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三重県、宇部市、入間市が9月1日から同性パートナーシップ証明制度を開始、倉敷市も年内に導入

 今年4月、LGBT差別の禁止とともにアウティングの禁止なども盛り込んだ「性の多様性を認め合い、誰もが安心して暮らせる三重県づくり条例」を制定した三重県が、9月1日から「三重県パートナーシップ宣誓制度」を開始します。宣誓希望日の1週間前までの連絡が必要で、事前予約を今月23日から受け付けるそうです。プライバシーに配慮し、個室で宣誓を受け付けるとのこと。三重県の制度では、通常のパートナーシップ宣誓のほか、公証役場で作成したパートナーシップ契約に係る公正証書を提出し、公正証書等受領書をもらうこともできます。
 県によると、パートナーシップ宣誓を行なうことで、県と15市町の公営住宅に家族として入居できるようになるほか、犯罪被害者見舞金の受取りも可能になります(愛知県のケースを踏まえての対応と思われます)
 民間の金融機関でも百五銀行と三十三銀行で住宅ローンを組む際に配偶者と同等の扱いを受けられるようになるほか、生命保険の受取人指定や携帯電話の家族割引など9つのサービスを利用できるようになるそうです。
 県は、制度により利用できるサービスが増えるよう市町や企業などに働きかけており、今後も順次、県ホームページ上での一覧表に追加するそうです。
 なお、伊賀市のゲイカップルによると、伊賀市でパートナーシップ宣誓した場合も三重県のパートナーシップ制度のサービスを受けることができるそうです。伊賀市にお住まいの方は伊賀市で宣誓するか三重県で宣誓するかを選択できます。どちらの場合も受けられるサービスは同じだそうです。
 

 また、2020年11月に山口県で初めて制度導入を発表したものの、パブリックコメントで反対意見が多数寄せられ、導入が延期されていた宇部市が、ついに9月1日から「宇部市パートナーシップ宣誓制度」の運用を開始します。
「この制度は、夫婦に準じる共同生活を送っている性的マイノリティのパートナーに対し、現行では法律婚の夫婦にしか認められていない手続きやサービス等で、提供可能なものについて、その適用範囲を拡大していくものです。
 本制度を導入することで、性的マイノリティの方の生きづらさや不安を軽減するとともに、差別や偏見の解消や理解の促進につなげ、誰もが自分らしく暮らせる社会の実現を目指します」(宇部市公式サイトより)
 
 
 それから、埼玉県入間市でも、9月1日から「入間市パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度」がスタートします。埼玉県内では、さいたま市や川越市など13市町に続き、14例目となります。ファミリーシップも認める自治体としては、全国で5例目(関東地方で2例目)で、先進性を見せています。
 入間市といえばトランス男性の細田智也さんが市議会議員をつとめています(今年2位で再選されました)。細田市議はTwitterで「ようやく実現したという想いで、嬉しいです」とコメントしています。「制度が作られて終わりではなく、安心して制度を使えるような環境づくりや周知も含めて引き続き、取り組みます」とのことです。

 
 岡山県の倉敷市も17日、「パートナーシップ宣誓制度」を年内に導入することを発表しました。岡山県内では総社市、岡山市に次いで3例目となります。
 倉敷市議会では今年の2月定例会(議事録はこちら)で、末田正彦市議が同制度の導入について質問し、伊東香織市長が「これまでのワーキンググループの検討結果も踏まえ、パートナーシップ宣誓制度が実効性のある制度となるように検討を行なっています」「なるべく早い時期での導入に向けて鋭意検討している状況です」と答弁していました。

