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野原くろさん『キミのセナカ』を日本で出版しましょう

 野原くろさんといえば、『薔薇族』で連載していた『ミルク』や、『バディ』で連載していた『下宿のお兄さん』(現在はこちらこちらで読むことができます)、あるいは10代応援同人誌「IT'S OK!!」に寄稿した「キミのいるトコロ」をご存じの方もいらっしゃることと思います。ゲイの漫画家さんの中にも本当に様々な絵柄や作風の方がいらっしゃいますが、野原さんは、ゲイゲイしい絵柄(ガチムチ野郎系)でありながら、独特の透明感や静謐な空気感で日常の風景を丁寧に描いていく作風で、独特のアーティスティックかつラブリーな世界を作り上げてきた方だと思います。
 
野原くろさん
[HP]
http://www.nohara96.com/kuronoharaguro/Welcome.html
[twitter]
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[instagram]
https://www.instagram.com/nohara96/






 そんな野原くろさんが、韓国の独立出版社6699pressからカミングアウトをテーマにしたセクシャルマイノリティを応援する本を作りたいという依頼に応えて『キミのセナカ』というコミック作品を描き上げました。地方都市の男子高校生が同級生にカミングアウトする……大きな事件は起こらず、些細な日常を積み重ね、誰もが身に覚えがある、人を好きになった時の気持ちや葛藤などを描いた作品で、本当の自分を閉じ込めていたり、居場所がない人たちへのエールとなるような素敵な作品だそうです。『キミのセナカ』は昨年、韓国で単行本化され、評判を呼び、今年になって台湾でも出版され、フランスでも電子書籍で配信中で、秋には単行本として出版が予定されています。しかし、日本ではまだ書籍化されていません。
 そこで、loneliness booksの潟見陽さんが発起人となり、『LGBTヒストリーブック』をはじめ世界のLGBTの本を翻訳出版するサウザンブックスと連動して、クラウドファンディングが立ち上げられました。期限は8月17日までなのですが、まだ目標額の半分くらいです…。クラウドファンディングご参加の皆さまには、プロジェクト成立後の予定販売価格よりもお得に『キミのセナカ』をお届けできるだけでなく、オリジナルブックカバー(非売品)や、韓国のインディペンデントな出版事情やクィアカルチャーを紹介する、オリジナルZINE(小冊子・非売品)がプレゼントされるという特典もあるそうですので、熱烈なファンの方も、ちょっといいなと思ってたような方も、ぜひぜひ、ご参加ください。

 発起人のloneliness books 潟見陽さんの言葉をご紹介します。
「『キミのセナカ』をはじめて読んだ時、すっかり忘れていたあの頃を思い出さずにはいられませんでした。待ち合わせて帰った通学路、川べりに並んで夕焼けを観たこと、一緒に自転車に乗って走ったこと……そして主人公のタケルがコウタロウを遠ざけたように、僕も彼を遠ざけたこと。タケルはちゃんと告白し、コウタロウと向き合ったけれど、チキンボーイの僕はただその場から逃げた、普通じゃないことが怖くて、ちゃんと言葉にして伝えることができなかった。高校生二人の些細な日常の物語に、こんなにも心が揺さぶられるなんて、記憶の彼方にある、今もくすぶっている後悔を思い出して、胸の奥がじんじんと痛みました。
 もしあの頃、このコミックに出会っていたら、僕は告白(カミングアウト)する勇気を持てたのだろうか。それはわからないけれど、ひとりぼっちじゃないことに気づき、もっと早く、ありのままの自分を肯定できたような気がする。その後は人並みに恋愛をして、もしかしたら素敵なパートナーだってできていたかも(ここは大いなる妄想ですが)
 だから今、若いあなたにぜひ『キミのセナカ』を贈りたい。誰を好きになってもならなくても、それはけっして変なことじゃない「大丈夫だよ」と語りかけてくれる。幸せな未来を思い描くための「勇気」を見つけることができる物語です。
 大人になってしまったあなたは、男性でも女性でも、もしくは他の性でも、誰かを好きになったときのドキドキ、自分にもあったかもしれない瑞々しい気持ちを思い出すことができるかもしれません。付け加えるなら、ビターで切ない気持ちも一緒に。もし胸の奥でくすぶっている後悔を見つけたら、どうかそっと許してあげてください。
 日本と韓国のコラボレーションで生まれた、本当に美しい装丁の宝物のようなボーイ(ズ)ラブコミック『キミのセナカ』。ぜひ多くの人に届きますように」



『キミのセナカ』クラウドファンディングサイト
https://greenfunding.jp/thousandsofbooks/projects/3754

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