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JALの「LGBT ALLYチャーター」がジャパン・ツーリズム・アワードを受賞しました

2020年10月01日

 日本航空(JAL)が、LGBTQの支援・理解促進を目的に昨年運航した「JAL LGBT ALLYチャーター」で、第6回ジャパン・ツーリズム・アワードを受賞しました。性的マイノリティを含めた生きやすい社会を目指し、LGBTQの理解促進の活動が、持続可能で優れた取組みとして評価されました。

 JALは昨年8月31日(土)、翌日開催のピンクドット沖縄に合わせて羽田空港から那覇空港まで日本初の「LGBT ALLYチャーター」便を運航し、話題となりました(こちらのレポートをご覧ください)。チャーター便の運航を通じ、一企業の取組みににとどまらず、より多くの人にLGBTを支援する運動を知ってもらい、社会全体の理解促進につなげる狙いがありました。この取組みは、「本業で社会全体へLGBTおよびALLYの理解を促進させる機会を提供した」として、昨年の「PRIDE指標」のベストプラクティスも受賞しています。
 この「JAL LGBT ALLYチャーター」が、第6回ジャパン・ツーリズム・アワードを受賞しました(国内・訪日領域では24団体が受賞していますが、その中の一つです)。2021年1月の「ツーリズムEXPOジャパン東京商談会」で表彰式が行われる予定です。
 
 JALは、多様な人財が活躍する環境を実現するダイバーシティ経営に取り組んでいます。その一環として、社員の配偶者や家族に適用する諸制度を同性パートナーがいる社員にも同様に適用しているほか、社内での理解促進のため、役員から社員まで、LGBT研修も継続的に実施してきました。また、東京レインボープライド、九州レインボープライド、ピンクドット沖縄などのプライドイベントに協賛(ブース出展)したり、様々な取組みを続けてきました。「PRIDE指標」では4年連続で最上位の「ゴールド」を受賞しています。
 
 なお、JAL(およびJTA)は10月1日から、空港や機内の英語のアナウンスにおける「ladies and gentlemen」というフレーズの使用を取りやめ、すでに海外で採用されているような「everyone」や「all passengers」などジェンダーニュートラルな表現に変更されました(「アテンションプリーズ」はそのままです)
 JALはロイター通信に宛てた声明で、「好意的な雰囲気を生み出し、すべての人に(中略)敬意を持って対応」したいとの考えを述べました。JALの広報担当マーク・モリモト氏は「私たちは性別や(中略)性的指向、性自認あるいはその他の個人的属性に基づいて差別しないよう取り組んでいる」と語っています。
 ジェンダー問題に詳しいジャーナリストの治部れんげさんは「時代に合った取り組みだ。他の業界にも波及してほしい」とコメントしています。
 
 
参考記事:
JAL、LGBTチャーター便 ジャパン・ツーリズム・アワード受賞(FlyTeam)
https://flyteam.jp/news/article/128087
日航、機内放送をジェンダーに中立的な表現に変更(共同通信)
https://this.kiji.is/684233987582100577
日本航空、「レディース&ジェントルメン」のアナウンス廃止へ(BBC)
https://www.bbc.com/japanese/54336284
JALやJTA「レディース&ジェントルメン」やめます 男女前提の機内アナウンスを変更(琉球新報)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1200382.html

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