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10月25日の週末は台北のパレードへ!

今年も10月25日(土)、アジア最大級のプライドイベント「台湾同志遊行(Taiwan LGBT+ Pride)」が開催されます。日本からも大勢の方たちが参加し、パレードやクラブパーティ、西門紅楼(ゲイバー街)などを楽しむことと思います。今年のトピックを整理してお伝えします

10月25日の週末は台北のパレードへ!

(2018年の台湾同志遊行にて。こういうセクシーボーイズがたくさん参加してるのが台北のパレードの魅力です)


台湾同志遊行(Taiwan LGBT+ Pride)

 2003年から開催され、台北市政府の援助なども受けて年々規模を拡大し、同性婚が認められるとアジア中からお祝いに駆けつける方も増えて20万人規模の東アジア最大級のパレードとなった台湾同志遊行(Taiwan LGBT+ Pride)。欧米と同様、ブースやステージではなくパレードを歩くことがメインで、本当に20万人が歩くため、コースが3つくらいに分かれたりすることや、単に規模が大きいというだけでなく、レザーやパピー、褌などのSEXYな(kinkyな)格好でも許されるおおらかさが人気を博しています。TRPなどもフロートを出展して日台交流を図り、同性婚実現が決まった2017年などはMISIAさんが登場してレインボーフラッグを振り、大きな反響を呼びました。
 今年のテーマは「Beyond Links More than Clicks」で、自動翻訳によると「ハイパーリンクをオンライン情報時代の象徴として活用し、オンラインコミュニティの世論環境がどのように形成し、性とジェンダーの問題に対する国民の認識にさえ影響するかを探求します。同時に、「Beyond Links」を強調すると同時に、オンラインでのやりとりや記号の表面にとどまるのではなく、互いの違いを理解しあうリアルで深遠なつながりを再確立することを社会に呼びかけています」といった趣旨だそう。婚姻平等が実現した後の台湾のパレードのテーマ、興味深いです。
 今年も市政府前広場に集合し(ブースやステージもあると思います)、14時にパレードが出発します。北ルートは敦化南路→忠孝東路→逸仙路、南ルートは光復南路→信義路→敦化南路だそうです。

第23回台湾同志遊行(23rd Taiwan LGBT+ Pride)
日時:2025年10月25日(土) パレード出発は14時
集合場所:市政府前広場


【関連記事】
3万人の熱い声!第八屆台灣同志遊行(1)
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レポート:第14回台灣同志遊行(Taiwan LGBT Pride)
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レポート:第15回台湾同志遊行(Taiwan LGBT Pride)
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写真特集:台湾同志遊行2018
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同性婚実現後初! 約20万人で盛り上がった台湾同志遊行(Taipe LGBT Pride) 
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レポート:台湾同志遊行&トランスマーチ2023
https://gladxx.jp/features/2023/scene/9128.html


台灣跨性別遊行(Taiwan Trans March)
 
 台湾同志遊行の前夜には第7回を数えるトランスマーチも開催されます。世界中でトランスジェンダーに対するバックラッシュが激しくなっているなか、LGBTQの中でも特にトランスジェンダーへの支援が重要になっていますし、こうしてトランスジェンダーコミュニティがマーチを開催することは、(LGBTQのプライドパレードの中で埋もれることなく)市民にトランスジェンダーの社会的課題をアピールするうえでとても意義があることです。日本では11月20日のトランスジェンダー追悼の日の前後に開催されますが、台北では台湾同志遊行の前夜なので海外からの方も参加しやすくなっています。これまでは西門紅楼に集合して西門町を行進するかたちでしたが、今年は、あの歴史的な(70年代からゲイたちが集っていたことで知られ、現在もハッテン場となっている)二二八和平公園が集合場所となります。

第7回台灣跨性別遊行(Taiwan Trans March)
日時:10月24日(金)18:30集合、ステージプログラム19:00開始、マーチ出発19:30
集合場所:二二八和平公園



