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世田谷区報にパートナーシップ宣誓5周年の記事が掲載されました

2020年12月07日

 2015年11月5日、全国に先駆け、渋谷区とともに日本初の同性パートナーシップ証明制度をスタートさせた世田谷区は、先日、5周年を記念して区役所でパネル展を開催しましたが、12月1日発行の区報(区のおしらせ「せたがや」)でも宣誓を実施した3組のカップルをフィーチャーする記事を掲載しました。


 区のおしらせ「せたがや」令和2年12月1日号は、12月4日〜10日が人権週間ということで、表紙(1面)に保坂区長の「「人権」に完成形はない」というコメントが掲載されていますが、その中で同性パートナーシップ証明制度5周年について触れられています。「区は、2015年11月、全国に先駆け、同性カップルを対象としたパートナーシップ宣誓制度を発足しました。11月15日までに131組が宣誓し、同様の取組みは、11月1日時点で64自治体に広がり、日本全国の人口の約3割をカバーするまでになりました」

 12面が「パートナーシップ宣誓 5周年」の記事で、世田谷区で宣誓を行なった3組のカップルにきっかけや良かったことをお聞きし、掲載しています。
 小野さん・西川さんカップルは、区内でお互いの子どもと共に家族として暮らしています。関係を公的に証明できるものが欲しかったので、パートナーシップ宣誓をしました。「無いものとされてきた同性どうしの関係を公的に「あるもの」とされたことが画期的であり、日陰から日の当たる場所に一歩踏み出した気持ちになりました」「宣誓をしたことで、パートナーが病気になったときに、医師や職場へのカムアウトをスムーズにすることができた一方、今でも偏見を恐れて、あらゆる場面で「ここではカムアウトしても問題ないだろうか?」「リスクはないだろうか?」と判断しながら生活をしています。今後、男女のカップルと同じように扱われ、同じように暮らせる社会になっていって欲しいです」
 JDさん・タカシさんカップルは、フランスで既に結婚をしているそうです。LGBTの存在を可視化させたかったので、世田谷区でもパートナーシップ宣誓をしたそうです。「宣誓をしたことで、仲間ができたことを心強く感じています。以前には、同性カップルであることが理由で、家を借りようとした時に断られた経験があります。フランスのように、日本でも、異性婚や事実婚と同じようなサービスを受けられる世の中になれば良いと思っています」
 鳩貝さん・河智さんカップルは、ちょうど100組目として保坂区長から受領証をいただいたカップルです。「宣誓をしたことで、同性パートナーと生きる人の存在を受けとめる世田谷で、これからも暮らしていけるという希望と喜びを実感できました」「私たちがパートナーとして暮らしていることを自治体の長に受けとめていただけて、喜びと安心を感じました。後日、家族や親戚、職場の同僚からおめでとうと言ってもらえたことも嬉しかったです」「世田谷発のこの制度が全国の自治体に広がって、当事者や周りの方々の幸福や安心につながることを願いつつ、さらに当事者が利用しやすく、役に立つ制度に進化していってもらいたいと思います」

 今年4月の中野区報もそうですが、区報でこうした記事を掲載していただくことで、区民の皆さんに、LGBTQがごく身近な住民(隣人)であるという親近感やリアリティを感じていただいたり、区も同性パートナーシップを承認したりして支援しているんですよという姿勢が伝わりますので、たいへん意義があると言えます。顔出しでこうした区報に登場してくださる当事者の方にも敬意を表します。
 世田谷区民の方はあちこちで入手できると思いますし、そうでなくても区の公式サイトからご覧いただけますので、ぜひ。

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