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与党がLGBT理解増進法案の「差別は許されない」を「不当な差別は許されない」と修正した与党独自案を国会に提出すると報じられ、批判が噴出しています

2023年04月26日

 公明党の山口那津男代表は25日、首相官邸での岸田文雄首相との会談で「サミット前に与野党で合意をして法案を成立させることが望ましい」と述べました。首相は「政府の方針は多様性を互いに認め合って包摂性に富んだ社会をつくっていくこと。公明党と同じ方向だ」と応じ、理解を示しました。

 同日、自民党の「性的マイノリティーに関する特命委員会」の会合が開かれ、LGBT理解増進法案を28日から本格的に議論することが確認されました。岸田首相は2月時点で同法案の準備を党幹部に指示し、森雅子首相補佐官をLGBT理解増進担当に任命したものの、西田昌司政調会長代理が「差別禁止は分断生む」と発言するなど党内で反対意見が上がっていたこともあり、選挙前に党内で紛糾するのはよろしくないとの政治的判断で議論が統一地方選後に先送りされていました。
 
 G7サミットまでに同法案を成立させられるかどうかが焦点ですが、保守派を中心に慎重論や反対の声も多く、世耕弘成参院幹事長は25日の記者会見で「スケジュールありきで議論を拙速に進めることは逆に、この問題で亀裂を深めることになる」と述べました。
 


 翌26日、自民・公明両党が与野党間の合意形成を待たずに「与党案」として5月前半にも国会提出する方向で調整に入っていることがわかりました。自民幹部が明らかにしたものです。
 自民幹部は、「理解増進法ではなく、差別禁止法が必要だ」といった当事者団体の声を受け、野党がより“規範性の高い”内容を求めた場合に与野党間の意見集約が困難になる、「首脳会議まで残された時間はわずかで、踏み込んだ内容にはできない」と述べました。
 また、この与党案に関して自民党が、超党派LGBT議員連盟がまとめた理解増進法案の「差別は許されない」という表現を「不当な差別は許されない」にする方向であることも報じられました。「許されない」という表現を「あってはならない」に弱めたり、法律から性自認の文言を除外したりするよう求める意見もあるとのこと。これを報じた東京新聞は、「自民を含む超党派で合意した法案より保護すべき対象を実質的に狭め、理念を後退させる内容で、当事者や野党の反発は必至だ」としています。
 
 このニュースを受けて、差別というのはもともと不当なもの、あたかも“不当ではない差別”があるかのように書き換え、ある種の差別を容認しようとするのは大問題だと非難の声が上がっています。どうしても差別を温存したいという鉄の意志を感じさせます。 

 

参考記事:
LGBT法案、G7前の成立を主張する公明党に岸田総理が同調 「政府の方針も同じ」と説明(TBS)
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/453536
自民党“LGBT法案”28日に議論へ(テレ朝)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000296904.html
首相、LGBT法のG7前成立に理解(共同通信)
https://nordot.app/1023545075020693504?c=768367547562557440
LGBT法案、28日めど本格議論 自民特命委が方針確認(時事通信)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023042500963
自民、LGBT特命委をようやく開催 増進法を28日から本格議論(朝日新聞)
https://digital.asahi.com/articles/ASR4T635YR4TUTFK01T.html

LGBT理解増進法案、「与党のみで提出」浮上(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20230426/ddm/002/010/108000c
LGBT法案、対象狭める方向で調整 「差別は許されない」→「不当な差別は許されない」に 自民・保守派の異論で理念後退(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/246260

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