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米熊系雑誌が渡辺直美さんのレディ・ガガMVパロディ動画を絶賛していました

2020年07月29日

 今年5月にオンライン初のベア・ウィーク・イベントを開催した『BEAR WORLD MAGAZINE』が「Plus-Size comedian and icon Naomi Watanabe shows off sickening moves in Lady Gaga parody」という記事で、渡辺直美さんのレディ・ガガ「Rain On Me」MVのパロディ動画を絶賛していました。
 
 以下、日本語訳です。
「『BEAR WORLD MAGAZINE』はボディ・ポジティブ※1を賞賛している雑誌だ。
 最近、こんな動画が出たよ。レディ・ガガとアリアナ・グランデのご存じ「Rain On Me」をリメイク/パロディにした動画で、日本のコメディアンでファッションアイコンでもあるプラスサイズ・ビューティ※2、渡辺直美が、オドロキのダンスを披露してるんだ。こんなに大きな体でもキレッキレに踊れるなんて! NAOMIヤバイ!
 この動画ではもう1人、プラスサイズのコメディアンがフィーチャーされてる。『アメリカズ・ゴット・タレント』シーズン14に出場したゆりやんレトリィバァが、アリアナ役をやってるんだ。
 ここ数年、直美は日本で最も注目を集めるファッションアイコンの一人だった。しかし彼女が『クィア・アイ in Japan』に出演し、SK-ⅡのCMにも起用され、世界的に有名になった。最近では、ケイト・スペードの日本人として初めてのブランド・アンバサダーにも就任したね」

※1 ボディ・ポジティブ:女性はスリムでなければ美しくないという既成観念を打破し、プラスサイズであっても、自身の体型を恥じずに誇りにしよう、ありのままに愛そうというムーブメントが2012年頃から起こりました(こちらもご参照ください)
※2 プラスサイズ:ぽっちゃりしている、平均より大きい体型の方に「fat」などと言うのはとても失礼ということで、今は「プラスサイズ」という言い方が主流になっています。日本語だと「ふくよかな」が無難な言い方ですが(「わがままボディ」っていう言葉もありましたね)、もし相手の体型を否定せずにちょっとカッコよく言いたいときは「プラスサイズ」が使えると思います。

 欧米のベア・カルチャーはそもそも、「お肌スベスベできちんとジムに通って腹筋が割れてるような(シックスパック)ほどよく締まった(アメリカでは「fit」と言われる)ボディこそが美しくセクシーである」と見なされてきたゲイシーンの潮流の中で疎外され、肩身の狭い思いをしてきた太めだったり毛深かったりするタイプのゲイたちが、「ベア」を自称し、ベア・プライド・フラッグの下に(レザーマンと並ぶ)ゲイのサブカテゴリーとしてコミュニティを築き、いろんなイベントを開催したり、一大シーンを形成してきたという流れでした。そういう意味で、「ボディ・ポジティブ」ムーブメントのさきがけだったと言えると思います。
 
 渡辺直美さんがこうして海外のベアシーンで人気になるのは、共通の話題ができた気がして(また、アニメや漫画、ゲームと並ぶ日本発の魅力が増えた気がして)うれしいですね。
 


参考記事:
Plus-Size comedian and icon Naomi Watanabe shows off sickening moves in Lady Gaga parody(BEAR WORLD MAGAZINE)
https://bearworldmag.com/plus-size-japanese-icon-shows-off-her-sickening-moves-in-lady-gaga-remake/

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