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秋田県がLGBTQ差別禁止条例を制定へ、来年4月の施行を目指します

 秋田魁新報によると、秋田県は今年度、性別、性的指向、性自認、国籍、障がいなどを理由とするあらゆる差別をなくすため、「多様性に満ちた社会づくり基本条例(仮称)」を制定します。罰則は設けないものの、差別をしてはならないことを明文化する方針で、差別解消に向けた県の施策の方向性を示す指針も策定します。来年4月の施行を目指すそうです。

 
 秋田県では昨年10月、LGBTQの人権を否定するような内容の不審なビラが配られ、佐竹敬久知事が「狭い了見」「すべきでない」と苦言を呈し、ヘイトからLGBTQを守る姿勢を見せました。知事はまた、「どんな人にとっても優しく、差別がない秋田というのは売りになる」と述べ、性的マイノリティや新型コロナウイルス感染症患者に対する偏見・差別の解消を目指す条例の制定を検討していることを明らかにしました(詳細はこちら
 今年4月に県知事選がありましたが、佐竹氏はこの条例の制定を公約に掲げ、4選を果たしました。
 そして7月13日、県議会棟で条例に関する有識者会議の初会合が開かれ、条例案の概要・ポイントが示されました。性別や性的指向、性自認を理由とする差別、外国人や障害者、新型コロナ患者や医療関係者、犯罪被害者らへの差別が挙げられ、こうした差別をしないよう県民に義務付けるような方針が示されたそうです。
 
 秋田魁新報は社説「県の差別禁止条例 多様な声を吸い上げよ」のなかで、「差別は相手の尊厳を傷つけ、人権を侵害する行為だ。決して看過することなく、社会全体で撲滅に取り組まなければならない。条例では互いの個性と人格を認め合い、多様性を尊重する社会を目指すことを明確に宣言してもらいたい。誰にとっても住みよい地域社会をつくることが必要だ」と述べています。
「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、感染者への誹謗中傷や医療従事者に対する入店拒否などさまざまな差別が全国で表面化。首相経験者が女性蔑視の発言をしたり、国会議員がLGBTなど性的少数者の存在を否定するような発言をしたりしたことへの批判が広がり、差別問題への関心は高まっている」
「条例制定に向け、県内ではどのような差別があるのか、まずは実態をしっかり把握するべきだ。その上で、必要な対策を多角的な視点から検討することが肝要である」
「県は関係団体の代表らを集めた意見交換会や、県民アンケートなどを通じて実態を把握し、対策についても意見を聞く方針だ。差別を経験した当事者の声こそ重要である。声を上げたくても周囲の視線が気になり、できずにいる人もいるかもしれない。差別に苦しむ人と個別に面談する場を設けるなどし、可能な限り多様な声を吸い上げてほしい」
「差別防止のための啓発活動や学校教育の充実、相談、ケア体制の強化などの施策も必要だ。差別する意図はなくても、相手は差別と感じる場合もある。何が差別なのか、差別される側がどれだけ苦しんでいるのか、子どもも大人も理解を深める機会が不可欠だ。どんな対策が効果的か知恵を絞り、差別解消に全力を挙げてもらいたい」
 

 都道府県でLGBTQへの差別の禁止を明文化し条例を制定しているのは、東京都、茨城県、三重県です(三重県はアウティングの禁止も盛り込んでいます)。秋田県がこれに続くことになりそうです。
 
 なお、秋田市では9月4日(土)に初のプライドパレードが予定されています。

 

参考記事:
社説:県の差別禁止条例 多様な声を吸い上げよ(秋田魁新報)
https://www.sakigake.jp/news/article/20210730AK0011/
差別禁止、条例で義務付けへ 佐竹知事4期目の公約(秋田魁新報)
https://www.sakigake.jp/news/article/20210713AK0032

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