた『glee/グリー』サンタナ役のナヤ・リヴェラ

 2009年から2015年にかけてシーズン6まで放送され、世界中のLGBTQユースを熱狂させ、ドラマを飛び出してワールドツアーまで実現させた青春ミュージカル・ドラマの金字塔『glee/グリー』。ゲイであることにプライドを持っているカート、そんなカートが憎くていじめてしまうが本当は自分もゲイであるということが明らかになるカロフスキー、カートの恋人になるブレイン、ゲイカップルに育てられているレイチェル、サンタナとブリタニーのレズビアン・カップル、トランスジェンダーのユニークといったLGBTQのキャラクターのほか、アフリカ系、ヒスパニック系、アジア系といった人種的マイノリティの生徒もいて、車いすの男の子や、ダウン症の女の子も登場し、かつてないほど多様性に富んだキャラクターが魅力でした。
 ナヤ・リヴェラが演じていたサンタナは、チアリーディング部とグリークラブを掛け持ちし、初めはアメフト部のパックのセクフレでしたが、実は親友のブリタニーに思いを寄せていて、シーズン2で告白、交際するようになります。「ブリタナ」という愛称で親しまれた二人ですが、サンタナが先に卒業し(ブリタニーは留年)、遠距離恋愛となったこともあり、シーズン4でいったん別れてしまいます。シーズン5でサンタナはダニー(デミ・ロヴァート)とつきあいます。しかし、シーズン6で再びみんなが母校に結集し、サンタナはブリタニーにプロポーズし、カート&ブレインのカップルとともに結婚式を挙げたのでした。

 そんなナヤ・リヴェラが7月8日(米現地時間)、4歳の長男ジョージーくんと泳ぎに出かけたカリフォルニア州のピルー湖で行方不明となり、捜索が行われていました。世界中のファンが祈るような気持ちだったなか、サンタナの運命の人・ブリタニーを演じていたヘザー・モリスは12日、捜索活動を続けているベンチュラ郡保安官事務所に「捜索を手伝いたい。あらゆる手を尽くしていることは知っているが、何かできることをさせてほしい」と直訴しました。しかし、みんなの願いは届かず、7月13日にナヤ・リヴェラの遺体が発見されました。
 同日、ヘザー・モリスやメルセデス役のアンバー・ライリー、カート役のクリス・コルファー、アーティ役のケヴィン・マクヘイルら『glee』のキャストがピルー湖に集まり、手に手を取って湖畔に佇み、ナヤを偲びました。フィン役のコリー・モンテースが亡くなってからちょうど7年の日でした。

 ドラマの共演者たちが続々と、心からの追悼コメントを発表しています。胸が締め付けられるような思いがします(こちらをご覧ください)
 
 世界中のgleeks(『glee』のファン)も、ナヤ・リヴェラへの追悼コメントをSNSに続々と綴っています。
「本当にショック。『glee』は私が自分のセクシュアリティと折り合いをつけるための強さをくれた。サンタナには本当に希望と勇気をもらった。サンタナはこの世代のすべてのLGBTQを救ったと思う」
「ナヤ・リヴェラがいなかったらたぶん、私はカムアウトしてPRIDEを持つことができなかったと思う」
「ヒスパニック系の若いクィアだった私は、彼女の葛藤とLGBTQコミュニティへのサポートに救われた。サンタナというキャラクターが、私の生き方を変えた」
「あなたは私の最高の安心と慰めだった。あなたは私にPRIDEを持って本当の自分を生きるきっかけをくれた。あなたは、いつか私の人生が本当の愛で満たされると信じさせてくれた。私が自分のセクシュアリティを祝福されるべきものだと思えたのも、あなたのおかげ。本当にありがとう」

 フリーライターのBecca Damanteは『Advocate』に追悼文を投稿し、「今までに亡くなったセレブの中でナヤ・リヴェラほど私を泣かせた人はいない。個人的に会ったことがあるわけでもないのに、こんなに悲しいことってない」と綴りました。
「『glee』の放送が始まった頃、私は自分がクィアかもしれないと思っていたけど、まだ受け容れられなかった。エレン・デジェネレスとポーシャ・デ・ロッシというカップルはいたけど、自分はフェミニンでフェミニンな女性を愛したいと思っていたから、当てはまるロールモデルがなかった。そこに現れたのがサンタナとブリタニーだった。二人は私がテレビで初めて見たフェミニンどうしのカップルで、レズビアンのステレオタイプを打破しようとしていたところが好きだった」
「『glee』シーズン3はエモーショナルなジェットコースターのようだった。2011年11月、サンタナはおばあちゃんにカムアウトした。私が今までテレビで観たクィアな場面の中でも最も好きなシーン。サンタナは「私は女の子が好きなの、男の子が好きだと思われていたのと同じようにね」。しかし、おばあちゃんは冷たく「みんな秘密を持ってるの、サンタナ。それには理由がある。あなたはこの家から出て行って。もう二度と会いたくない」と言い放つ。私は打ちのめされた」
「私は、私の祖母も『glee』を観ていると知ってたから、このシーンをカミングアウトに使おうと思った。私は祖母に「ねえ、サンタナが『glee』でカムアウトしたの憶えてる? 彼女のおばあちゃんはひどいリアクションだった。でも私は、きっと受け容れてもらえると思うからこう言うわ。私はゲイよ」と言った。おばあちゃんは私を大きくギュッと抱きしめて『愛してるわ。もちろんサポートするわよ』と言ってくれた。肩の荷が下りた気がした」 
「ナヤ・リヴェラは私の一生の恩人です」
 
 こうした投稿を見ると、サンタナというキャラクターがLGBTQ、とりわけレズビアンだったりバイセクシュアルだったりする女子たちにどれだけ勇気を与えてきたかということが、本当によくわかります。
 
「サンタナとブリタニーのカップルは、これまでテレビに登場したLGBTQの中でも最も愛されたものの一つだった」と『GAY TIMES』は述べています。
 

参考記事:
Naya Rivera’s Profound Queer Legacy(Advocate)
https://www.advocate.com/commentary/2020/7/13/naya-riveras-profound-queer-legacy
LGBTQ+ community share how Naya Rivera’s iconic Glee character “changed” their lives(GAY TIMES)
https://www.gaytimes.co.uk/culture/lgbtq-community-share-how-naya-riveras-iconic-glee-character-changed-their-lives/

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