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『九州男』のマスターのドキュメンタリー映画が今秋公開、感涙必至のカミングアウトストーリー

2021年08月10日

 8月10日、沖縄タイムス1面トップに、二丁目のバー『九州男』のマスター・かつきさん(川田美輝さん)を主人公にしたドキュメンタリー映画『沖縄カミングアウト物語(仮)』の製作についての記事が掲載されました。8年前にご両親にカミングアウトしたときの心境や周囲の反応、今の「幸せな暮らし」が、親しい人たちとのやりとりを通して描かれる作品で、10月11日の国際カミングアウト・デーに公開される予定です。


 かつきさんは、幼少期からゲイであることを自覚していましたが、それを話すと「友達が離れ、家族がバラバラになる」と不安だったため、誰にも打ち明けられず、「ずっと孤独だった」と語ります。20代になると周囲からの結婚のプレッシャーも強くなり、沖縄を出る決心をしました。知人のつてで上京し、トラック運転手やアルバイトを経て、10年前に『九州男』のマスターになりました。「仕事や社会的地位にかかわらず、様々な人々が集い、気軽に語り合える場を作る仕事に喜びを感じている」と言い、趣味のテニスを通じて「人生を共にしたい」と思えるパートナーとも出会いました。一方、沖縄を離れてからいっそう、家族への思いが強くなり、「嘘をついていたくない。大好きで、いちばん大事な両親に、いちばん大切なことを話そう」と思い、カミングアウトを決意。8年前に帰郷した際、お母さんに「結婚しないの?」と聞かれ、「今言おう」と決め、「落ち着いて聞いて。結婚はしないよ。僕はゲイなんだ」と切り出しました…。
 沖縄タイムスでは、1面から続けて中面でもかつきさんのストーリーを紹介しています。
 お母さんは、理解するまでずいぶん時間がかかったそうですが、今は「彼の生き方だと思うようになった」と微笑みます。かつきさんがパートナーやたくさんの友人を連れて帰省し、紹介するのもうれしかったそうです。お父さんも「幸せならそれでいい」と温かく見守ってくれています。カミングアウトを経て、親子の距離は縮まったといいます。
  
 この映画を企画・製作したのは、以前からYouTubeで二丁目ゲイバーマスターのカミングアウトストーリーを投稿していたタンメンさん(松岡弘明さん)です。沖縄でかつきさんのご家族の温かな様子を撮影し、「改めてお願いしてよかったと思います。感動しました」と涙ぐんだそうです。
 劇中歌は下地正晃さんが手がけるそうです。きっと涙なしには観ることができない、感動のドキュメンタリーになると思います。
 公開が楽しみですね。 
 
 
参考記事:
葛藤越え 深まる絆 苦しかったが、幸せなら 川田さん告白 見守る両親(沖縄タイムス)
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/801646
「結婚しないの?」と問う母に、決意のカミングアウト 葛藤を乗り越え、縮まった親子の距離(沖縄タイムス)
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/801687

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