台北市国際彩虹文化節(Taipei Rainbow Festival)

 2018年から始まった台北市国際彩虹文化節(Taipei Rainbow Festival)は、昼間から西門紅楼北広場(西門駅出てすぐの広場)で開催されるフェスで、DJがプレイし、ステージでパフォーマンスを行ない、ブースがいろいろ並びます。(GOGOやクイーンさんなども登場。レポートはこちら
 夜には西門紅楼のゲイバーエリアの特設ステージでパフォーマンスが行なわれたり、クラブ的な雰囲気で盛り上がると思います。
 
 昨年まで毎年開催されてきましたが、今年の情報はまだ発表になっていません。もう少し待ってみましょう。
 公式サイトはこちら、公式Facebookはこちらです。



クラブパーティ

 台北プライドのクラブパーティといえば「Formosa Pride」。今年で10周年を迎えます(以前は「JUMP」というクラブでイベントをやっていましたが、台北のクラブ事情は少々複雑で、栄枯盛衰があるんですよね。そんななか、「Formosa Pride」が10年も続いたのはスゴいと思います。おめでとうございます)(2019年のFormosa Pride「WOOF」のレポートはこちら
 
 今年は金曜〜土曜の3日間、4つのパーティがあります。日本からもGOGOのKENTAさんやTENさんなどが出演するようです。チケットは、White Partyはソールドアウトですがあとは買えるようです(チケットはこちら。3日間のパスも売ってるので、そちらを買えばWhite Partyも入れるのでは?と思ったり)

Formosa Pride 2025 彩虹音樂節 Rainbow Music Festival 
10.24 BLACK ARENA
DJ: STONE, MARIO BECKMAN, ALLYSSON LUIS
Dress code: Black

10.25 WHITE BALL
Live show: 陳芳語 Kimberley / G-Major Chorus
DJ: ARNO, MARIO BECKMAN, TOM STEPHAN
Dress code: White

10.26 WOOF (Tea Dance) 
Live show: NOTSHYBEAR / CHIDASH / G-Major Chorus
DJ: NEIL, ALEX ACOSTA
Dress code: Fluorescence(蛍光色)

10.26 PINK PARTY 
Live show: 芒果醬 Mango Jump / CHIDASH
DJ: Kai, ANNE LOUISE
Dress code: Pink

 今年の会場が、台北に隣接する新北市の「泰山体育館」という台北からえらく遠い、車じゃないと行けないような場所になっていて、新北市のHyatt Place New Taipei Cityから無料のシャトルバスが出ます。帰りのバスは北門まで100$です(詳細はこちら)。たぶん何千人も入るような大バコが台北にはあまりなくて、そこを選んだんじゃないかと思います。
 アジア中からゲイがわんさか集まる大規模なイベントで、盛り上がりは間違いないと思いますので、クラブ好きな方はぜひ。




ゲイバー
 
 駅前の「彩虹地景」がインスタスポットとして有名になっていますが、紅楼劇場という建物の中庭のような場所にたくさんのゲイバーがオープンカフェのように集まっている西門(シーメン)は、台北のゲイシーンの中心地です。パレードシーズンはとにかく内外のゲイが大集合します。西門にふらりと行くだけで友達に会えたりしますし、ゲイバー以外にも服やグッズを売るショップがあったり、ゲイカフェがあったり、サウナなどもあり、いろんな楽しみ方ができます。


 ちなみに台北には近年、「hunt」や「Commander D」などセクシー系のゲイバーや、クラブイベントも開催するような広めのゲイバーが増えてきているのですが、今年、ゲイバーで行なわれるイベントで注目したいのが、二丁目のベアコミュニティとコラボする「Paw Bar」です(西門にあります)。10月24日(金)にはEagle Tokyo Blueとコラボ、そして25日(土)にはあの「BEAR TRAIN」が開催され、日本からもDJさんやGOGOさんが出演します。詳細は公式Facebookでご確認ください。





