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ユーロビジョンでクィア・アーティストのJJが優勝

2025年05月18日

 5月17日にスイスのバーゼルで第69回ユーロビジョン・ソング・コンテストのグランドファイナルが開催され、オーストリア代表のクィア・アーティスト、JJが優勝を果たしました。オーストリア代表の優勝は2014年のコンチータ・ヴルスト以来です。


 ユーロビジョン・ソング・コンテストは、かつてABBAやセリーヌ・ディオンらを輩出し、約1億8000万人がTV中継を視聴する由緒ある欧州国別対抗歌謡祭で、欧州のゲイの間でもたいへんな人気があるイベントです。
 
 JJ(Johannes Pietsch)はウィーン生まれの24歳のシンガーソングライターです。その驚きの歌唱力で当初から優勝候補の一角に挙げられていましたが、順当に勝ち進み、オペラとテクノを融合させた壮大な歌「Wasted Love」を熱唱し、見事に優勝しました。JJはクィアであることをカムアウトしています。
 
 昨年はスイスのネモがノンバイナリーの歌手として初めて優勝し、今大会ではJJが優勝ということで、2年連続でクィア・アーティストが優勝を果たしたことになります。
 
 ユーロビジョン×オーストリアといえば、2014年、オーストリア代表として出場したひげのドラァグクイーン、コンチータ・ヴルストが話題を呼びました。コンチータの出場に対して事前にロシアやベラルーシなどで反対運動が起き、オーストリア国内でも「国を代表するのに相応しくない」という声が上がったそうですが、コンチータは長い髪にタイトなドレス姿でバラード「Rise Like A Phoenix(不死鳥のようによみがえれ)」を熱唱し、観客を圧倒、2位に大差をつけて優勝したのです。あまりにもドラマチックな出来事で、コンチータ・ヴルストはLGBTQコミュニティのアイコンとして世界各地のプライドイベントに呼ばれたり、様々な活躍を見せました。
 JJはコンチータ・ヴルストの後を継ぐことを望んでいるそうです。
 
 
★JJが優勝パフォーマンスとして「Wasted Love」を熱唱したステージの動画はこちら



参考記事:
欧州歌謡祭、オーストリア代表が優勝 反イスラエルデモも(AFP)
https://www.afpbb.com/articles/-/3578264

ユーロビジョン2025:オーストリアが優勝、フランスは7位。(SortiaParis)
https://www.sortiraparis.com/ja/pari-no-midokoro/konsato-ongaku-sai/articles/275471-yurobijon2025-osutoriaga-you-sheng-furansuha7wei

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