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「結婚の平等にYES!」が25地域に拡大、LUSHが7月にキャンペーン実施

2025年05月19日

 Marriage For All Japanと連携し、各地域で活動を展開する「結婚の平等にYES!」。一昨年立ち上がり、今年で3年目を迎えますが、新たに岩手、静岡、千葉、三重、京都、兵庫、香川、大分、熊本などが加わり全国25地域に拡大しました。19日に記者会見が開かれ、各地域の方たちが今年の抱負を語ったほか、アライアスリートとの協働、LUSH JAPANの取組みなどについてもお話がありました。


 一昨年の5月17日(IDAHOBITの日)、「結婚の自由をすべての人に」訴訟を展開するMarriage For All Japanと連携し、同性婚の実現に向けて地域ごとの活動を展開しようと全国10地域で実行委員会が発足し、「結婚の平等にYES!〜YES!FOR MARRIAGE EQUALITY」がスタートしました。映画上映会やパネル展、勉強会などの開催を通して、それまで同性婚の必要性に関心がなかったような方も含めてさまざまな市民に理解を広げ、賛成の意思を表明できるような場をつくっていくことを目指すものです。昨年5地域が加わり、今年、さらに10地域が加わって25地域となりました。
 全国5つの高裁で連続して違憲判決が出されるという日本の司法史上でも極めて異例な状況となり、最高裁でもほぼ確実に違憲判決が下されることが見込まれているなか、政府は「国民各層の意見、国会における議論の状況、同性婚に関する訴訟の動向などを注視していく」と繰り返すばかりで、国会では法制化に向けた議論が一向に進まない状況です。Marriage For All Japanでは「国会議員に手紙を書こう」プロジェクトを展開し、多くの方たちがハガキにメッセージを書いてくださいましたが、地方ではまだまだ「なぜ同性婚の実現が必要なのか」ということへの理解が広がっておらず、関心のない方も多いそうで、もっと気軽に市民のみなさんが同性婚について学んだりできる機会をつくっていくことが求められます。
 19日に開かれた記者会見では、各地域の方たちが今年の抱負を語ったほか、アライアスリートとの協働のことや、LUSH JAPANによるこれまでの取組みや今後の予定などについてもお話がありました。
 
 最初に、今年新たに加わった10地域のうち、千葉(レインボー千葉の会 上井ハルカさん)、岩手(いわてレインボーマーチ 凛月(りつ)さん)、京都(京都レインボープライド 心韻(ロイ)さん)、三重(三重でYES! 浦狩知子さん)※、大分(おおいたレインボープライド うつのみや陽子さん)、静岡(オールしずおか結婚の平等にYES!実行委員会 金谷勇歩さん)、香川(三豊にじいろ研究会 ひかるさん)という7地域の方から今後の活動についての抱負が語られました。三重の浦狩さんは親の立場で参加したといい、「11年前、我が子に性別違和と同性愛についてカミングアウトを受けて、泣きながらごめんと言われました。何も謝ることではないと言いました。親が胸を張れる社会にしていかなければと活動してきましたが、お母さんたちの相談は10年前と同じです。社会を、法律を変えなければいけません」と語りました。

※この時は登壇しなかったのですが、夕刊三重新聞によると「三重でYES!」は三重レインボープライドのメンバーである松坂の沼田さんが立ち上げたんだそうです。

 次に、昨年加わった5地域のうち、愛媛(一般社団法人カラフルドットライフ 新山賢さん)、埼玉(埼玉から結婚の平等にYES!実行委員会 野尻真智子さん)の2地域の方が語りました。新山さんは今年初めてパレードを開催したり、映画上映会など様々なイベントを開催し、中高年男性などからも熱い反応があり、手応えを感じたと語っていました。野尻さんは、15年目のパートナーと子どもと暮らしている、「息子に『同性婚って普通だよ』と伝えられるよう、差別のない社会にしていきたい」と語りました。