台北市観光局がドラァグクイーンバスツアーを開催

 台北市観光局がドラァグクイーン同乗のバスツアーを開催するそうです。10月1日に行われた記者会見ではドラァグクイーンのヨランダさんと跩姫さんが司会を務めたほか、パフォーマンスも披露。ヨランダさんは、西門紅楼や総統府前のケタガラン(凱達格蘭)大道など、市内にあるLGBTQゆかりのランドマークを巡ると紹介、ドラァグクイーンやLGBTQのインフルエンサーがガイドを務め、トークやパフォーマンスなどを通じて参加者に台北の多様な文化を知ってもらえると話しました。
 バスツアーは10月3日から26日までの毎週木曜から日曜まで、計30回実施されます。チケットは「KKday」で購入できます。


 なお、台北市観光局が運営する公式観光情報サイトには「乘著彩虹去旅行(レインボーの旅に出かけよう)」というLGBTQ向けの特設ページが設けられています(しかも日本語で読めます)
 西門駅前と市政府前広場、インスタ映えスポットにもなっている2つのレインボー横断歩道のことももちろん載っているのですが、(今でもハッテン公園になっている)二二八和平公園が、著名な作家・白先勇の小説《ニエズ》の舞台にもなり、戒厳令化でも人目を避けてゲイたちが集まってコミュニティを作っていた歴史的な場所として「レインボースポット」に認定され、暗く冷ややかだった鉄門がレインボーカラーに塗り替えられたと紹介されているのも素敵です。ほかにも台北當代藝術館(現代美術館)なども紹介されています。
 お時間ある方は、こちらに掲載されているスポットを巡ってみるのも素敵かもしれません。


 

台北旅情報

 エアーですが、エバーとかキャセイならまだ往復45,000円くらいで取れそうです(JAL・ANAは高いです)。安く上げようとしてLCCを希望する方もいらっしゃると思いますが、時間帯もよくないですし(深夜に桃園空港に着いても台北に移動できないので…)、荷物を預けたり機内食を頼んだりするとそのたびに料金が加算されるので、結局FSC(フルサービスキャリア)とあまり変わらなくなります。エバー、キャセイ、チャイナエア(レッキとした台湾の航空会社です)辺りがオススメです。
 
 こちらでもお伝えしたように、桃園空港から台北市内までは、以前はバスしかなくて渋滞もあってひどく時間がかかったりしたのですが、台北駅までMRTが開通したおかげでスムーズに移動できるようになりました。なお、台北駅に着いたら、台北車站(Taipei Station)ではなく(遠いし、上がり下がりが激しいです)、北門(ベイメン)駅に行くのをオススメします。西門は北門から松山新店線(グリーンのライン)で1駅ですし、なかなか便利です。西門に泊まる方はぜひ。
 MRTなどで使える悠遊カードは必携です。桃園空港のコンビニやMRTの駅にある自動販売機で買いましょう。
 
 宿泊先は断然、西門がいいです。
 イベントを楽しむにしてもゲイバーに行くにしてもハッテンするにしてもご飯を食べるにしても、終電を気にせず遊ぶなら、西門が間違いないです(西門はゲイ濃度が高過ぎてちょっと…という方は、中山地区がよいと思います。ゲイバーなどもありますし)
 そんな西門町は、さすがにプライドシーズンになると、予約が埋まっていくのも早いですし、価格もちょっと高くなります。できるだけ早めに予約することをおすすめします。いろんなホテルがあって、当たり外れもあるのですが、台湾は幸いホテル代は安いので、東京の相場くらいのホテルを取ればそんなにハズレってことはないです(日本円が下がったおかげで、物価は高く感じると思いますが…)

 食べ物も美味しいし(ルーローハンや小籠包、マンゴーかき氷などを味わってください)、気候もいいし(10月でもハーパンでいけます)、天国のように過ごせるはず。ぜひプライドシーズンの台北を満喫してください!

 

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