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【訃報】同性愛をテーマにした楽曲で初めてビルボードのトップ20入りを果たしたジル・ソビュール

2025年05月02日

 1995年に発表した「I Kissed a Girl」が同性愛をテーマにした曲として初めてビルボードのトップ20入りを果たした米シンガーソングライター、ジル・ソビュールが66歳で亡くなりました。マネージャーのジョン・ポーターが『ハリウッド・リポーター』誌に語ったところによると、5月1日、ミネアポリス郊外の友人宅に滞在中、住宅火災に巻き込まれて命を落としたそうです。
 
 
 「I Kissed a Girl」といえば多くの人はケイティ・ペリーを思い浮かべるでしょうが、この2008年のヒット曲の13年前に、オープンリー・バイセクシュアルのシンガーソングライターであるジル・ソビュールが「I Kissed a Girl」という歌を発表していました。友達のジェニーが家にやってきて、頭が悪くて怒りっぽいブラッドの愚痴をこぼし、私もラリーにプロポーズを受けたけど返事は保留中だと言って、私たちは笑い合い、慰め合い、そしてキスした、とてもスウィートだった、初めてだった、キスじゃ世界は変わらないかもしれないけど、でもとってもうれしかった、といった歌詞です。ポップなPVもリリースされました。この曲は同性愛(LGBTQ、クィア)をテーマにした楽曲として初めてビルボード・ヒットチャートのトップ20入りを果たし、歴史をつくりました。
 ジル・ソビュールが一躍有名になるきっかけを作ったのは同年の人気映画『クルーレス』の挿入歌「スーパーモデル」でした。1990年のデビューアルバム『Things Here Are Different』でスタートしたキャリアは30年以上にわたります。1995年にアトランティックと契約し、セルフタイトルのアルバム『Jill Sobule』でヒットを飛ばしましたが、ポップフォーマットは彼女の幅広いテーマやアイデア(死刑から万引き、摂食障害、クィア、MAGAまで)を制限しました。その後、彼女はインディーズレーベルから音楽をリリースしつつ、演劇やテレビプロジェクトにも携わりました。ニール・ヤング、シンディ・ローパー、トム・モレロなどのアーティストとも共演しました。
 
 マネージャーのジョン・ポーターは声明で、「ジル・ソビュールは自然の力であり、人権の擁護者だった。彼女の音楽は文化に深く根付いていくだろう」と述べ、「私は今日、クライアントであり友人でもあった彼女を失った。彼女の音楽と記憶、そして遺産が今後も多くの人々に影響を与え続けることを願う」と追悼の意を表しました。
 長年ソビュールの代理人を務めたケン・ハーツ弁護士は、「ジルは単なるクライアントではなく、私たちの家族だった。家族の誕生日や祝日には必ず参加し、娘の結婚式では演奏もしてくれた。パンデミック中には我が家のリビングからZoomで演奏を行い、私がその“技術担当”だった」と語っています。

 ジル・ソビュールは金曜夜に地元デンバーでライブを行ない、夏から秋にかけて全米でも公演を行なう予定でした。突然の訃報に、ファンのみなさんも悲しみに暮れていることでしょう。広報によると、今夏に非公式の追悼イベントが計画されているそうです。

 
参考記事:
米歌手ジル・ソビュールさん、住宅火災で死亡 66歳 「I Kissed a Girl」がヒット
https://www.cnn.co.jp/showbiz/35232539.html
【訃報】米歌手ジル・ソビュールさん66歳で死去 住宅火災に巻き込まれ命を落とす(The Hollywood Reporter Japan)
https://hollywoodreporter.jp/news/108270/
シンガー・ソングライターのジル・ソビュール死去 95年に「I Kissed a Girl」がヒット(amass)
https://amass.jp/182360/


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