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LGBTQ関連資料2万点を収めた私設図書館が所沢市にオープンしました

2026年09月12日

 LGBTQ関連の書籍や資料を収めた私設図書館が7月、埼玉県所沢市にオープンしました。Xジェンダー(ノンバイナリー)の今将人(いままさと)さんが自費で民家を購入し、図書館を開設したものです。そこには「生きづらさと向き合ってきた多様な人たちの歴史を正しく伝えたい」という思いが込められています。
 

 一軒家を利用した私設図書館「レガシーライブラリー」は、各地の当事者たちの団体が1980年代から発行していたミニコミ誌を中心に、研究書、小説、マンガ、DVD・VHSビデオ、チラシやパンフレットなど約2万点に及ぶ資料を収蔵しています。資料のうち1万点は今さんが集めたもので、残りはNPOから寄贈を受けたものだそう。所蔵資料の個人情報の管理などに配慮し、18歳未満閲覧禁止の閉架書庫も設けられています。

 東京新聞によると、今さんが図書館を開設したきっかけの一つは、「2010年代までトランスジェンダーのコミュニティはなかった」という、ある関係者の発言です。2000年から関西の当事者団体に参加していた今さんは、交流会の開催やミニコミ誌の編集に携わっていましたが、活動がなかったことにされた、とショックを受けたんだそうです。ネット空間に誤情報があふれることにも危機感を覚えました。今さんは紙媒体による一次資料の保管を目的にした団体「ライフカスタマイズラボ」を設立し、私設図書館の実現を目指しました。
 
 読売新聞によると、今さんは幼い頃から女の子として扱われることに抵抗があり、周囲になじめない自分を“妖怪”や“モンスター”のように感じてきました。本好きな今さんにとって図書館は避難所で、「本や活字に生かされてきた」といい、いろんな本を読みあさるうち、性について悩む登場人物たちと出合い、「苦しんでいるのは自分だけではない」と思えるようになりました。学生の頃、Xジェンダーという言葉を知って、ようやく「自分も人間だった」と思うことができるように。大学院を経て、働きはじめてからも「トランスジェンダーということは隠した方がいい」などと言われ、周囲からの抑圧は変わらず、今さんはうつ病を患い、仕事も転々としました。
 しかし、2019年に転機が訪れます。ダイバーシティ推進に向けた人材として損害保険ジャパンに就職し、社内で性の多様性の勉強会を開き、自治体などの研修にも登壇するようになりました。仕事や生活が安定し、夢だった図書館の開設に向けて動き出しました。
 今さんは研究者などだけでなく、高校生や大学生にも利用してもらいたいと思っているそうです。LGBTQの歴史を知ることで自分の人生を考え、本当にやりたいことをして「『自分好み』の人生」を送ることができるようになってほしい、「そのために先人たちの試行錯誤を知る。そうした場所になれば」と願っているそうです。

 
私設図書館「レガシーライブラリー」
所在地:埼玉県所沢市 西武鉄道西武園線西武園駅より徒歩10分
貸切予約制
料金などの詳細は公式サイトでご確認ください
 


参考記事:
LGBTQ図書館 埼玉・所沢に ミニコミ誌など所蔵(読売新聞)
https://www.yomiuri.co.jp/local/tokyotama/news/20260911-GYTNT00281/
LGBTQ関連資料2万点 正しい歴史を伝えたい 当事者が所沢で私設図書館(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/500321


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