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最新の調査でZ世代の44%が「完全にストレートというわけではない」と回答したことが明らかになりました

2024年07月25日

 最新の調査でZ世代の半数近くが自身を「完全にストレートというわけではない」と回答していることがわかりました。

 英国を中心に世界150ヵ国で販売されコンドームの世界市場の約1/4を占めるDurexが、世界36ヵ国の29,000人の成人男性にインタビューした「the Global Sex Survey」。この調査に参加した18歳〜24歳の44%が、自身を「完全にストレートというわけではない」と回答していました。

 この調査結果を報じた米国の新興のクィアマガジン『INTO』は、「LGBTQのアイデンティティの自己受容の高まりと、カミングアウトとプライドへの意志の高まりをますます示すものだ」と評しています。
「LGBTQの人々の数の増加に従い、同性パートナーシップへのサポートはより増大してきた。この調査は、同性パートナーを持ってもよいと回答する人が2006年から34%も増加してきたことを示している。オランダとスペインでは回答者の69%が、英国でも66%がサポートを示している」
「Z世代はクィアを受容するだけでなく、自身もクィアであるという事実は、何度も実証されている。今年初め、Public Religion Research Instituteの調査で、Z世代は共和党支持になるよりもクィアになる方が多いとの結果が出た(Z世代の28%がクィアのアイデンティティを持ち、共和党支持は21%)
「ギャラップの調査で、米国ではLGBTQの多くがバイセクシュアルだと自認していることがわかった。LGBTQと申告する人は2012年の調査から2倍になった」
「OUTするクィアの増大が可視化の前進を約束する一方、それは偏見を持つ人たちの標的にもなってきた。最近のYouGovの調査で、16歳〜24歳のLGBTQのほとんど半分が性的指向に関するいじめを受け、25%がジェンダーアイデンティティに関するいじめを受けたとの調査結果が出ている」
「この意味で、Z世代は平等と受容を約束された理想の世代とは言えない。が、直面するヘイトにもかかわらずカミングアウトが記録的な数字を示しているのは、今日のクィア・ユースのレジリエンス(回復力)を物語っている」



 若い世代の半数近くがクィアを自認しているという調査結果は、実は10年近く前にも出ています。
 2015年のYouGovの調査で、米国の30歳未満の人の29%が「完全にストレートというわけではない」と回答し、英国の18〜24歳の若者の49%が同性愛者またはバイセクシュアルであると回答していたのです。YouGovの総論では、「もちろんこの数字は、今現在バイセクシュアルな性行動をしている人がどれくらいいるかを示しているわけではありません。注目すべきは、今回の調査が、人々が次第にセクシュアリティに対してオープンマインドになってきていることを示唆するものだということです」と述べられています。
 時代や地域によってLGBTQの出現率が大きく異なるわけではなく(生得的な要因が大きいと見られるため)、性の多様性を尊重するインクルーシブな社会であればあるほど、自分がそうだと受け容れ、カミングアウトできる人が増えるのだと言われています。そういう意味では英国や米国は、若い世代の半分近くがクィアだと言えるくらい成熟した社会なのでしょう。では、オランダや北欧、カナダなどもっと偏見や差別の少なそうな地域だと、この数字はどうなるのでしょうか。半分を超えてくるのでしょうか。気になるところです。
 
 
 
参考記事:
Almost 50% of Gen Z identifies as “not fully straight”(INTO)
https://www.intomore.com/culture/identity/almost-50-of-gen-z-identifies-as-not-fully-straight/

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