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ホン・ソクチョンがカミングアウトして20周年を迎えました

2020年09月28日

 タレントのホン・ソクチョンがゲイであることをカミングアウトして20周年を迎え、スタッフがお祝いしてくれたというニュースがありました。

 
 俳優でタレントのホン・ソクチョンは2000年に、韓国で初めてゲイであることをカムアウトしました。しかし、ホモフォビアの強かった時代であり、出演していたテレビ番組から全て降ろされ、事実上芸能界を干されてしまい、辛酸を嘗めました。今年放送されたテレビ番組では、当時、「カミングアウトして全てを失った。家族からも理解されなかった」と語り、漢江(ハンガン)に身投げしようと思ったそうですが、元恋人に電話をかけ、自殺しようと思っていたことを言い当てられ、きつくとがめられ、我に返り、死なずに済んだという、痛ましい体験を語っています(詳細はこちら
 海外に行こうかとも思っていたそうですが、友人の縁で、2002年、ゲイクラブが集まる梨泰院(イテウォン)にレストランをオープンすることができました。順調に店舗を拡大していき、最盛期には7軒になっていました(ドラマ『梨泰院クラス』にもホン・ソクチョン本人として出演しています。今や梨泰院という街を象徴する人物と見なされているのです)
 その後、テレビにも復帰し、ゲイコミュニティだけでなく世間からもパイオニア、ロールモデルとして認められるようになりました。2010年には駐韓米国大使館で開かれた同性愛者人権懇談会に招かれ、講演を行っています。

 そんなホン・ソクチョンが9月25日、自身のインスタグラムに「本当にいろんなことが多い20年だった。2000年秋にカミングアウトしていつの間にか20年。その多くの話をどのように語ることができるか、数日夜を徹して話しても足りない話、人々のため息や笑い」というコメントとともに、お祝いのケーキを持ってポーズを取る写真を掲載しました。スタッフの方が粋なサプライズをしてくれたんだそうです。

 以下、インスタに投稿されたコメントの全文です。
「本当にいろんなことが多い20年だった
 2000年秋にカミングアウトしていつの間にか20年
 その多くの話をどのように語ることができるか
 数日夜を徹して話しても足りない話、人々のため息や笑い
 しばしYouTubeの撮影中にスタッフたちのサプライズパーティ
 我が国の社会はどれほど多くの変化があっただろうか
 これまで悪口を言われるのに本当に苦労したソクチョン、これから20年もっとよろしく
 僕はまだ生きている」

 まだまだ同性愛に厳しい社会ではありますが、ホン・ソクチョンに続いて何人かの俳優や歌手がカミングアウトし、ソウルのパレードにも8万人が集まり、ゲイシーンも盛り上がりを見せ、以前に比べるといろんなことが前進しています。彼が切り開いてくれた道に、きっと多くの人たちが感謝していると思います。

 
 なお、残念なことに、行列ができるほど人気だったホン・ソクチョンのレストランは、コロナ禍の影響で、全て閉店を余儀なくされたそうです。5月に梨泰院のゲイクラブなどでクラスター感染が発生したことで(詳細はこちら)、梨泰院には危険なイメージがついてしまい、訪れる人が激減、お店の閉店が相次いでいるそうです。コロナ禍が落ち着いたらソウルにも行きたい、梨泰院にも遊びに行きたいと思っていた方もいらっしゃると思いますが、この先どうなることか…。なんとか持ちこたえて、早く以前のような活気が戻ることを祈ります。
  


参考記事:
【全文】ホン・ソクチョン、同性愛者をカミングアウトして20周年を迎えスタッフが粋なサプライズ「僕はまだ生きている」(WoW!Korea)
https://s.wowkorea.jp/news/read/271764/

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