PEOPLE
「Less Than Human」の星野泰一郎さんへのインタビュー
高級アイウェア・ブランド「Less Than Human」のマーケティングを担当している星野泰一郎さんへのインタビューをお届けします。セクシュアルマイノリティを応援したいという気持ちで、8月の東京プライドパレードでブース出店した方です。
あのビヨンセも購入したという高級アイウェア・ブランド「Less Than Human」。ドラァグクイーンやゴージャス・テイストが好きな方にも受けそうなサングラスが、東京プライドパレードの会場にズラリと並んでいたのを記憶している方も多いと思います。この「Less Than Human」のマーケティングを担当し、セクシュアルマイノリティを支援したいという気持ちで、パレードでのブース出店を会社にかけあって認めさせた立役者が星野泰一郎さんです。そんな星野さんへのインタビューをお届けします。(聞き手:後藤純一)
——パレード、おつかれさまでした。ブースはいかがでしたか?
星野:今回はキックオフという心づもりでした。サングラスとスパンコールのケース、オリジナルめがねふきをセットにした東京プライドパレードのためのチャリティ・スペシャル・パッケージを用意して当日に臨みましたが、15人のスタッフが会場でフライヤーを配ったりしたこともあり、大勢の方たちがブースを訪れ、サングラスを着用して記念撮影をするという企画も楽しんでいただけたようで、かなり手応えがありました。お越しくださったみなさん、ありがとうございました。
——星野さんがセクシュアルマイノリティを応援したいと思ったきっかけは何だったのでしょう?
星野:もともと新宿三丁目のロックバーでDJをしていた流れで、二丁目のディスコ「NEW SAZAE」にも通っていたんです。そこで女装の方と知り合ったりして。実は今回のブースにも、MTFトランスジェンダーと思われるスタッフが参加していたんです。カミングアウトはしていないけどたぶんそうだろうと思って、あたたかく見守っていました。
——以前から身近にセクシュアルマイノリティの方がいたんですね。
星野:そうですね。そういうこともあって、5月の「セクシュアルマイノリティを正しく理解する週間」シンポジウムやパレード公式イベントである「シンポジウム~『公共性』を再考する」に参加してみたんです。すると、同性愛者が結婚できないことの不平等とか、2000年の新木場の事件とか、許されないことだと思って。自分は根がパンクなもので、社会の不平等やインチキ、オタメゴカシには黙っていられない。そういう気持ちで、立ち上がろう!と思いました。
——素晴らしい!
星野:その後も、パレード公式イベント「シンポジウム~『公共性』を再考する」にも参加したし、共生ネットが横浜でやった講演会でボランティアをやったり、元妻が「LOUD」の女性向けイベント(キャンドルナイト)に参加したり。
——すごい! 当事者でもなかなかそこまでできないですよ。パレードでのブース出店にあたっては、やはり一存では決められず、会社のOKをもらわないといけなかったのでは?と思います。その辺りはスムーズに?
星野:企画書を書いて、会社側に説明をしました。アイウェア業界で初めての「アライ」になろう!と。諸手を挙げて大賛成というわけではなかったけど、説得することができました。自分もパンクですが、会社も同じで、フェアじゃないことに対する憤りの気持ちというものを持っている。そこで通じ合えたかな、と思います。
——熱い思いが沸き起こってきたんですね。そういう不正義に対する怒りと同時に、カタログ(写真右上)でものすごい「オチ」というか「ズラシ」をやってますね。最初はなんてゲイテイスト!と思いましたが、これは実はロックなスピリットに基づく表現なのかな、と今思いました。
星野:そうです。このカタログは二丁目の非常口で行われている「fancyHIM」によく来るウィッグアーティストの方にヘアメイクをお願いしていて、会社のおじさんを女装させてみました。
——素敵です! これから「Less Than Human」がゲイフレンドリーなアイウェア・ブランドとしてシーンに定着していくといいな、と思います。どうもありがとうございました!
「Less Than Human」公式サイト
(※一瞬エラーに見えますが、「Less Than Human」らしい「ネタ」です。しばらく待ってみてください)
☆読者プレゼント
「Less Than Human」のご厚意により、サングラスとスパンコールのケース、オリジナルめがねふきをセットにした「東京プライドパレード・チャリティ・スペシャル・パッケージ」を読者の方にプレゼント!
以下の通り、4色ありますが、各2個ずつ、全8個をプレゼントいたします。
・赤白(ピンクのケース)
・黒(黒のケース)
・ガンメタリック(シルバーのケース)
・モスグリーン(オレンジのケース)
11月11日に「g-lad xx(グラァド)」会員宛てにお送りするメールにお答えいただいた方の中から抽選でプレゼントさせていただきます。
→諸事情により、プレゼントは延期とさせていただきます。大変申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。(編集部)
サングラス着用イメージ
(着ける人によってもっと豪華になります)
INDEX
- 『BANDAI LAKESIDE GUESTHOUSE』を経営するGENTAさんへのインタビュー
- レインボーとしまの会 代表理事の小吹文紀さんへのインタビュー
- 「Love on the Lake」を主催する末継佳大さんへのインタビュー
- 東京レインボープライドに出演してくださった中島美嘉さん
- 「レインボーパレードくまもと2016」共同代表の川口弘蔵さん
- ホテルパームロイヤルNAHA代表取締役総支配人・高倉直久さんにお話をお聞きしました
- 弁護士の永野靖さんへのインタビュー
- 「横浜レインボーフェスタ2015」代表のSASUKE KIMURAさんにインタビュー
- オンタリオ州観光局の方にインタビュー
- コミュニティセンター「haco」の方にインタビュー
- グランデコスノーリゾートの金光弦太さんにお話を聞きました
- 虹色ダイバーシティの代表・村木真紀さん
- 中野区議・石坂わたる氏にインタビュー
- ウェスティンホテルで結婚式を挙げたあいけんさん&brassさんにインタビュー
- 札幌のケンタさんにインタビュー
- 「akta」のジャンジさんへのインタビュー
- 「DOCK」の吉野さんへのインタビュー
- 尾辻かな子参議院議員へのインタビュー
- ゲイの心理カウンセラー・村上裕さんにインタビュー
- 沖縄市レインボーパレードを主催した大城さんへのインタビュー