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「LGBTQの命の神聖さと尊厳」を守る宗派を超えた宗教者国際会議が発足しました

2020年12月22日

 性的指向や性自認、性表現を理由とする差別や暴力をなくし、すべての国々にLGBTQの犯罪化や転向療法などを終わらせることを呼びかける国際会議「The Global Interfaith Commission on LGBT+ Lives」が12月16日に発足し、LGBTQの命の神聖さと尊厳を謳う宣言を発しました。歴史的な出来事です。

 12月16日、「すべての人々の命の神聖さと尊厳」を主題とする会議がロンドンの英国外務国際開発省で開かれ、Zoomで一般公開されました。同時に公式サイトも公開され、宣言文「すべての人々の命の神聖さと尊厳」が発表されました。
 宣言文は「私たちの教えのある部分が不寛容を煽り、不公正を継続させ、暴力につながるような抑圧的なシステムを生み出してきたことを認め、深く後悔しています」と、宗教の教義がLGBTQを苦しめてきたこれまでの歴史について謝罪するものとなっています(このように言ってもらえてよかった、救われた、傷ついた魂が癒されたと感じる方もいらっしゃると思います)
 宣言文は同時に、すべての国に、「性的指向や性自認を理由とする犯罪化を終わらせ、LGBTQに対する暴力を非難し、正義が実行され」、また、「コンバージョンセラピー」のような有害な行為を禁止することを求めるという、踏み込んだ内容になっています(画期的です)
 
 この宣言文には12月20日までに35ヵ国、400人を超える宗教者が賛同の意を表し、署名しました。その中にはキリスト教、ユダヤ教、シーク教、仏教、イスラーム、ヒンドゥー教の聖職者、神学者たちが含まれます。
 
 宣言文の全文は以下の通りです。
 
「すべての人々の命の神聖さと尊厳」

私たちは、世界中から上級宗教指導者、学者、信徒のリーダーとして、すべての人々の命の神聖さと尊厳を諾なう(肯定し、認める)ために集まります。

私たちは、あらゆる性的指向、性自認、性表現の人々が、被造世界の貴重な一部であり、自然の秩序の一部であることを諾ないます。

私たちは、多くの人々がDivine(神々しい)と呼ぶGod(神)の下、みな互いに平等であると諾ないます。

それゆえ、私たちは、すべての人が法の下で平等に扱われることを求めます。

私たちは、ある種の宗教の教えが、長きにわたってしばしば、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クィア、インターセックスの人々に深い苦痛と侮辱を与えてきたことを、悲しみとともに認識しています。
 
私たちは、私たちの教えのある部分が不寛容を煽り、不公正を継続させ、暴力につながるような抑圧的なシステムを生み出してきたことを認め、深く後悔しています。このことは、多くのLGBTQが家族や属する宗教組織、文化的コミュニティから拒絶され、疎外されることにつながります。今現在も続いています。

私たちは、宗教の教えという大義名分によって命を損なわれ、壊された人々に対して赦しを求めます。

私たちは、愛と思いやりが信仰の基礎となるべきであり、憎しみはそこに居場所を持たないと信じています。

私たちはすべての国に、性的指向や性自認を理由とする犯罪化を終わらせ、LGBTQに対する暴力を非難し、正義が実行されるよう呼びかけます。

私たちは、ある人の性的指向、性自認、性表現を変えたり、抑圧したり、消し去ったりしようとするあらゆる試み(いわゆる「コンバージョンセラピー(転向療法)」として知られている)が終焉を迎え、こうした有害な行為が禁止されることを求めます。

最後に、私たちは、偏見とスティグマの永続に終止符を打つことを求め、インクルーシビティと私たちの多様性という素晴らしい贈り物を祝福するために、協力しあっていくことを約束します。
 


参考記事:
LGBT +の尊厳守る超宗教の国際会議が発足 世界の聖職者、神学者たちが訴え(CRISTIAN PRESS)
https://www.christianpress.jp/46629/

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