 
 それから、13日、京都府内で「パートナーシップ宣誓制度」を導入している京都、亀岡、長岡京の3市が、転居時の手続きなどを簡略化する協定を結んだことが報じられました。この協定を契機に、「3市間での連携・協力を進め、性的マイノリティが安心して暮らし、働き、学べる環境づくりにより一層取り組んでまいります」とのことです。7月20日に締結式がオンラインで行なわれ、8月1日から連携協定がスタートしています(詳細はこちら
 この報道の後、京都新聞に「パートナー制度 法的裏付けの議論急げ」という社説が掲載されました。
「制度を活用することで、一緒に市営住宅に入居したり、医療機関からパートナーの病状の説明を受けたりすることが可能になる。民間事業者にも、携帯電話の家族割引を適用するなどの動きがある。
 長岡京市で手続きしたカップルの一人は「コロナ禍で何かあった時、社会的に認めてもらえる証明ができてほっとした」と喜んだ。
 ただ、制度には法的な裏付けがなく、健康保険の被扶養者になれなかったり、所得税の配偶者控除を受けられなかったりする課題もある。
 多くの自治体は国内制度が不十分との立場で、法律上の結婚を望む当事者のカップルは多い。
 札幌地裁は3月、国が同性婚を認めないのは、法の下の平等を定めた憲法に違反するとの判断を示した。
 ところがその後の国会では、性的少数者への理解を広げ、目的と基本理念に「差別は許されない」と記した法案の提出が見送られた。自民党内から、糾弾行動や訴訟の多発を招くとの批判が出たたためという。
 LGBTQの権利保障は世界の潮流であり、法整備をこれ以上先送りすべきではない。
 国は、自治体の取り組みを支援し、多様なカップルが不利益を受けない制度の検討を急ぐ必要がある」


 和歌山県の橋本市では16日、市民に性的マイノリティの人権について理解を深めていただくための研修会が開催され、性的マイノリティについての基礎的な知識や、同性パートナーシップ証明制度のことも話されました。橋本市は2025年度までに制度を導入する目標を設定し、前倒しも視野に入れているそうです。


 宮崎県西都市では19日、「レインボービュー宮崎」の方たちが「パートナーシップ宣誓制度」の導入などを求める要望書を橋田和実市長に手渡しました。橋田市長は「前向きに検討したい」と応じました。
 宮崎県では宮崎市、日南市、延岡市など4つの自治体でパートナーシップ宣誓制度が導入されていて、レインボービュー宮崎はほかにもえびの市や小林市にも要望書を提出してきました。
 レインボービュー宮崎の山田健二代表は、「LGBTは特別な存在ではなく、身近にいて当たり前なんだという世の中を作っていかなければならないなと。行政さんのお仕事としてですね、当事者の方に寄り添うという姿勢を示していただけたら嬉しいかなと思っています」と語っていました。

 なお、宮崎市では今年もレインボーウィークが開催され、7月31日に映画『パレードへようこそ』の上映と県庁までのパレードが行なわれました(無事に開催できてよかったですね。おめでとうございます!) また、宮崎県本庁舎、宮崎市民プラザ、宮崎市民プラザオルブライトホール(ステージ)、延岡市城山公園三階櫓台石垣の4ヵ所がレインボーカラーにライトアップされ、宮崎市のランドマークである百貨店・宮崎山形屋が「違いをチカラに 笑顔あふれる宮崎市へ」というイラスト入りのオリジナルデザインの懸垂幕を掲げてくれたそうです。県庁のライトアップは今年で4回目だそうですが、年々、こうした広がりを見せていることが素晴らしいです。
 


 
参考記事:
「家族」として入居、ローンで「配偶者」 県パートナーシップ制度(中日新聞)
https://www.chunichi.co.jp/article/312385
県の「パートナーシップ宣誓制度」来月開始 性的少数者のカップル公認 三重(伊勢新聞)
https://nordot.app/800898862755463168?c=39546741839462401
LGBTカップル、婚姻相当に 倉敷市 パートナー制度年内開始へ(山陽新聞)
https://www.sanyonews.jp/article/1165259
性的少数者のパートナーシップ宣誓制度 京都府内3市が協定(日経新聞)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF272W80X20C21A7000000/
社説:パートナー制度 法的裏付けの議論急げ(京都新聞)
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/617900
「性的少数者」を学ぶ 16日、一般向け研修会 橋本/和歌山(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20210811/ddl/k30/040/363000c
西都市に性的少数者を尊重する要望書を提出 宮崎県(宮崎ニュースUMK)
https://www.umk.co.jp/news/?date=20210820&id=10048

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