 それから、当初から参加している10地域のうち、東京(プライドハウス東京 村上愛梨理事)、北海道(さっぽろレインボープライド実行委員会 柳谷由美さん)、石川(一般社団法人金沢レインボープライド Chikaさん)、沖縄(沖縄から結婚の平等にYES!実行委員会 畑井もとこさん)の4地域の方が語りました。

 プライドハウス東京では現在、アライアスリートと協働し、同性婚実現に向けて発信していくことを企画しているそうです。
 村上愛梨さんは、「私も現役ラグビー選手であり、LGBTQ当事者であり、同性パートナーがいて、結婚したいと願っています。Marriage For All Japanとの連携をうれしく思うし、もっと発信していきたいです」と語りました。
 先日、女子ボクシングのレジェンド・藤岡奈穂子さんと初代シュートボクシング女子フライ級覇者の高橋藍さんとのウェディングパーティがありましたが、村上さんもそこに招待されていたそうです。藤岡さんは、アスリートとしては5人前かもしれないが人としてはLGBTQというだけですごくなれなかった、成功できなかったと語っていたそうです。高橋さんは、結婚や家族を諦めていた藤岡さんにすべての景色を見せてあげたかった、なぜこんなにも同性婚を認めないのか疑問だし、早くみんなが結婚できればと思うと語っていたそうです。お二人は今後、キャンペーンにも協力してくれそうだとのこと。素晴らしいですね。

 最後に、LUSH JAPANの小山大作さんから、これまでの取組みについての説明と、この7月にもキャンペーンを予定しているというお話がありました。
 LUSHは2013年、ロシアの同性愛プロパガンダ禁止法に抗議するキャンペーンを展開し、2014年にも同様のバレンタインキャンペーンを展開し、その後も全国の(青森などでも)プライドパレードに参加したりチャリティを開催してきました。2022年3月には札幌地裁での歴史的な判決から1年を迎えたことを記念する「結婚の自由をすべての人に」キャンペーンを展開、ストーンウォール記念日である6月28日には「結婚の自由をすべての人に」キャンペーン第2弾「ArtでAction」のイベントを新宿駅東南口で開催するなど、目覚ましい活動を展開してきました。その取組みは数ある企業のなかでも群を抜いて「本気さ」がうかがえるものでしたし、私たちに寄り添ってくれていると感じられるものがありました。
 そうしたこれまでの取組みについての説明のなかで今回、特に印象的だったのは、キャンペーンを展開したことで、ショップにやって来て、家族にも言えないことをカミングアウトして話してくれた方がたくさんいた、ショップがLGBTQコミュニティの方たちにとってのセーフスペースになっていたというお話でした。LUSHは、青森や秋田をはじめLGBTQが気軽に集える場所がほとんどないような地域にも店舗を構えていて、地域のパレードにも店員さんが参加したり、チャリティ企画をやったりしてきたので、そこに行けば安心だと感じる方も多かったのでしょう。お店が当事者にとっての安全な居場所になっていたというのは、LUSHがいかにLGBTQ支援企業として広く認知されてきたかということと、いかに当事者が集まって話し合える場所が少ないか(行政などの支援も足りていない)ということも物語っていて、いろいろ考えさせられました。

 
 質疑応答の時間には、活動をしてきて議員の反応はどうだったか、国会が一向に動かないなか政治を動かすにはどうしたらよいか、といった質問が出されていました。国会議員も地元の有権者から手書きの手紙やファックスなんかがあると目を通すし、会いに行くとちゃんと話を聞いてくれる、地元のつながりで面会が可能になるケースもあり、やはり地域の活動は大事、というお答えがありました。
 そんなに人数が多いわけではないのに、反対派はものすごいエネルギーで運動していて目立っているという事例も紹介され、そういうNOの声に対抗し、YESの声を可視化していこうとするのがまさに「結婚の平等にYES!」のキャンペーンなのです、というお話もありました。
 
 今年も全国各地で婚姻平等の実現に向けたイベントが開催されそうです。ぜひお近くのイベントに足を運んでみてください。

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