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台湾同性婚第3号であるゲイの劇作家、リン・モンホワンの『同棲時間』などの作品が新宿シアターミラクルで上演されます

2023年03月22日

 台湾同性婚第3号であるゲイの劇作家、リン・モンホワンの舞台『同棲時間』の記録映像の上映+アフタートーク、『赤い風船』『アメリカ時間』のリーディングなどが新宿シアター・ミラクルで行なわれます。

  「演劇でアジアを繋ぐ」を活動理念として活動してきた演劇ユニット「亜細亜の骨」が主催するミニ芸術祭「未来創造 Diversity Art Festival 2023」が3月21日から29日まで新宿シアター・ミラクルにて開催中です。新宿シアター・ミラクルは「gaku-GAY-kai」の会場としても親しまれてきましたが、6月で閉館するそうで、小劇場シーンを発信し続けてきた同じ時代を生きる演劇の同志として、自分たちにできることはないかと考え、より多くの人に劇場の記憶を留めたいとの想いを込めてフェスティバルを企画したそうです。
 このミニ芸術祭には60歳を超える俳優で結成するユニットの朗読劇、消滅危機言語の与那国語での昔話の読み聞かせなど多様な演目が盛り込まれていますが、その中の一つとして台湾のゲイの劇作家、リン・モンホワンの作品がフィーチャーされています。


【リン・モンホワン(林孟寰) プロフィール】

劇作家・シナリオライター・演出家
宅故事創作有限公司Story Nerds Works芸術監督  
台湾大学演劇学科戯曲創作修士
第二期台中国家歌劇院レジスタンスアーティスト
台湾全土の学生文学賞、香港青年文学賞、台北文学賞、台北児童芸術祭児童劇戯曲賞などを受賞してきた。
著書:『彩石遺事』『美村路上』『天空之門』『無獨・遊偶――無獨有偶と台湾の当代人形劇の15年』
主な舞台作品:『野良犬の家』『進め!箱舟』、児童劇『小潔の魔法の時間の卵』他、多数
テレビシナリオ作品:『元は家族』『通霊少女』など
2019年台湾同性婚第3号
受賞歴:『魔人候補生』第17回台北市児童芸術祭最優秀戯曲賞、『四月雪』第18回台湾大学文学賞戯曲1等賞、『相愛の上の一秒』天作之合劇団第1回オリジナルミュージカル戯曲2等賞、『雪王子』第15回台北市児童芸術再戯曲賞3等賞、『野良犬の家』第15回台北文学賞最優秀賞、『小潔の魔法の時間の卵』第14回台北市児童芸術祭最優秀戯曲賞、『卒業記念冊子』第38回香港青年文学賞2等賞、『青春戦場』教育部生命教育戯曲賞最優秀賞、『ベッドの上の国王』第14回台湾大学文学賞戯曲賞3等賞


 以下、「未来創造 Diversity Art Festival 2023」でのリン・モンホワン作品のパートをご紹介します。

◆LGBTを巡る台湾戯曲翻訳リーディング『赤い風船』『アメリカ時間』
【赤い風船】
2049年=同性婚法施行から30年後の台湾。ダディとパパの間に生まれた息子の苦悩。科学技術の発展が人の運命を決めてしまうことへの警鐘を鳴らす一作。
【アメリカ】
アメリカで暮らしている娘は、母親が亡くなったと聞いて、飛行機に飛び乗って台湾に帰る。帰って待っていたのは14日間の隔離。台湾では初七日には亡くなった霊魂が家に帰ると言われている。いないはずの母と娘の対話。何度も口ゲンカを繰り返すうちに、話は本題に入る。「あんた、いつ結婚して、子どもを産むの?」同性愛が理解できない母と、同性婚をした娘の会話劇。

日時:3月23日(木)・24日(金)15:00/19:00
会場:新宿シアター・ミラクル
料金:一般3,000円/学生1,000円(定員60名)
作:リン・モンホワン
翻訳:山崎理恵子
演出:E-RUN
出演:奈良坂篤、緒方和也、大嶽典子

◆舞台『同棲時間』上映会+アフタートーク
 『同棲時間』はリン・モンホワンが2012年に執筆したものの、台湾では上演の機会を得ることができなかった戯曲を亜細亜の骨のE-RUN(山﨑理恵子)さんが見初め、2018年に新宿シアターモリエールで世界初演され、好評を得た作品です。ゲイであるリン・モンホワンが初めて書いたLGBTQテーマの作品だそうです。
 日本人の兄と台湾人の弟の禁断の恋。そして自分がトランスジェンダーであることに肯定と戸惑いを抱えながら生きるサルサ。時にはユーモアを交え、時には暴力的に、官能的に、3人の人間模様を描いた作品です。
 上演時には「あの芝居の何がこんなに胸に刺さったのかを確かめたくて、昨日リピート観劇。性的マイノリティの愛と性と孤独、彼らをめぐる“理解”と嘲笑、家族という関係の愛おしさとややこしさが、重層的に、丁寧に描かれていて、ひりひりとした感覚があとをひく」といった感想が寄せられ、好評を博しました。
 その『同棲時間』の2018年の上演の様子の記録映像が上映され、上映後に劉霊均さん(台湾出身で大阪公立大人権問題研究センター特別研究員を務め、ゲイの活動家でもある方)のトークショーも行なわれます。

日時:3月25日(土)18:00
料金:一般1,000円/学生800円
作:リン・モンホワン
演出:ホワン・ユーチン
アフタートーク:劉霊均


◆影絵芝居『鯨生~Geio~』+バックステージツアー
 影絵芝居『鯨生~Geio~』は2011年にリン・モンホワンが台湾の花蓮市にレジデンスアーティストとして3週間滞在し、毎日、海を眺め、町を歩き、花蓮にはたくさんの日本式家屋があり、「どうしてなのだろう?」と紐解いていくうちに、「かつて台湾に日本の旗がはためいていた頃」の与那国島と台湾の関係を知り、創作した海の物語です。
 舞台は、戦後の台湾・花蓮。海の神様にちなんで鯨生(ゲイオ)と名付けられた女の子の一生を与那国島の海底遺跡をモチーフに美しく幻想的に光と影と素敵な音楽で紡ぎ出します。人形遣い達が自分達で作った端正な影絵。そして演者の手で照明を操りながら物語を紡ぎだす豊かな時間。それらが一体となり観客の心に染み入る幻想的な舞台が広がります。
 終演後はバックステージツアーで影絵の仕組みなどを知ることができます。
 LGBTQをテーマとした作品ではないのですが、リン・モンホワンの作品に魅了された方はご覧になってみてはいかがでしょうか。

日時:3月28日(火)14:00/19:00※、3月29日(水)11:00/14:00
※28日19:00は聴覚障害者用字幕付き、BST手話通訳付き 
料金 :一般2,000円/学生1,000円/未就学児無料(定員60名)
作・演出・美術:リン・モンホワン
音楽:レイ・ション
翻訳・字幕:山崎理恵子
日本語監修:島田健司
出演:リ・シューチャオ 三井康大
演奏:豪起

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