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恋愛リアリティ番組『バチェラー』の主役も務めた元NFL選手がゲイであることをカムアウトしました

2021年04月15日

 恋愛リアリティ番組『バチェラー(The Bachelor)』シーズン23で主役を務めた元NFL選手のコルトン・アンダーウッドが14日、『グッド・モーニング・アメリカ』でゲイであることをカムアウトしました。


 『バチェラー』は、主役であるセレブな独身男性「バチェラー」の交際相手の座をめぐって数十人の女性たちが自分の魅力をアピールし、愛を勝ち取るまでを追う恋愛リアリティ番組で、4大ネットワークの1つABCのゴールデンタイムに放送され、同時間帯の視聴率トップを誇るほどの人気番組です。2002年に放送がスタートし、現在シーズン25まで放送されています。女性を主役とした『バチェロレッテ(The Bachelorette)』も17シーズンが制作されています。
 元NFL選手のコルトン・アンダーウッドは2018年放送の『バチェロレッテ』シーズン14に女性をめぐって競い合う男性陣の1人として出演し、童貞であることを告白、最後の1人に選ばれることはなかったものの、視聴者からの支持を得ていました。そしてコルトンは、2019年放送の『バチェラー』シーズン23で主役に選ばれ、女性参加者のキャシー・ランドルフとハッピーエンドを迎えていました。

 そんなコルトンが、4月14日(現地時間)に放送された朝の情報番組『グッド・モーニング・アメリカ』に出演し、ゲイであることをカムアウトしました。
「過去1年は多くの人たちにとってたくさんの事が起きた年だったでしょう。多くの人々が自分を見つめ直し、自分が誰なのかについて考えたと思います」
「僕は長い間、自分から逃げてきました。長い間、自分のことが嫌いでした。僕はゲイです。そのことを今年の初めにようやく受け入れることができました。そして次に踏み出すべきステップは、みなさんに伝えることだと思いました。僕は今、これまでの人生でいちばん幸せで健康です。これは僕にとってかけがえのないことです」
 コルトンは、思春期に同性に惹かれることに気づいたものの、カトリック系の学校で「同性愛は罪である」とされていたことから、自身のセクシュアリティにフタをし、現役アメフト選手時代には、周囲が「ゲイ」という言葉を悪い意味で使っていたこともあり、自身がゲイであるということを受け入れるまでにかなりの葛藤があり、自殺を考えたこともあったと明かしました。
「私生活において、ダークで悪い状況に陥りました。その原因については、いくつもの理由を挙げることができますが、そのどれもが単なる言い訳にしかすぎません」
「自分がゲイだとカムアウトするくらいなら、死んだ方がマシだと思ったこともありました。でも、それこそが自分にとっての警鐘となったのです」
 コルトンは「もう目覚めることができなくてもいい」と思った朝があったことや、車で崖の寸前まで近づいて「(崖から落ちてしまっても)大したことじゃない」と思ったこともあった、と語りました。

 『バチェラー』シーズン23では、最終的にキャシーと結ばれたコルトン。結局彼女とは婚約はせず、2020年の3月に破局。2人の別れは決して友好的なものだったとは言えず、キャシーがコルトンをストーキングやハラスメントで訴え、接近禁止令を取得するという泥沼の展開に…。
 『バチェラー』を通して、自身と女性たちとの恋愛を見守った視聴者たちに対して、何か伝えたいことはあるかと尋ねられたコルトンは、こう語りました。
「『バチェラー』に出たことや、自分がどう対処したかについて後悔しているかって? はい、後悔しています。もっと適切な対応の仕方があったはずです。自分のアイデンティティを模索するうえで引き起こしてしまった混乱に人々を巻き込むべきではありませんでした。心から反省しています。傷つけてしまったすべての女性たちには、もちろん『ごめんなさい』と謝りたいですが、それと同時に『ありがとう』と言いたい。だって、彼女たちなしでは、『バチェラー』に出演しなければ、僕は今、こうしてカムアウトすることなどできたかどうかわかりませんから」
 さらに、コルトンは泥沼破局を迎えたキャシーに対しても、「あんな終わり方になってしまって申し訳なかったと伝えたい。僕は失敗をおかしてしまいました。誤った選択をしてしまいました」と、彼女のことは「本当に愛していた」としながらも、「だからこそ、いろんなことが困難になり、混乱してしまいました。本音を言うと、彼女のことは大好きでした。でも、自分が彼女との関係で抱いていた感情を正確に説明するのは難しかった。僕の中では(セクシュアリティに関する)内なる葛藤が起こっていましたから。彼女には心の底から謝りたい。僕が与えてしまった痛みや精神的なストレスについて本当に申し訳なく思っています」と謝罪しました。

 コルトンのカミングアウトを受け、『バチェラー』『バチェロレッテ』シリーズのプロデューサーたちが声明を発表。コルトンの「LGBTQIA+コミュニティでの旅の一歩一歩を祝福します」と応援のコメントを寄せています。

 

参考記事:
『バチェラー』主役がゲイをカミングアウト 出演女性や視聴者に謝罪(フロントロウ)
https://front-row.jp/_ct/17445910
米「バチェラー」が同性愛公表 元NFL選手のアンダーウッドさん(時事通信)
https://www.jiji.com/jc/article?k=20210415041422a
米「バチェラー」が同性愛公表 元NFL選手のアンダーウッドさん(AFP)
https://www.afpbb.com/articles/-/3342173

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