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スロベニアの憲法裁が同性婚を認めるよう法改正を命じ、結婚の平等が達成されることになりました

2022年07月11日

 スロベニアの憲法裁判所が7月8日、同性カップルの結婚・養子縁組を禁じる法律は違憲であると裁定し、連邦議会に6ヵ月以内に法律を改正するよう命じました。スロベニアでは2006年から登録パートナーシップが、2017年からシビルユニオンが認められていますが、ようやく結婚の平等が達成されることになりました。世界で32ヵ国目です。


 AFP通信などによると、憲法裁は結婚・養子縁組の資格を得られない2組の同性カップルの訴えを受け、この問題を審理しました。
 憲法裁は判決の中で「異性間の結婚と養子縁組のみを認める現在の法律は差別を禁じる憲法に違反する」と述べました。「同性カップルに対する差別を結婚の伝統や家族の特別な保護という理由で正当化することはできない」「今回の判決は男女の結婚を軽んじるものではなく、また結婚の条件を変えるものでもない」「異性間の結婚と同じように、同性間の結婚も可能になったということだ」
 憲法裁の判決に上訴することはできないため、スロベニアのLGBTQ+の権利は大きく改善することとなりました。

 スロベニアでは2006年から同性カップルにある程度の相続権を認める登録パートナーシップ法が、2017年からは養子縁組と体外受精を除く結婚のすべての権利を与えるシビルユニオンが認められていました。2015年には国会で同性婚法案が採択されたのですが、国民投票で63:37の比率で否決されていました。
 
 スロベニアを長きにわたって率いた極右政党は今年4月の議会選で敗れ、中道左派の連立政権が発足しました。
 与党「自由運動」のゴロブ首相は「社会的平等」「グリーンエネルギー」「経済改革」を推進すると国民に約束しています。
 首相府の報道官は9日、「法改正に向けた準備は1~2週間以内に完了する見込み」と述べました。「私たちは憲法裁判所の命令に喜んで従います」

 スロベニアの首都・リュブリャナには10軒くらいゲイクラブがあり、毎年6月にプライドパレードが開催されています。5月下旬にはPink WeekというLGBTQの交流イベントも行なわれているそうです。
 
 

参考記事:
スロベニア憲法裁 同性婚・養子縁組禁止を違憲と裁定 法改正命じる(KWP News)
https://kagonma-info.com/c0019/slovenia_same_sex_marriages_adoption_july_2022/

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