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サム・スミスが宇多田ヒカルとコラボした「Stay With Me」新バージョンをリリースしました

2024年08月23日

 8月23日、サム・スミスが宇多田ヒカルさんとコラボした「Stay With Me feat. Hikaru Utada」がリリースされました。「Stay With Me」というサムにとって記念碑的な楽曲を宇多田さんが一緒に歌い、本当に素敵な歌になっていますが、これはただの「ビッグ・アーティストのコラボ」にとどまらない、LGBTQコミュニティにとって拍手モノの素敵なコラボです。
 

 22日18時半頃、サム・スミス公式Xアカウントで「日本時間の深夜、英国時間の午後4時」というコメントとともに「SAM SMITH / HIKARU UTADA / STAY WITH ME」と書いた画像がアップされていたので、ワクワクしたファンの方も多かったのではないでしょうか。日本時間深夜は宇多田ヒカルSTAFF公式Xアカウントで同じ画像とともに、DL&ストリーミングとリリックビデオのリンクが紹介されました。

 「Stay With Me」といえば、デビューアルバム『In The Lonely Hour』とともに2014年に大ヒットし、グラミー賞でレコード・オブ・ザ・イヤー、ソング・オブ・ザ・イヤー、最優秀新人賞の3冠を獲得した記念碑的な曲です。『In The Lonely Hour』の発売10周年を記念し、このコラボが企画されたんだそうです(同アルバムの10周年記念エディションも今月初めにリリースされています)

 リリックビデオの内容はシンプルに歌詞をアニメーション的にスクロールするものですが、二人の歌の素晴らしさにウットリと聴き惚れてしまうような至福の時間でした。


 サムは今回のコラボについて「私はこの曲と深いつながりがあります。日本でこの曲が大成功を収めたのは大きな喜びでした。日本を訪れてパフォーマンスするのは大好きです」「日本で史上最も成功しているアーティストの一人が『Stay With Me』の新ヴァージョンにヴォーカルで参加してくれたことを誇りに思います」と、宇多田さんは「『Stay With Me』の記念すべき周年に関われたことをとても光栄に思います。この曲は、その脆さと切望さによってたくさんの人々の心に触れてきました。サム・スミスのオリジナルボーカルと共に歌い、その声を録ったエンジニアにレコーディングしてもらえるなんて、言葉では言い尽くせないほどの体験でした。まるでワームホールが開いて、ほんの束の間、時空を超えて私たちがつながったような気がしました」とコメントしています(素敵ですね)

 片やオープンリー・ゲイのアーティストとして成功し、世界的な名声を得たのち、ジェンダーアイデンティティがノンバイナリーであるとカムアウトし直し、最近はドラァグクイーンかと見まごう衣装やゴージャス過ぎるMVで生き生きと活動しているサム・スミス、片や日本を代表するアーティストであり(世界的にも活躍しており)、同性愛者へのエールを送る楽曲を発表したり、インスタグラムのライブ配信でノンバイナリーであると語ったりしている宇多田ヒカルさん。ただの「ビッグ・アーティストのコラボ」にとどまらない、LGBTQコミュニティにとって拍手モノの、本当に素敵なコラボです。
 サム・スミスは2020年に(翌年にパンセクシュアルかつノンバイナリーであるとカムアウトする)デミ・ロヴァートとコラボし、ゲイテイストなMVをリリースしました。2022年にはトランスジェンダーのキム・ペトラスと「Unholy」をリリースして大ヒットし、グラミー賞の最優秀ポップ・パフォーマンス(デュオ/グループ)賞を獲得しました。その後もマドンナやチャーリーXCXなどとのコラボ曲を発表しています。コラボ相手は誰でもいいというわけではなく、やはりゲイ的、クィア的に「アイコン」と目されるような素敵なDIVAを選んでいるようです。宇多田さんもその流れに位置づけられそうです。いつか二人が一緒に「Stay With Me」を歌う姿を観てみたいですね。
 
 
参考記事:
サム・スミスが宇多田ヒカルとコラボ、ヒットシングル「Stay With Me」の新バージョンリリース(音楽ナタリー)
https://natalie.mu/music/news/587761

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